旅行のお土産などで、もらったら絶対イヤと思うようなものを集めた一冊です。
みうらじゅんさんは、熱心にこのような物を集めているのですが、まあ、みうらじゅんさんらしい。
本書はそのようにして集めた奇品をカラー写真で見せてくれるというB級、いやC級趣味全開の本になっております。
冒頭、木魚などにもたれかかって眠っている小坊主の人形が紹介されているのですが、まあ、あるわあるわ。全国各地(いや、他の国にも)に同じような人形が売られているのです。これはどういうことなのか?
何か仏教上の逸話などがあって、このようなポーズの人形が作られ、売られているの?
多くの人形には鼠もついているので、私は「はは~ん、これは雪舟のあの話か?」と思ったのですが(みうらさんも雪舟だろうと読み解いているのですが)、売店によっては「一休さんだ」と言い張るのです。「いや、鼠もいるし、雪舟でしょ?」とみうらさんが問いただしても「一休さんだ」と譲らないのです。何故だ?
昔は、もらってイヤなお土産の筆頭と言えばペナントでした。まあ、あれは他人にあげるものではなく、自分の部屋などに飾るものなのかもしれませんが、すっかり廃れてしまいました。
と、思いきや! まるであのペナントが生まれ変わったようないやげ物が今もあるのですね。それが変な掛け軸。
その掛け軸の図柄はあのペナントとまったく同様でありまして、「あ~、今はこういう形で売られているのかぁ」と思ってしまいました。もしかしてペナントと製造元が一緒とか?
その他、金色の置物(物によっては万年カレンダーや温度計などがついているアレ)とか、様々なものを形取った栓抜き、灰皿。
ひょうたんや椰子の実にとんでもない顔を描き付けてしまった(なんであんな変な顔ばかり描くのだろう?)オブジェ等々、本当にもらいたくないような物ばかりが羅列されます。何かの本で読んだ、今ではすっかり廃れてしまったという貝細工も細々と売られているようです。あるいはもうすっかり消えてしまったようなタレントを模した(でも全然似ていない)稚拙な出来のマスコット人形のようなもの。
こういう物を今でも作っている方たちの壊滅的なセンスって一体何なんでしょうね?
あれが売れるとでも思っているのか?(思っているんでしょうねぇ)。
これはもう、普通の人にはちょっと分からない境地にまで達しているのではないか? それは例えば現代アートなどにも通じるものなのか? とまであやうく思いそうになります。
見ていて、何か悲しみのようなものすら感じてきてしまうのであります。
また、栓抜きや灰皿などの実用品(?)は、どれも極めて使いにくそうです。デザイン重視で元々の機能なんて無視しているからなのでしょうけれど、それならムリして栓抜きにしなくても……いや、ダメなんだろうなぁ。やっぱり栓抜きとして作らなければ。
というか、今では栓抜き自体ほとんど使わなくなっていると思うんだけれど、それでも作り続けているのでしょうかね?
それもまたすごいセンスなんだと思うのでありました。
こういうものがお好きな方はどうぞな一冊でありました。
読了時間メーター
□ 瞬殺/158ページ:2026/03/21
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