レビュアー:
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20年前刊行の片岡鉄哉氏の『核武装なき「改憲」は国を滅ぼす』(ビジネス社)を再読してみれば……。
十年、二十年前に出た本を読むというのも悪くないかもしれません。小説などは、百年前に出た本でも、人間関係を描いたあたりは古今東西「不変」なものがあり、違和感なく読めることが多いかもしれませんが、ノンフィクションというか、政治や経済を論じたものだと、ちょっと古臭く感じられるかもしれません。予見や予測が外れたりということもあるかもしれません。
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ということで、20年前の2006年に刊行された片岡鉄哉氏(1933年 - 2007年)の『核武装なき「改憲」は国を滅ぼす』(ビジネス社)を読みました。
片岡さんの本は、デビュー作ともいうべき日本教文社から出た『“黒船待ち”の日本 ゴーリズム国家をめざして』や『さらば吉田茂 虚構なき戦後政治史』(文藝春秋)や『日本永久占領: 日米関係、隠された真実』(講談社+アルファ文庫)や『日本は政治大国になれる: 吉田ドクトリンからの脱却』(PHP)などは刊行の都度、一読した記憶があります。
『核武装なき「改憲」は国を滅ぼす』も一読したような記憶はあるのですが……。手元に本がなく、たまたま、別途、この本を近年手にしました。図書館で借りたわけではなく、著者サイン入り本です。某氏に宛てた?
何せ20年前の本です。安倍首相の誕生(第一次政権)への期待を表明したり、ポストブッシュは誰になるか、2008年の大統領選挙は、民主党はヒラリー・クリントンが有力だと見ています。
ネオコンの動向やイランの動きにもひとこと述べています。
ワシントンポスト(2006年4月12日づけ)を引用し、ブレジンスキーが「イランとの戦争は、世界におけるアメリカの役割に終止符を打つだろう」「イランとの戦争になれば、われわれにとって二、三十年の泥沼になる。世界中がアメリカを非難することになるだろう。そうなればアメリカは没落する」と語っていたそうです。トランプ、大丈夫でしょうか?
本書の結語は以下の通り。
「軽々しく米中戦争、日中戦争を説く者は売文家にすぎない。しかし安定した日米中の関係はこれから構築するものだ。日本は非武装国家で素っ裸なのである。これを憲法改正で廃棄するのが前提となる。
そのためには1核武装が絶対不可欠である。同時に、2安定した中道勢力の錨として天皇制の強化が必要である。日本を不安定な直接民主主義から救い、ナショナリズムとマルキシズムの極端から守る勢力としては、天皇制とアメリカとの同盟関係しか考えられない。この二つこそが日本を中道に縛る穏健勢力になる。
日本を、一方で、排他的ナショナリズムから守り、他方で、対中一辺倒の『朝日リベラリズム』から守る穏健勢力になるだろう」
ちょっと文意がわかりにくいところがありますが……。野田元首相などが唱えた「中道」が、この路線ならまだよかったのですが?
では、ごきげんよう。
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現代史関連の本や雑誌が好きです。そうした本の紹介をしていきたいと思います。皆様の読書の参考、そんな本があるのかとの発見があれば幸いです。
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- 出版社:ビジネス社
- ページ数:0
- ISBN:9784828413044
- 発売日:2006年10月01日
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