書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

くにたちきち
レビュアー:
花の役割は種子を残すことです。雄しべから雌しべへ花粉が運ばれて、受粉することによって達せられます。花粉の運搬には、昆虫、鳥、風、水流などが関わり、花によって異なるプロセスや戦略は多岐にわたっています。
この本の大きな流れは、次のとおりです。

 はじめに
①花の旅のはじまりにーウォーミングアップを兼ねて、花とは何かを考える(花は植物にとっては生殖器官である)
②ほかの花と結ばれるしくみー植物の生殖のしかた:(1)他花受粉による生殖-ウメ、キキョウ、ヘクソカズラ、サクラソウ、ミズアオイ、フキなど
③虫いらずのしくみー(2)自花受粉による生殖-ナズナ、スミレ、ツユクサ、イネ、アレチウリなど
④クローンで殖えるしくみー(3)アポミクシスーセイヨウタンポポ、ドクダミ、ヒガンバナなど

⑤花蜜をめぐるしくみー花と昆虫の世界―ヤツデ、ケチョウセンアサガオ、キショウブ、ツリフネソウ、タバコなど
⑥花蜜以外で誘うしくみー花蜜を提供しない花と昆虫とのただならぬ関係―ワルナスビ、フクジュソウ、イヌビワ、マムシグサ、ウマノスズクサなど
⑦まだある、見なれた花のしくみーありふれた花の凄い繁殖戦略―ツワブキ、ヤブカラシ、オオブタクサ、アカメガシワなど
 
 おわりに クールダウンを兼ねて、まとめると (1)花の大部分は両性花で自家受粉しやすく、近親交配であり、繁殖力が弱くなる傾向がある。(2)なかには、受精のプロセスを省略して、クローンの種子で繁殖する仕組みがある。(3)花と虫など送粉者との関係は、多様化、複雑化している。

これらは、自ら移動できない植物では、花粉の運搬を誰か(または何か)に委ねなければならないので、そのための手段や方法が、35万種にのぼるといわれる花をつける被子植物にとっては。繁殖のために最も重要であることが、この本を読むとよく分かります。

この本で触れていないのは,ヒトという動物による受粉(人工授粉)であり、最近の気象異変で、ハチが開花期に間に合わないなど果樹農家では、大きな問題になっているようです。
お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
くにたちきち
くにたちきち さん本が好き!1級(書評数:801 件)

後期高齢者の立場から読んだ本を取り上げます。主な興味は、保健・医療・介護の分野ですが、他の分野も少しは読みます。でも、寄る年波には勝てず、スローペースです。画像は、誕生月の花「紫陽花」で、「七変化」ともいいます。ようやく、800冊を達成しました。

参考になる:9票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『植物のすごい繁殖戦略: 花のしくみはこんなに違う!』のカテゴリ

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ