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morimoriさん
morimori
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展覧会、美術館の舞台裏や支える人たち、普段は聞けない学芸員のおはなし。
「忙しい人のための美術館の歩き方」という本がおもしろかったので、謎めいた著者「ちいさな美術館の学芸員」さんの他の本も読んでみました。美術館や博物館の本来の事業は、資料を収集し保管し展示することだそうです(博物館法)しかし、近年作品を全国からかき集め話題になる企画展を行うことがメイン事業のようになってしまったとか。

 営利目的とは違う国公立美術館であっても、来館者数により展覧会の成功や失敗が判断されそれが翌年の予算編成に関わってくるため、学芸員は企画展に注力することになるそうです。さらに、美術館で開催される企画展は、学芸員の技量が試されるそうです。そんなこととは、知らずただひたすら美術館に行くのを楽しみに、観たい絵を目指していた私。これからは、学芸員の努力や尽力を想像しつつ絵画の所蔵館や解説も目を通すように心がけよう。

 コレクション展は、それぞれの美術館の収蔵品だけで構成する展覧会のことだそうで、ほとんど展示替えを行わずに決まった作品を展示し続けているを常設展と呼ぶそうです。企画展を鑑賞したあとで、常設展を観るのも楽しい。先日、東京国立近代美術館で開催中の下山観山展に行った際、常設展も見ることができました。著者が外せない国立系美術館と言うだけあって、素晴らしいコレクションをたくさん観ることができました。

 企画展の準備をする際、作品の中に国宝、重要文化財クラスの作品が含まれているような場合は、2~3年前から、美術館のコレクションを丸ごと借りるような場合もそれくらい前から交渉をスタートするそうです。借用願いが重なることもなきにしもあらず、早い者勝ちなので予約をしておく必要があるとか。学芸員同士、美術館同士の信頼関係もあるそうなので最初に口約束をしておけば、たいていは反故にならないそうですが全くないということではないみたい。急に貸出依頼が来たりということもありで作品を集めるのもなかなか大変そうです。予算や美術品の運送、展示や図録作成と学芸員の仕事は多岐に亘り、雑芸員などと言われることもあるらしいですが、美術展終了後の達成感たるや想像以上のものなのかもしれません。

 学芸員はじめ美術館を支える人たちの尽力があってこそ、今日私たちは様々な芸術品を楽しむことができるのだと改めて理解することができました。さて、次はどの美術展に行こうかと読み終えてソワソワ、ワクワクしはじめました。
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morimori
morimori さん本が好き!1級(書評数:987 件)

多くの人のレビューを拝見して、読書の幅が広がっていくのが楽しみです。感動した本、おもしろかった本をレビューを通して伝えることができればと思っています。

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