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※ネタバレ注意!

人物との出逢いが人生の階段を一段踏み上がらせる。人生には命題がある。自身の命題の中へ一歩踏み込むことで、事が動いていく。時は乱世。治世に生まれたのならばなかったであろう生き様が待っている。忙しくなる。

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!1級
竜馬がゆく〈3〉
岩崎弥太郎、岡田以蔵(人斬り以蔵)、勝海舟、おりょうらなど役者が揃ってきた。大河ドラマ「龍馬伝」の配役が脳裏をよぎる。香川照之、佐藤健、武田鉄矢、真木よう子。そういえば武市半平太は大森南朋だったな。読み終えたら「龍馬伝」を観直してみようか。

勝海舟との出逢いが竜馬に人生の階段を一段踏み上がらせた。人の人生には命題がある。とうとう自身の命題の中へ一歩足を踏み入れた竜馬。そうなるとのんびりとはしていられない。事が動いていく。司馬遼太郎の筆が追いつかなくなる。司馬遼太郎と竜馬との対話が面白い。胸の中でぼやく竜馬。

(いそがしいのう)

生まれて初めて抱くこの思い。事柄がばかに固まる時期がある。勝海舟との出逢いで事が動き始める。かつてのようにぼやぼやとはしていられない。しっかり書いてくれんと困ると竜馬。以前の悠長さではお前さんに追いつけなくなってきたなとぼやく司馬遼太郎。

坂竜飛騰(ばんりょうひとう)

後年の伝記作者がこの時期からの竜馬を表した言葉。坂本竜馬という竜がにわかに雲を得て騰がるという意味だ。人生とは自分に合った舞台を作り上げてその上で芝居をすること。誰かが舞台を作ってくれるわけではない。竜馬が芝居をする舞台が出来上がってきた。

乱世におうまれ遊ばしましたね

治世(太平の世)に生まれてきたのならば、道場におさまり、剣術使いで世を過ごし、平凡な妻をもらい、子供を育てて、近隣からは度外れ者と嫌われながらも、安穏な暮らしを送ったことでしょう。そう、述懐する竜馬。しかし、時は乱世。竜馬いわく男の時代。

竜馬の足は達者じゃのう

舞台が出来上がってきた。役者も揃ってきた。大阪、京都、兵庫と飛脚のように往復を繰り返す竜馬。足の達者なやつでなければ仕事はできないというのが持論。幕末には「日本人」というものが存在しなかったという。幕末でたった一人の日本人だった坂本竜馬。

わしァ、薩州も長州も土州も煙のごとく消えてしまうニッポンを考えちょるんじゃ

この第三巻でもおりょうを残して煙のように消えてしまう足が達者な竜馬。第四巻での活躍が楽しみだ。
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  • 掲載日:2015/02/21
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