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ぷるーと
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実在する「サラエボ・ハガター」をめぐるミステリ。
サラエボ・ハガターとは、中世のスペインで作られた稀少本で、ユダヤ教があらゆる宗教画を禁じていた時代にもかかわらず、ヘブライ語で書かれたその手書きの本には全ページに細密画が描かれていた。

このサラエボ・ハガターを修復して欲しいとの依頼を受けた古書鑑定家ハンナは、シドニーからサラエボへと飛んだ。ハンナは、このサラエボ・ハガターを解体し、その中にはさまっていた虫の羽、毛、ハガターについていたシミなどについて、それぞれの専門家に鑑定を依頼した。

サラエボ・ハガターを軸として描かれる、現代のサラエボ。そして、ハガターに残されていた一つ一つの物的証拠から、ハガターがたどってきた艱難辛苦の歴史が語られていく。

実際のハガターに虫の羽がはさまっていたり、シミがあったりしたのかどうかは分からない。だが、いかにもありそうな話は、スリルにあふれ、息をもつかない展開となっている。

それにしても、本当にはるか昔から、ユダヤ人は何と苛酷な生き方を余儀なくされていたことか。そんな大変な歴史を繰り返し続けながらも、ユダヤの民が絶えることなく今もなお全世界で暮していることに驚きを感じる。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2928 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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