薄荷さん
レビュアー:
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小さな不幸に見舞われる日々に、なぜ自分だけが・・・と、トホホに詠みあげたフリースタイル短歌&エッセイ集です。
ちょいちょい小さな不幸に出くわす著者が、眉毛を八の字にして哀しい現を見つめ、世界の片隅でこそっと呟くように詠んだ短歌103首+歌にまつわるエッセイが本書に収められています。
どれかで必ず、読者は共感しちゃって目頭を押さえてしまうはず!
と言う著者に、貴方だけじゃないよ!と著者の肩を叩きたくなる人が世の中にはいっぱいいると思います。かく言う私も同胞ですし。
中でも心に残る3首がこちら↓
1 書名でもある「全員がサラダバーに行ってるときに全部のカバン見てる役割」
数人で店に入り、サラダバーでみんなが楽しく野菜やドレッシングを選んでるときに、さりげなくただ独り、席に残って荷物番をする著者。
ここは日本だし、ちょっとの時間だから心配ないとは思うけど、一応貴重品が不安だから・・・。
という気持ちに全く気付かない「えー、何で一緒に行かないのー?」「ノリ悪いー!」とか言ってくるヤツらに、著者はあいまいな笑顔を見せてゴニョゴニョとごまかすのである。「そんなの頼んでないのにー」とか言われたらイヤだから。
著者がいない来店時に、そいつらの席から財布とスマホをかっさらってやろうか!?と思わずにはいられません。一度痛い目を見て、さりげない正義の守護者のありがたさを知るがいいよ!
2 「窓の外にラジオ体操はじまってダビスタの馬は20連勝」
芸人デビューしてもほぼ仕事が無い上、ダビスタ(ゲーム)にハマり、夕方起きて深夜活動→朝寝るという自堕落な生活をしていた著者。
そんなある日、深夜からずっと「かつてない絶好調ゲーム展開」が続いて大興奮中、ふと窓の外から聞こえてきた「ラジオ体操」の始まりの音楽。
今日だけじゃない。今まで何日も音楽はこの時間に流れてたはずなのに、ゲームに夢中で気付かなかったんだ・・・と気付く。その日に限って聞こえた理由はわからないけど、その状況をとても怖く思った著者は、
「このままじゃダメになる。もうゲームはやめよう。明日はラジオ体操に行こう!」
と、ゲームの電源を切って二度とやらなくなった。(結局ラジオ体操には行かなかったけど。)
この瞬間が著者の人生レールを変更する「ポイント」だったと思うと、この気付きにじんわりと怖くなりました。些細な事でも気付き考えることの重要性が、人生で足元に潜む幅の狭い深いクレバスを回避する唯一の手段なのかもしれません。
3 「正気かよ ウニの舌でおわらせとけよ マジでハンバーグ寿司食べんのか」
安いのにネタが新鮮な回転寿司に知人と出向き、たっぷり寿司を堪能し、ウニを食べたタイミングで終わりにしようか、ラスト後1品何か食べようかと悩んでいた著者。
目に飛び込んできた「ハンバーグ寿司を食べようかな~」と言ってしまったその時、
「ハンバーグ寿司なんて考えられない!しかも最後に魚じゃなくてハンバーグ寿司でシメる?正気?やめとけって!」と、犯罪に手を染めようとする人を引き留めるがごとくの勢いで、ハンバーグ寿司を食べることを止めてくる知人。
その勢いに押されてあきらめたけど、じゃあ次は一皿目で食べればいいか・・・でも一皿目にぃ!?とか言われたらどうしよう?と悩みはじめる著者。
そこは「俺が好きなモノ食べて何が悪いんだよ!」て言ってやれよ!とは思うけど、強い(謎の)制止を振り切れずに諦め、でもハンバーグ寿司への切ない心残りに悩む、トホホなカンジに著者の良さが溢れまくってます(笑)
さて、私はこの3首がお気に入りでしたが、人それぞれ違う歌にハマると思います。
短歌になじみがない人でも楽しめる本書を、全ての方に、特に自分の気の弱さと小さな不幸にちょっと悩んでる方に、眉毛八の字でお勧めいたします。
どれかで必ず、読者は共感しちゃって目頭を押さえてしまうはず!
「僕の生活には、なぜ自分だけがこんな目に遭うんだ!?というようなことがよく起こります」
と言う著者に、貴方だけじゃないよ!と著者の肩を叩きたくなる人が世の中にはいっぱいいると思います。かく言う私も同胞ですし。
中でも心に残る3首がこちら↓
1 書名でもある「全員がサラダバーに行ってるときに全部のカバン見てる役割」
数人で店に入り、サラダバーでみんなが楽しく野菜やドレッシングを選んでるときに、さりげなくただ独り、席に残って荷物番をする著者。
ここは日本だし、ちょっとの時間だから心配ないとは思うけど、一応貴重品が不安だから・・・。
という気持ちに全く気付かない「えー、何で一緒に行かないのー?」「ノリ悪いー!」とか言ってくるヤツらに、著者はあいまいな笑顔を見せてゴニョゴニョとごまかすのである。「そんなの頼んでないのにー」とか言われたらイヤだから。
著者がいない来店時に、そいつらの席から財布とスマホをかっさらってやろうか!?と思わずにはいられません。一度痛い目を見て、さりげない正義の守護者のありがたさを知るがいいよ!
2 「窓の外にラジオ体操はじまってダビスタの馬は20連勝」
芸人デビューしてもほぼ仕事が無い上、ダビスタ(ゲーム)にハマり、夕方起きて深夜活動→朝寝るという自堕落な生活をしていた著者。
そんなある日、深夜からずっと「かつてない絶好調ゲーム展開」が続いて大興奮中、ふと窓の外から聞こえてきた「ラジオ体操」の始まりの音楽。
今日だけじゃない。今まで何日も音楽はこの時間に流れてたはずなのに、ゲームに夢中で気付かなかったんだ・・・と気付く。その日に限って聞こえた理由はわからないけど、その状況をとても怖く思った著者は、
「このままじゃダメになる。もうゲームはやめよう。明日はラジオ体操に行こう!」
と、ゲームの電源を切って二度とやらなくなった。(結局ラジオ体操には行かなかったけど。)
この瞬間が著者の人生レールを変更する「ポイント」だったと思うと、この気付きにじんわりと怖くなりました。些細な事でも気付き考えることの重要性が、人生で足元に潜む幅の狭い深いクレバスを回避する唯一の手段なのかもしれません。
3 「正気かよ ウニの舌でおわらせとけよ マジでハンバーグ寿司食べんのか」
安いのにネタが新鮮な回転寿司に知人と出向き、たっぷり寿司を堪能し、ウニを食べたタイミングで終わりにしようか、ラスト後1品何か食べようかと悩んでいた著者。
目に飛び込んできた「ハンバーグ寿司を食べようかな~」と言ってしまったその時、
「ハンバーグ寿司なんて考えられない!しかも最後に魚じゃなくてハンバーグ寿司でシメる?正気?やめとけって!」と、犯罪に手を染めようとする人を引き留めるがごとくの勢いで、ハンバーグ寿司を食べることを止めてくる知人。
その勢いに押されてあきらめたけど、じゃあ次は一皿目で食べればいいか・・・でも一皿目にぃ!?とか言われたらどうしよう?と悩みはじめる著者。
そこは「俺が好きなモノ食べて何が悪いんだよ!」て言ってやれよ!とは思うけど、強い(謎の)制止を振り切れずに諦め、でもハンバーグ寿司への切ない心残りに悩む、トホホなカンジに著者の良さが溢れまくってます(笑)
さて、私はこの3首がお気に入りでしたが、人それぞれ違う歌にハマると思います。
短歌になじみがない人でも楽しめる本書を、全ての方に、特に自分の気の弱さと小さな不幸にちょっと悩んでる方に、眉毛八の字でお勧めいたします。
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近くの図書館がリニューアル工事で7月まで閉館…予約は借りられるとはいえ、ちょっとなぁ…。
この書評へのコメント

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- 出版社:幻冬舎
- ページ数:0
- ISBN:9784344433731
- 発売日:2024年04月11日
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