はじめての作家さんだけど、久しぶりに読後爽快になれる本を読めてよかった。最後はじわっと涙が潤んでしまった。
ヤクザに追われている訳あり20代女性、工場を計画倒産させた中年男性、コロナ禍で闇営業を続けクラスターでの死者を出したスナックの老女ママ、頭の回転が速いにもかかわらずどこか厭世的な男子高校生。
こんな全く縁もゆかりもなさげな4人が最終的に生まれ変わって人生を取り戻す姿がとにかく爽やかで良き。
スリルがあって、ページをめくる手は緩まなかった。今時のSNS事情なども絡み、むしろ後半になって、これ、どうするの?!と一気呵成に読むスピードがだだ上りだった。
なかには都合が良すぎるという感想も目にしたが、私にはこのストーリーの世界観での展開なら<あり>だ。
そうそう、すでにNHKがドラマ化したようで中年男性は高橋克実だそうだが、私の頭の中では橋本じゅんだった。
◆私的覚書◆
サークルクラッシャー、オタサーの姫、富士スカウト章
人がなにごともなくいられるってのは、それだけで奇跡だよ。
「最後の記念撮影。最悪で最強のパーティー、こんなヤバい仲間は今後二度と現れないはずだからね」
あけすけな言葉とは裏腹に、パーカーの袖で涙をぬぐっている。そして陸斗はスマートフォンの画面を自分たちのほうへ向け、腕をいっぱいに伸ばしてシャッターを切った。
===データベース===
誘拐犯に仕立て上げられた自殺志願者たちの運命は。ノンストップ犯罪小説!
自殺を決意した夏美は、ネットで繋がった同じ望みを持つ三人と車で山へ向かう。夜更け、車中で練炭に着火しようとした時、森の奥から赤ん坊の泣き声が。「最後の人助け」として一時的に赤ん坊を保護した四人。しかし赤ん坊の母親を名乗る女性がSNSに投稿した動画によって、連れ去り犯の汚名を着せられ、炎上騒動に発展、追われることに――。
暴走する正義から逃れ、四人が辿り着く真相とは。
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