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『わたしたちは幸せだったのかもしれないね。』「汝、星のごとく」で語りきれなかった愛の物語。正しい愛はあるのだろうか?血の繋がりや家族とは?瀬戸内の海の凪ように、心穏やかに、これまでの人生を振り返る。

星を編む
『汝、星のごとく』の続編。
前作で語りきれなかった愛の物語。

前作は、瀬戸内の島で出会った高校生男女の物語。
本作は、その周辺人物たちの物語。

「春に翔ぶ」
二人を支える教師・北原が秘めた過去。
彼の達観した人生観を知ることになる。

「星を編む」
才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。
漫画原作者・作家を担当した編集者二人が繋いだもの。
情熱をかける反面の家庭の危うさを知る。

「波を渡る」
恩師と教え子の、いびつな夫婦生活。
彼は火花だった。恩師は海だった。
つながれた手に、ゆっくり力を込めていく。

本作を通しての、主人公をあげるとするならば、北原先生だと思う。

苦しくはない。
でも、楽しくもない。
そんな日々を送る。

『今の時代、善であることと弱者であることは、時に同じ意味を持つ。
 天秤はいつだって不条理に揺れ、与えた情けの分まで正しく秤られることは稀だ』

そんな人生観を持つ、北原先生。
腐ることはない。
ただ、自分の後悔を繰り返してほしくないと願う。

だからこそ、教え子や娘たちにまで、届くのだ。
気持ちが。
読者に。
そして、私にも。

夕暮れの凪の砂浜にいるような気持ちになった。
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  • 掲載日:2026/05/22
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