心とろかすような―マサの事件簿



同級会は、今の暮らしの状況は関係なく、当時にもどりなつかしむもの。でも、そうにはならなかった
蓮見探偵事務所の蓮見所長、長女で事務所に勤め調査員をしている加代子、次女で美術関係の仕事を目指して…

本が好き! 1級
書評数:6246 件
得票数:92031 票
昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。



同級会は、今の暮らしの状況は関係なく、当時にもどりなつかしむもの。でも、そうにはならなかった
蓮見探偵事務所の蓮見所長、長女で事務所に勤め調査員をしている加代子、次女で美術関係の仕事を目指して…





本をこよなく愛する気持ちが、じーんとすこしずつ伝わってくる
2016年、翻訳小説部門で本屋大賞を受賞した作品。 主人公のフィクリーは、アリス島という小…



ネアンデルタール人と人類との戦い。人類が勝利したが、それが良かったことなのか
著者ウィリアム・ゴールディングは「15少年漂流記」の舞台を未来に置き換え作品にした「蠅の王」が有名…



女性刑事福屋の刑事コロンボばりの胸のすくような活躍が楽しめる
倒徐法推理小説中編集。倒徐法というのは、最初に犯人視点で事件が描かれ、その後刑事などが事件を捜査し…



練られた文章に、作者の描いた思いが、じわりと伝わってくる
とにかく北村は古今東西の本、戯曲、それから古典、古典芸術をよく知っている。膨大な読書量。私も負けな…





発達障害の人が書いた小説の体裁になっている。
この物語の特徴は15歳の発達障害の子供が書いた小説となっていること。発達障害といっても、幾つか種類…



アンネの日記を彷彿とさせる小説
小川さんは、思春期の頃、「アンネの日記」に心を打たれ、作家を目指した。そして、今でも、創作の原点に…



牧場から飛び出た馬は殺害を行ったのか
動物をテーマに5人の作家の作品競作集。 結構シュールな作品が多く評価が難しい。その中でもわかりや…




戦禍のユーゴに帰るマーヤを守屋に追いかけていってほしかった
物語の舞台は、人口10万人ほどの地方都市藤柴市。主人公の高校生守屋路行が、女友達である太刀洗万智と…



神様ってどんな風にして生まれるの?
日常に溶け込んでいるように見える人や出来事を拾い上げて、別の角度から照らしたりして、ちょっとしたミ…





映画監督、川島雄三の鬼のようなすさまじい生き方に驚嘆
藤本義一は大学生の時、あちこちの脚本の懸賞募集に応募を繰り返していた。同じころ、やはり応募を繰り返…



石井さん。戦争直後、運転免許取得のために教習所に行くが、車は木炭車。ブレーキもアクセルも言うことをきかない
石井さんは、日本シャンソン歌手の草分けで大御所。 1950年、戦争直後アメリカに旅立ち、サ…





大戦中、辞令を受けた赴任地に到着せずにずっと彷徨う士官がいた
胸に迫りくる珠玉の6編の短編集。 最も感動したのが、「流離人」。 主人公が、秋田のJRの…



すでに他界している父親から、結婚相手に渡された遺品の傘の意味は・・・・
日常に起きる不思議な出来事の真相を主人公川端が解き明かす連作短編集。 また、この作品集は一方で、…



バスの停留所間で店の広告をする。そこに謎の広告が・・・
主人公の私は、就業、失業を繰り返している。就職するが、会社側の都合だったり、自分には合わないと思っ…




重要なことはすべて日本では空気が決める
1977年に出版された作品である。発売された当時読み、新装版になって、懐かしくなり再読してみた。 …



農協の組織運営の硬直化が、農業の発展を阻害している
この本は2015年の、世界情勢、政治情勢を背景にして書かれている。まだトランプは登場していない、オ…




教育や学ぶこととは何かということを考えさせる物語
森さんはチャレンジャブルな作家だ。この作品はどちらかと言うと社会では必要悪と思われている進学塾を扱…



国家が結婚相手を決め、暮らしの路線も決定する未来世界
2030年の日本。若者は恋愛の感情が殆ど無くなると同時に生きることへの意欲も著しく減退している。加…





死ぬまでは、生きなければならない。だからホームレスになる。
今はシネコンがあちこちにできて、映画は手軽に見られるようになったが、ちょっと前まで、映画をみる人々…