まぼろしのペンフレンド

ある日、渡辺明彦へ一通の手紙が届く。「身の周りのことを教えてほしい」と書いてあり、調査費として1万円が同封されていた。はじめはイタズラだと思っていたが、明彦は何者かにトラックで拉致されそうになり……。
本が好き! 1級
書評数:507 件
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エラリー・クイーンなどの推理小説に興味を持ち始めました。そしてロス・マクドナルドの影響でフロイトに出会い、精神分析を読み進めていくうちにラカン、アルチュセールなどのフランス現代思想に興味を抱いています。

ある日、渡辺明彦へ一通の手紙が届く。「身の周りのことを教えてほしい」と書いてあり、調査費として1万円が同封されていた。はじめはイタズラだと思っていたが、明彦は何者かにトラックで拉致されそうになり……。

星新一だけでなく、眉村卓もショートショートを書いています。しかし玉石混交。面白かったのは「AとBとCの話」。芥川龍之介「藪の中」のような構成です。

イギリス国教会の創設者、ヘンリー八世。イギリス王家ではウルジー枢機卿らの陰謀が渦巻いていた。彼に従わぬものは、幽閉されるか処刑されていった。政敵に悪事を密告され、ウルジーは失脚させられるのだが……。

本書はワーズワース、コールリッジなど一部のロマン主義、ディケンズ、ホーソーンなどの小説、クーパーなどの娯楽小説などの書評。そして「大鴉」の創作過程を綿密に解説した「詩の原理」を含む詩論を収録。

ハイデガー、ニーチェ、ヤスパースなど多くの哲学者が論じてきました。しかし彼もまたスピノザなどに傾倒しています。例えば、「私が子供だった頃」は汎神論的な世界観で描かれています。

十二世紀、十三世紀の武勲詩から現代の詩人、ルイ・アラゴンまでフランス詩の歴史をたどって紹介した入門書。

ボードレールの暗く淀んだ感じが好き、ビザンの孤独を現した詩が好き。逆に技巧的な詩は余り……。例えばアポリネールのカリグラフィーを駆使した詩は余り好きじゃないんです。

ライツヴィルもの。古臭いとよく聞くけど、今こそ取り沙汰されるべきだと思います。ダイイング・メッセージは賛否両論あるだろうけど、作者のご都合主義に陥らず(ある程度の)必然性があります。

ガザーリーは一一世紀から十二世紀のイスラム哲学者です。神は人間一人一人にまで気を配ってはいないという考えや、権威主義的な当時の風潮に懐疑をいだきました。

恋人に先立たれ、死を望むマンフレッド。しかし、魔女のところでも悪魔のところでも断られるという話。最終的にペルシャの邪王、アリマニーズの館を訪れ……

近親相姦、ギリシャ独立戦争への参戦など、様々なエピソードを残すロマン派詩人、バイロン。恋愛を歌った詩を多く収録しています。

種村季弘さんは幻想文学の研究者として有名。別にだからというわけでもないのでしょうが、エッセイなのに幻想の世界へといざなってくれ、最終的には本の内容が真実かどうかはどうでもよくなってしまう。面白い

モーパッサンは本当に短編小説が上手い。「首飾り」が秀逸。夜会に着けていく首飾りがないので、友達の宝石を借りて紛失。それを一生懸命、働いて弁償するのですが……。、

金持ちの青年が恋愛絡みで故郷にいられなくなり、坑夫に身を落とすというあらすじ。漱石自身の苦心が窺える。例えば、全文口語体で書かれている上に、作品自体に言及したりとメタフィクションとも取れる箇所がある。

劇作家として有名なシェイクスピアですが、多くのソネット形式の詩を残しています。少年に対する微妙な感情、人生の悲哀、不遇を嘆く詩などなど……。

ノーベル物理学賞受賞者による科学史の本。ただし、現代的な目線でのみ物事が語られている。発見当時の価値観を考慮に入れなければ、マッハはただの過去の遺物としてしか扱われない。

アシモフといえばSF作家ですが、化学史の解説書も書いています。通常、欧米人が書くと、イスラム科学はないがしろにされがちなのですが、イブン・スィーナーなどもきちんと解説されていて好感が持てました。
全く違うはずなのにどうして同じ「猫」だと認識できるのだろう。それはパタンとして覚えているから。ではそのパタンとは何なのか、コンピューター処理においてパタン処理はどこまでできるのかを考えている。

『緋文字』で有名なホーソーン。彼はまた短編の名手だった。大衆社会の日常に潜む心の闇を描く「僕の叔父、メジャー・モリヌー」等12編の短編小説に加え、処女作の「アリス・ドーンの訴え」を訳出している。

自身も作家であるポール・ボウルズ。彼は優れた物語収集家でもあった。モロッコの作家の著作を翻訳する等して本書の編纂に踏み切った。民話のような作品がほとんどだが、悲惨な現状を映し出しているものもある。