あおりでは
今回も、誘拐事件騒動を軸に、少年セオが警察や刑事による大人の捜査を尻目に、事件解決に挑む冒険を存分に楽しめる。ただし、前回よりも法廷シーンは少なく、離婚訴訟の裏側を描く方に重点が置かれている。アメリカに限らず、日本でも深刻な問題となっている育児放棄、児童虐待、ネグレクト――子どもに愛情を持ちながらも、親としての責任を果たせない現実を鋭く描く力作。最後に、1巻目で無効となった審理再開について予告されている。
著者について
【ジョン・グリシャム・作】 1955年アーカンソー州生まれ。10年間の弁護士勤務を経て、これまでに小説を21作品、ノンフィクション、短編集を発表し、ミリオンセラー作家となる。作品の多くは世界38カ国で翻訳され、代表作に『法律事務所』『ペリカン文書』『依頼人』などがある。映画化されたものも多い。本作は初めての児童書。
【石崎洋司・訳】 1958年東京都生まれ。児童書作家、翻訳家として活躍中。主な作品に「黒魔女さんが通る!!」シリーズ、『チェーン・メール』『世界の果ての魔女学校』(第50回野間児童文芸賞受賞、講談社)、「マジカル少女レイナ」シリーズ(岩崎書店)など。訳書に『クロックワークスリー』(講談社)、『さよならをいえるまで』「少年弁護士セオの事件簿」「フットボール・アカデミー」シリーズ(岩崎書店)など。
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