著者は、新工場の立ち上げを任されることになり
ミャンマーの地方都市ミェイクの水産加工場に駐在します。
この工場は、中国人、インド人、フィリピン人、タイ人、ミャンマー人など
八か国が一緒に働らく大所帯。
著者は日本式マネジメントの手法(日本的リーダーシップ)が
ここでは一切通用しないことを学びます。
日本人の「察する」コミュニケーションが他国では
一切通じないこと。
文化の違いを理解し、「伝えた」ではなく相手に
「伝わった」かを確認することの大切さなどを日々学んでいきます。
従来の前提:説明すれば伝わるはずだ
新しい前提:伝わらないことが普通だ
このように著者自身が自分の発想を転換していきながら
異文化コミュニケーションを学んで成長していきます。
さらにミャンマー人との基本的な考え方、文化の違いに
最初は戸惑いながらも彼らを「変える」のではなく
「理解する」にシフトしていきリーダーシップを
築いていきます。
4年後、著者は赴任を終えて日本に戻り、異文化マネジメントの理論を
学びます。
そこで、自分の経験全てが腑に落ちたと言っています。
この本では、ホフステードの文化次元論、GLOBE研究、
エドモンドソンの心理的安全性などの理論を
紹介しながらミャンマー工場での実体験を融合させ
実践だけではなく理論の重要性をも伝えています。
理論だけではなかなか難しい内容だと思いますが
ミャンマーでの経験を通じて読者にわかりやすい内容になっています。
異文化マネジメントの本質、リーダーシップの真の意味、
そして人間として何が大切なのかをこの本で学ぶことが出来ます。
ビジネスマンが読むだけではなく、異文化コミュニケーションに興味のある
私が読んでも学びの多い内容でした。
この書評へのコメント