1977年生まれの古田雄介氏の『それ、死後もお宝ですか?』(集英社インターナショナル)を読みました。
著者は元葬儀社勤務体験もある方です。そういう職業体験もあり、亡くなった方のデジタル遺品や死生観に関する取材をして、こういう本をまとめたようです。
冒頭、吉田正高さんというサブカルチャー研究家(大学教授)&蒐集家を取材した時の体験が綴られています。ところが取材の直後に心筋梗塞で急死。享年48。遺された遺品の整理・処分をめぐって一騒動?
奥さんは、その後、『ある日突然オタクの夫が亡くなったら? 身近な人が亡くなった時にやるべきこと、起こること』(角川書店)という漫画本を出しています(「こさささこ」名義)。
それも読みました。
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紙文献も、図書館が受理してくれる時代でもなくなってきているようです。売却、廃棄等々、遺族としては頭を悩ますところです。
貴重な稀覯本も古紙回収に回すしかなくなったり、「財産」や「負債」などを知りたくても「スマホ」で管理しているとパスワードが分らないとどうしようもなくなる?デジタル時代になってきて、遺品も遺産もいろいろと把握するのが大変なようです。
昔は定期預金にしても、紙の通帳がありましたが、最近は、デジタルでしかない場合もあるようですから、急死ともなると遺族としては大変です。カードの利用明細なども昔はハガキや手紙で通知がきましたが、いまはメール送信等々。パソコンもパスワードが必要。スマホって、何度もパスワードの入力に失敗すると、中のデータが消滅することもありうるとか?
『闘病記専門書店の店主が、がんになって考えたこと』(産経新聞出版)の著者・星野史雄さんの一万冊近い古書コレクションも散財する寸前のところ、引き継ぐ組織が現れたりもしたそうです。
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バーコードのない「古書」は難しいかもしれませんが、バーコードのある「古本」なら、ブックオフやバリューブックスなど、送料無料で5箱まで回収して少しは値段もつくようですから、蔵書家ほどでない、せいぜい数千冊程度の処分なら、送料無料で段ボール箱だけ用意すれば(スーパーに行けば無料でもらえる)一年ちょっとで家の中はスッキリできるのではないでしょうか(律儀に遺族が紙袋に入れては、近くのブックオフに持っていくという手もあるかもしれません。ブックオフも回収にはきてくれるでしょうが)。
まぁ、一軒家に住んでいて、そこが古本やらオモチャやらで「古本(オモチャ)屋敷」みたいになったら、もうそのままにして、マンションに引越しして、蒐集家の夫が先に死んだら、奥さんは一軒家のほうは古本ごと業者にまかせて処分するという手もあるかもしれません。本書にも出てくるエンディングノートめいたものも持っていますが、ほぼ空白。銀行の印鑑やら金額やらパスワードやらいろいろと書いたものを「終活手帳」などに書き残しておくという手もあるのかもしれません(泥棒に盗まれると大変?)。
どんなお宝も「死後」は、本人にとっても、遺族にとっても二束三文と思って、業者に一括処理を頼むしかないのかもしれません。願わくば、利益はなくとも持ち出しはない程度に「無料」にて処分できれば、遺族にとっては不幸中の幸いなのかも。明日は我が身……。
では、ごきげんよう。
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