5月の本

翻訳もの3作を含め、詩あり、小説あり、随筆ありのバラエティーに富んだ収録で、読み心地もいろいろなので、一気に読んでも、少しずつ読んでも、どこから読んでも問題ない、いろいろな5月が詰まったアンソロジー。
国書刊行会が“ひと月”をテーマに古今東西の文学作品を集めたアンソロジー“12か月の本”の刊行を始めた…

本が好き! 免許皆伝
書評数:2244 件
得票数:70855 票
本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

翻訳もの3作を含め、詩あり、小説あり、随筆ありのバラエティーに富んだ収録で、読み心地もいろいろなので、一気に読んでも、少しずつ読んでも、どこから読んでも問題ない、いろいろな5月が詰まったアンソロジー。
国書刊行会が“ひと月”をテーマに古今東西の文学作品を集めたアンソロジー“12か月の本”の刊行を始めた…





早くも今年のマイベストか!?いやいやこれはここ数年来で最も!と言ってしまってもいいかもしれない。
上巻 のラストで、のっぴきならない秘密を共有することになったロビンと同期3人は、結局、それぞれが抱…





控えめに言ってもこれ最高!!いろいろな要素がこれでもかというぐらい盛り込まれているのに、細部まで丁寧に描かれていて読み応えたっぷり!
時は19世紀。 大英帝国は産業革命により繁栄し、さらなる富と力を求めてその手を世界に広げつつあった…

質量共に充実したアンソロジー。(以下敬称略でお届けします)
SFは苦手だ、短篇は苦手だ、と昔から言い続けているにもかかわらず、ここ数年来、中華SFアンソロジーと…

とりわけ興味深かったのは「第4章 世界文学と亡命」。この論考を踏まえて、ぜひともあの本を読まなくては読まなくてはなどと、またまた積読山が高くなりそう。
ミラン・クンデラ(Milan Kundera/1929年~2023年)は、チェコ出身、亡命を経てフラ…

暗闇に月明かり、虫の声、楽の音に木々のざわめき、五感に訴える日本語の美しさが、上質のナレーションのような調べを奏でる。これはよかった。すごくよかった。
むかし、お(を)とこありけり 読んだことがなかったとしても誰もが知っているこのフレーズ。 『…

長い夏休みも終わってみれば……!? #やりなおし世界文学
僕はさまざまな非難を受けることになるだろう。でも、どうすればいい?戦争の始まる何か月か前に十二歳…

源氏物語読書会がついに最終帖にたどりついたので、この機会にと積ん読山からこの本を取り出して読んでみた。
三月初めの嵯峨野は地の底まで冷えこんで木には花もなかった。桂子が嵐山の駅に着いたのは正午まえで、…

窓から見える風景や、庭の草花、散歩コースで目にしたあれこれ、そういったものから様々な文学作品に繋がり、さらには時代や世相や社会のあれこれへと視界が広がっていく様が何とも見事。
国学院大学の教授でフランス文学者、マリー・ンディアイの小説などを翻訳でも知られる著者のエッセイ集。 …

気になる現代日本作家を何人かあげるとしたら、相川氏の名前を外すわけにはいかない。
気になる現代日本作家を何人かあげるとしたら、相川氏の名前を外すわけにはいかない。 5年ほど前、はじ…

「詩を読むということは詩に巻き込まれることであり、詩人の霊魂に捉えられることである」という著者と一緒に思いっきり巻き込まれてみた。
今ではすっかり昔の話になってしまったが、学生時代、大学図書館で対面朗読のボランティアをしていたことが…





人生はままならないことばかりだけれど、それでもわたしは生きていて、つらいことはやまほどあるけれど、いいことだってたまにはある。なにしろ、こんなお気に入りの1冊に出会えたのだから。
勤め先の小さなパン屋のカウンターに突っ伏していたら異変を感じ、自分が自分の身体を見おろしていることに…

「あなたは幸せ? でないなら…」広告を前にしばし読者も考え込む。 #やりなおし世界文学
あなたは幸せ? でないならパーカー・パイン氏に相談を こんな新聞広告に惹かれて、半信半疑に…

今宵のバックミュージックはリムスキー=コルサコフのオペラ『雪娘―春のおとぎ話 (Снегурочка — Весенняя сказка)』に決まり!
以前読んだ同じ作者の 『ヤーガの走る家』 がなかなか楽しかったので、雪の降る日に読んでみた。 …

『たんぽぽ娘』苦手なんだよね…といいつつ、読んでみた。
ビブリア古書堂の事件手帖の人気を受けて出版されたロバート・F・ヤングの短篇集 『たんぽぽ娘』 を読ん…





いやこれは面白かった。一緒に読書会に参加している気分で大いに楽しんだ。
いけぴんさんのレビュー に惹かれて手にしたこの本は、五年もの間、小説を書かずに 『源氏物語(池澤夏…





「なにを読むか」とともに「どう読むか」が問われ、読んだ後もそこに留まらず、どう広げ、どう掘り下げていくのかが問われる、読書というものの奥深さを改めて感じさせる1冊。
何年も前に購入し、ひと通り目を通した後もずっと手元に置いて、ふと思いついたときや、関連がありそうな本…

「おそらく人間はみな、生きるという行為でもって、どこにもない一つの詩を綴る。」店にも町にも山間の村にもそうした詩がしみついていて、いまもいつも誰かに読み解かれることを待っているのかもしれない。
自分の足で訪れたことはないにもかかわらず、私にとってトリエステはどこか懐かしい街だ。 大好きな須賀…





ルシア・ベルリン作品集第3弾!今回もよかった。すごく良かった。
訳者あとがきによると、ルシア・ベルリン(1936-2004)は生涯の76の短篇を書いたのだという。 …

元は生真面目な記録らしいが、選りすぐりのエピソードだからか思った以上に面白い、道長日記ダイジェスト版!?
王朝時代を代表する政治家であり、紫式部や清少納言とも関わりがあり、一説には光源氏のモデルともされる藤…