悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集





コルタサルの最高傑作『南部高速道路』
そして彼らはある時期になると、敵の男たちを狩りに出るが、それを花の戦いと呼んでいた。~『夜、あおむ…

本が好き! 1級
書評数:192 件
得票数:3777 票
かしこまったものは書けませんが、
マイペースに書いていけたらと思います。
よろしくお願いします.





コルタサルの最高傑作『南部高速道路』
そして彼らはある時期になると、敵の男たちを狩りに出るが、それを花の戦いと呼んでいた。~『夜、あおむ…




虚構と虚無のタペストリ-
今まさに活字を目で追っているその時に、読者はある一つのことに気づかされる。 -わたしはいま(何…




読まずぎらいの俊太郎
(みんな褒めているのに自分にはその良さがさっぱり判らない。) そんな経験は誰にでもあることでし…



相性なんてくそくらえ。
謎めいた老科学者ラブスターの数々の大発明により、世の中はすっかり様変わり。彼の発明のせいで、幸福だ…




元日からゴオル人になる。
気分というものがある。 ジャン・二コラ・アルチュール・ランボオという気分が。 この軽薄な…





Dr J の数寄な人生。
ミステリーを読むときは自分流の決めごとがある。 脳内で、映画館を開くか否かだ。 本読みの…




+黒揚羽が孕むもの+
次の世も また次の世も 黒揚羽 本書は八篇の物語からなる短編集。そのいずれにも俳句や詩が効…





だいあもんどの蘭ひらく。
幻想的で、硬質で、軽妙洒脱で、残酷。 その作風は多岐にわたり、そのどれもが超高圧にして練磨され…




ミルハウザーを好きになることは、吸血鬼に噛まれることに似ていて、いったんその魔法に感染してしまったら、健康を取り戻すことは不可能に近い。(「訳者あとがき」より)
私のなかにある少ない言葉で、本書の魅力を伝えることは非常に困難だ。だけどもこのように素晴らしい本を縁…




ぼくの美しい<人?>だから。
人は誰しも永遠の<甘えん坊>だ。 ほやほやの赤ちゃんだろうが瀕死の老人だろうが、ボンボンだろう…





+・脱走兵と薔薇・+
北方ゲルマンの血がまじるゆえに私の眼は洞(うろ)のように碧(あお)い。先端がやや上を向いた太く短め…



ギフトは開けなければならない。
えすえふえんたあていんめんとである。 未知の臓器をもつ人々は「ギフテッド」とよばれ、当初もてはやさ…




さすらえば道ひらかれる
エルネスト・チェ・ゲバラが革命家となる前。23歳の時の貧乏旅行記だ。医学生だった彼と、親友であるアル…





<本と火とビーティーと>
火の色は愉しかった。ものが燃えつき、黒い色に変わっていくのを見るのは、格別の愉しみだった。 モ…





・・夏休みと三国志・・
<kon吉・12歳・夏休み。> 田舎のおじさんから送られてきたダンボールの中に、横山光輝の『三…



![一九八四年[新訳版]](https://m.media-amazon.com/images/I/41ZAgdWin2L._SL160_.jpg)
蟻のウインストン・海のオブライエン
彼のやろうとしてしていること、それは日記を始めることだった。違法行為ではなかったが、しかしもしその…




のんびりのびのび・背伸びはしてない旅の絵日記。
ゆるい。 ゆるすぎて何だか不安になる絵だ。 コマ割りがなくイラストと文章が入り乱れている…





歴史にのこる無邪気・邪気
石川啄木の歌は他の誰とも似ていない。 誰でも共感できる体験を歌っているのに、誰にも真似すること…





<琥珀の中からこんにちは> ~あの時に戻れたらと人々はよく言うが、仮に戻れたとしても、戻るのが自分なら多分何も変わらない。
「われわれにしたって同じことさ、ピルグリムくん。この瞬間という琥珀に閉じ込められている。<なぜ>と…




吉岡実の『僧侶』が全文と、ラングストン・ヒューズの『七十五セントのブルース』が部分だが掲載されている時点で、本書を読む価値は十分にあると思う。
<僧侶>から一節抜粋 四人の僧侶 庭園をそぞろ歩き ときに黒い布を巻き上げる 棒の…