薄荷さん
レビュアー:
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職種の違う読書好きな著名人の本への思い&お宅の本棚見学が楽しめる本です。そして和氣さんによる本屋さん案内も堪能できますよ~!
本書は、2020年10月6日~11月24日にNHK「趣味どきっ!」のテキストです。
楽しく視聴した番組は残念ながら終了していますが、テキストだけでも充分楽しめます。
本前半の本棚を見せてくれた著名人は、
平松洋子(作家)
矢部太郎(芸人・漫画家)
渡辺満里奈(タレント)
祖父江慎(ブックデザイナー)
橋本麻里(ライター・エディター)
穂村弘(歌人)
飛田和緒(料理家)
坂本美雨(ミュージシャン)・・・の8人。気になる方はいますか?
☆ 著作を読んだり、TVでの活躍は観ても、仕事場や自宅の本状況は見る機会はありませんから、これはとってもいいチャンス!
平松洋子さんの仕事場は、お仕事柄本が溢れかえっています。
質実剛健な業務用スチール本棚3つパツパツに詰められた本と、入りきらない本がテーブルと床に積みあがって大岩、中岩、小岩を形成。
でもそれじゃ愛想が無いからと、本棚に器や小物が飾ってあったり、本を読むときに必要な付箋がお菓子の可愛い(六花亭のウィスキーボンボンの)缶に入ってたり、お友達のガラス作家によるキレイなペーパーウェイトとか、好きなものに囲まれている空間が素敵です。
☆ 本が好きなのは同じでも、職種で本との関わり方が違うのがおもしろいところ。
ブックデザイナーである祖父江慎さんの事務所は、入り口から奥まで続く本棚壁のタイムトンネル。ぎっちり詰められた本はすべて、国語の教科書。入口から江戸明治大正昭和の時代順に並べられた教科書を見れば、教え方を含めて日本語の変化が目に見える。
同じタイトル本(「坊ちゃん」「南総里見八犬伝」)を大量に集めているのも、時代で求められるものに合わせて変貌を遂げるのがわかりやすい。
特に面白いのが、世界的に有名な「ピノッキオ」。時代・国・版元が違えば、挿画や文字組、話をどうとらえるか、大長編をどう端折って子供向けにするかが全然違ってきて、芸術・ホラー・教訓・ギャグと同じ話なのに違う仕上がりに。
(祖父江さん解釈によるギャグ的ピノッキオも雑誌で発表されたそうです。)
☆ とにかく圧巻な「本好きの夢と憧れ」=図書館住宅が登場します!
それは(ライター・エディター)橋本麻里さんの、去年の秋に出来たばかりのご自宅。
パートナー・山本貴光氏の蔵書も併せて5万冊以上になる本のために建てられたお家で、地下一階から地上二階まで、壁はすべて本棚。日焼けを防ぐため、窓側にも木製のアンティーク巨大本棚。どこをどう歩いても本だらけの、ご本人曰く「森の図書館」。
大量の本を開架状態にし、背表紙を眺めて生活する環境を作ることで知識のインデックスができるから、必要なとき(それが今でなくて、数年後でも)すぐに文献を探し出せることが、この図書館住宅の意味。
リビング・ダイニングが無い代わりに、大量の資料が並べて置ける巨大テーブルが設置された閲覧室があり、そこで本の分類整理もすれば、食事をしたりお酒を楽しんだりするんですって!ああ、羨ましい!
本後半は、皆さまお待ちかねの「ワキさんの本屋案内」。
色々な毛色の違う本屋さんでの、立ち回り方と楽しみ方を教えてくれます。
大型書店、個性派&テーマのある本屋さん、古本屋さん、読書会を開く本屋さん、古本居酒屋、そしてあの一箱本屋さん・・・などなど。
特に印象的なのが、「本を求めて旅に出る」のテーマで出てきた「ブックホテル箱根本棚」。
本を読む時間を楽しむための宿なので、ホテル全体で取り扱っている本1万2千冊が客室から廊下からそこら中の本棚に並んでます。
気になる本はどこにあっても客室に持ち込みOK、購入も可。
そして圧巻の2階まで吹き抜けのラウンジを囲む超巨大本棚は、一見の価値があります。書店に泊まる夢をかなえましょう!しかも、全室露天風呂付だってさ!
もっと熱く語りたいところですが、長くなりそうなので(もう十分長いけど)ここまでに。
ぜひご購入いただいた本書の中で、お他所の本棚&色々な方のおすすめ本をご堪能ください。
楽しく視聴した番組は残念ながら終了していますが、テキストだけでも充分楽しめます。
本前半の本棚を見せてくれた著名人は、
平松洋子(作家)
矢部太郎(芸人・漫画家)
渡辺満里奈(タレント)
祖父江慎(ブックデザイナー)
橋本麻里(ライター・エディター)
穂村弘(歌人)
飛田和緒(料理家)
坂本美雨(ミュージシャン)・・・の8人。気になる方はいますか?
☆ 著作を読んだり、TVでの活躍は観ても、仕事場や自宅の本状況は見る機会はありませんから、これはとってもいいチャンス!
平松洋子さんの仕事場は、お仕事柄本が溢れかえっています。
質実剛健な業務用スチール本棚3つパツパツに詰められた本と、入りきらない本がテーブルと床に積みあがって大岩、中岩、小岩を形成。
でもそれじゃ愛想が無いからと、本棚に器や小物が飾ってあったり、本を読むときに必要な付箋がお菓子の可愛い(六花亭のウィスキーボンボンの)缶に入ってたり、お友達のガラス作家によるキレイなペーパーウェイトとか、好きなものに囲まれている空間が素敵です。
☆ 本が好きなのは同じでも、職種で本との関わり方が違うのがおもしろいところ。
ブックデザイナーである祖父江慎さんの事務所は、入り口から奥まで続く本棚壁のタイムトンネル。ぎっちり詰められた本はすべて、国語の教科書。入口から江戸明治大正昭和の時代順に並べられた教科書を見れば、教え方を含めて日本語の変化が目に見える。
同じタイトル本(「坊ちゃん」「南総里見八犬伝」)を大量に集めているのも、時代で求められるものに合わせて変貌を遂げるのがわかりやすい。
特に面白いのが、世界的に有名な「ピノッキオ」。時代・国・版元が違えば、挿画や文字組、話をどうとらえるか、大長編をどう端折って子供向けにするかが全然違ってきて、芸術・ホラー・教訓・ギャグと同じ話なのに違う仕上がりに。
(祖父江さん解釈によるギャグ的ピノッキオも雑誌で発表されたそうです。)
☆ とにかく圧巻な「本好きの夢と憧れ」=図書館住宅が登場します!
それは(ライター・エディター)橋本麻里さんの、去年の秋に出来たばかりのご自宅。
パートナー・山本貴光氏の蔵書も併せて5万冊以上になる本のために建てられたお家で、地下一階から地上二階まで、壁はすべて本棚。日焼けを防ぐため、窓側にも木製のアンティーク巨大本棚。どこをどう歩いても本だらけの、ご本人曰く「森の図書館」。
大量の本を開架状態にし、背表紙を眺めて生活する環境を作ることで知識のインデックスができるから、必要なとき(それが今でなくて、数年後でも)すぐに文献を探し出せることが、この図書館住宅の意味。
リビング・ダイニングが無い代わりに、大量の資料が並べて置ける巨大テーブルが設置された閲覧室があり、そこで本の分類整理もすれば、食事をしたりお酒を楽しんだりするんですって!ああ、羨ましい!
本後半は、皆さまお待ちかねの「ワキさんの本屋案内」。
色々な毛色の違う本屋さんでの、立ち回り方と楽しみ方を教えてくれます。
大型書店、個性派&テーマのある本屋さん、古本屋さん、読書会を開く本屋さん、古本居酒屋、そしてあの一箱本屋さん・・・などなど。
特に印象的なのが、「本を求めて旅に出る」のテーマで出てきた「ブックホテル箱根本棚」。
本を読む時間を楽しむための宿なので、ホテル全体で取り扱っている本1万2千冊が客室から廊下からそこら中の本棚に並んでます。
気になる本はどこにあっても客室に持ち込みOK、購入も可。
そして圧巻の2階まで吹き抜けのラウンジを囲む超巨大本棚は、一見の価値があります。書店に泊まる夢をかなえましょう!しかも、全室露天風呂付だってさ!
もっと熱く語りたいところですが、長くなりそうなので(もう十分長いけど)ここまでに。
ぜひご購入いただいた本書の中で、お他所の本棚&色々な方のおすすめ本をご堪能ください。
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スマホを初めて買いました!その日に飛蚊症になりました(*´Д`)ついでにUSBメモリーが壊れて書きかけレビューが10個消えました・・・(T_T)
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この書評へのコメント
- 薄荷2020-12-09 22:31
>Jun Shinoさん
実に素敵な番組でしたよね~。パート2を今から期待してます。
私も気になる本だらけです。あの方たちが紹介してくれたから、一層読みたくなっちゃうのかもしれません(^-^;
和氣さんの帽子が、いつも可愛くて気になってました(笑)自前なのかしら?
箱根本棚、ぜひHPも見てください。やばいですよ( ̄ー ̄)
http://hakonehonbako.com/クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 
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- 出版社:NHK出版
- ページ数:0
- ISBN:9784142288045
- 発売日:2020年09月25日
- 価格:1210円
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