待ちに本作がついに文庫化!!!!
「待ちに待った」というわりには、
文庫化を知らずに3か月ほどスルーしていたのだけれど…。
手に入れてからはすぐに読了。
やはり面白い!!!
本書は『福家警部補の挨拶』に続く福家警部補シリーズ第二弾。
おっとりした年齢不詳の幼い見かけ。
身分証をすぐに失くしてしまう管理能力のなさ。
しかしその風貌からは想像もつかないような
推理力と洞察力を備えた福家警部補(女性)。
事件現場に赴いても身分証を取り出せずに現場に入れてもらえず。
関係者に事情聴取するも必ずといっていいほど交通課に間違われ。
しかし一度事件が起こると寝食を忘れて捜査に没頭。
そして事件を解決。
一度食らいついたら離さない。
それが福家警部補(女性)。
倒叙ミステリ短編集である本書には、4篇の短篇が収録されている。
どの篇も冒頭は、犯人による殺人の実況から始まる。
そして場面展開して登場するのが福家警部補。
身分証がなかなか見つからないのは毎度の決まりだ。
読者と違って、犯行の様子を知らない福家警部補は
現場検証から不審点を見つけ出す。
他の捜査員はおろか読者でさえも見逃してしまいそう
ちっちゃなちっちゃなほころび。
それを彼女は見逃さない。
そしてすぐに犯人に目星をつけて…対峙する。
のらりくらりと真綿で首を絞めるように犯人を追いつめる福家警部補。
その見かけから彼女を舐めていた犯人は少しずつ焦り出す。
そして最後には降参する。
コロンボや古畑任三郎が代表的なな倒叙ミステリ。
文章よりも映像のほうがインパクトがあって無駄も無理も省かれよう。
しかしそれを敢えて文章でやっちゃう著者が好きだ。
今回、福家警部補に追い詰められるのは…以下の四人。
邪魔な脅迫者に転じた元仕事仲間を殺害した成りあがりの警備会社社長。
盗作をネタに脅された男をアリバイまで用意して始末した人気脚本家。
独立に際し邪魔になった相棒を手に掛けた漫才師。
過去の過ちで強請ってきた相手を事故に見せかけて殺害した玩具企画会社社長。
この作品では、追い詰められた犯人は悪あがきはしない。
ここが物足りないと思う読者もいるだろう。
でもわたしはこうやってサラリと終わるラストが好きだ。
そのお陰で福家警部補のキャラも生きてくるように思う。
『福家警部補の再訪』収録作品
・マックス号事件
・失われた灯
・相棒
・プロジェクトブルー
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