ガロアの群論 (ブルーバックス)



代数方程式は常に代数的に解けるのか。それと正六角形の対称性のどこに関係あるのだと疑問に思いつつ方程式の係数をぐりぐり入れ替えたりしているうちに、ひょっとすると関係あるかも、という気持ちになってきた。
大学生の時に、量子化学の授業でベンゼンの電子状態エネルギーを分子軌道法で求める、という演習があった。…

本が好き! 1級
書評数:578 件
得票数:4589 票
サービス終了となったブクレコから漂着いたしました。
とりあえずブクレコのレビューをサルベージしてどばどば貼り付けてます。
てことでひとつよろしくお願いしますです。



代数方程式は常に代数的に解けるのか。それと正六角形の対称性のどこに関係あるのだと疑問に思いつつ方程式の係数をぐりぐり入れ替えたりしているうちに、ひょっとすると関係あるかも、という気持ちになってきた。
大学生の時に、量子化学の授業でベンゼンの電子状態エネルギーを分子軌道法で求める、という演習があった。…

エキセントリックで頭のネジが2、3本緩んだイジドアに、妹のフェイはさらに輪をかけてイカれた人格破綻者で、むしろこっちが主役では?不快さと面白さが入り混じった不思議なストーリーだった。
先日『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだせいか、Kindleが『ジャック・イジドアの告白』…





古い建物や街ってのは、やっぱりあれこれと障りがあるということなのだ。 尾端は営繕屋であって霊能者ではない。建物やら道具の手入れ、修繕をやるだけだ。しかし、それで大抵の問題は解決する。
お、『営繕かるかや怪異譚』の続編が出ていたのだな。文庫になるまで気付かなかった。 ということで早速…

確かにご馳走の話はあれこれ出てくるが、百閒先生の場合、いわゆる美食家というのともちょっと違う気がする。 独自の美学と行動原理に基づいた謎のこだわりは、全体的になかなか癖が強い。
BSEによって米国産牛肉の輸入が禁止された時、それまでオールアメリカンビーフで牛丼を作っていた吉野家…





ストーリーは、だから何なの、というぐらいにシンプルだし、ヘンコでマッチョな老人にも、さほど共感を覚えない。なのにぐいぐいと読み進めさせる不思議な勢いは、このシンプルでドライな文体の力なのかもしれない。
ヘミングウェイにかぶれてフローズン・ダイキリに酔いしれてたのは、亜麻色の髪のサラって女だけど、そうい…




「資本主義はもう終わりだ」という意見に対して「まだまだイケるで」という人たち。どっちが本当やねんと思うが、同じ「資本主義」という言葉を使いつつ、実は別の話をしてるんじゃないかという気がしてきた。
割とあちこちで「資本主義はもう終わりだ」てなことが言われる一方で、いやいやまだイケるぜ、という人々も…




ホモ・サピエンスが登場してから現在に至るまで、世界中で何を、どのように食べてきたかについての網羅的な記述が、 はたして面白い話なのかどうかは別として、とりあえずそのボリュームとカバレッジには圧倒される。
ジャック・アタリの名前は知っているが著作はまったく読んだことがなかった。 それで最初に読むのが『食…





あの頃あれこれと湧いて出てきたものの気持ち悪さを、わたくしは上手く言語化できずにいた。 それらをオダジマ師は「ポエム」である、と断じ、そうか、そういうことだったか、とわたくしは深く納得したのだった。
ちょうど初の小説作品『東京四次元紀行』が出たばかりなのだけど、あえてちょっと古い『ポエムに万歳!』な…





あの映画とは随分と違ったテイストになっている。人類と見做されない特殊者(スペシャル)で「ピンボケ」と呼ばれるイジドアや、電気羊ではなく本物の羊を欲しがるデッカードが、なんとも物哀しい。
いずれは読んでみないとな、と思っているSFの古典がいくつかある。 『アンドロイドは電気羊の夢を見る…




酒は百薬の長、なんてのは嘘だ。健康のためには飲まないのが一番良い。 そんな身も蓋もないことを言われる絶望感よ。
酒は百薬の長、てなことを言う。酒の飲み過ぎは身体に悪いが、適量であれば健康になれるのだ、と。 そん…





宝塚山手台の素敵な街並みと、そこに住むナイスな人々のスウィートでハートウォーミングなストーリー。 兄弟姉妹の間の確執とか、親に対する屈託といったようなものは一切排除されている。そりゃそうだ。
大阪梅田から「山手を走る電車」に乗り、駅からバスに乗って二つめのバス停で下車したあたりにある洋菓子店…





物理学者の思考というのは11次元の時空間を遊弋しているのだ。4次元に縮退してしまった時空でしか世界を把握できないわたくしには到底手の届かない、はるか二千光年の彼方に煌めく何かを感じ取るしかない。
先日読んだ『言語学バーリ・トゥード』 の何がすごいって、それ自身の面白さもさることながら、派生して…





もともと剣の腕は立つのだけど、過去にちょっとやらかしたことがあって今は冷遇されている。そんな主人公が、藩の不正にまつわるゴタゴタに巻き込まれてああだこうだ。だいたいそんなところだ。藤沢周平面白いな。
誰が買ったのか知らんが、藤沢周平の小説が実家に3冊ほどあった。先日実家に行った際に持って帰り、とりあ…





AIは人間の言葉を理解できるようになるのか?と問う前にそもそも「言葉を理解する」とはどういうことか? 「言葉を理解する」というのはけっこう曖昧で、またそれは絶望的なまでに難しいことなのだとわかる。
今は「第三次人工知能(AI)ブーム」であるらしい。深層学習が実用的になったのと、ビッグデータが効いて…




実際のところ数学的な部分はかなり端折っている。が、その辺は「データ分析のための統計学」の本質ではない。根本的な部分の思想みたいなところをみっちりと解説してあり、かなりしっかりした教科書だと思う。
"OpenIntro Statistics"はアメリカのデータサイエンティストたちによって書かれた統…




手放しで絶賛する気にはなれない。けど退屈なわけじゃない。理不尽とか不条理みたいなもので全身をざりざりされて不愉快だし落ち着かないのに、何かを超越して自由な感じ。何なんだこれは、と困惑している。
単行本で邦訳が出た時に話題になり、ちょっと気になっていたルシア・ベルリンの『掃除婦のための手引き書』…





Pythonについては必要最低限の説明しかないから、Pythonの勉強には向かないけども、深層学習の理屈が、ちょっとわかってきた気がする。Pythonと深層学習の相性の良さについても納得。
なんでこの本をわざわざ買ったのか、うまく思い出せない。最初は紙の本を貸してもらったのだ。で、その後に…




タイトルの煽り具合からして、世の中のみんなは騙されていて「オレだけが知っている」陰謀論が披瀝されるのかとうんざりしながら読んでみたら、意外とマトモというか真面目な内容で、ちょっと拍子抜けした。
副島某というクセの強いおじさんと佐藤優氏の対談を読んで 、いったい何者なんだこの人は、と思っていた…




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なるほどこれは確かにバック・トゥ・ザ・フューチャーだ。ドク・エメット・ブラウン的なマッドサイエンティストも出てくるし。 何よりも主人公ダンの言動が、エンジニアという生き物の生態を上手く表していて面白い。
有名なSFの古典、名作というのを、実はほとんど読んだことがない。 ハインラインの『夏への扉』も、そ…





彼らが自分たちの信仰にしたがってやっていることを否定したり妨害したりしない限りは、彼らも機嫌良く暮していくはずなのに、あれこれと余計なお節介をするから、いろいろとややこしいことになるのだね。
イスラム教やムスリムに関して知っていることは、そう多くない。 豚肉を食べない。酒を飲まない。一日の…