マスカレード・ナイト





最後に一気に明かされるネタは、ずいぶん複雑で、正直なところ本当にちゃんと理解できたのかというと、少しばかり怪しかったりもする。
バカの一つ覚えみたいに、昔読んだのに内容を忘れたとか映画を観たけど覚えてないとかそんなことばっかり言…

本が好き! 1級
書評数:578 件
得票数:4589 票
サービス終了となったブクレコから漂着いたしました。
とりあえずブクレコのレビューをサルベージしてどばどば貼り付けてます。
てことでひとつよろしくお願いしますです。





最後に一気に明かされるネタは、ずいぶん複雑で、正直なところ本当にちゃんと理解できたのかというと、少しばかり怪しかったりもする。
バカの一つ覚えみたいに、昔読んだのに内容を忘れたとか映画を観たけど覚えてないとかそんなことばっかり言…




この小説は、ほとんどがホラ話で構成されており、けっこう行き当たりばったりで展開していく物語であるらしい。よく最後まで破綻させずにこの不思議極まりないストーリーを作り上げていったものだなと感心する。
秋の後に短い春が訪れることがあり、「旅春」と呼ばれている。などと『偶然の聖地』に書いてあって、へえー…





資本主義の究極のメッセージである「殖やせ」を追求した先にあるのがブルシット・ジョブである。資本主義のシステムの中にいながらそれを克服するには、自分の仕事を要請した原初の<問い>を見出すことである。
どうしてこんなにブルシット・ジョブが気になるのだろう、と思いつつ今度は『ブルシット・ジョブと現代思想…



話が面白くないわけではない。が、別にそれ無くても良いよね、という長台詞、僧院の中の装飾その他についての微に入り細に入った叙述、いつ果てるともしれない異端審問、等々に悩まされ、話が理解できない。
いずれ読んでみなければ、と長年思っていたけども文庫にもKindleにもなる気配がなかった『薔薇の名前…



とりあえず、日本の政府や省庁にはインテリジェンスにかかわる複数の組織が点在しており、連携すべき局面においても個別に動いて壮大な非効率と無駄を発生させ、国益を損なってきたのだ、ということがわかった。
なんでこんな本に手を出したのだろう?と少し不思議に思うが、つまりこれもまたKindleに勧められてつ…





必然性の感じられない暴力とエロスに溢れ、伏線は回収されず、謎が解決されることもない。 こういうところが「村上春樹の小説ってワケわからん」と敬遠される所以なのだろうが、それがまた魅力でもあるのだ。
ものすごく久しぶりに『ねじまき鳥クロニクル』を読んだ。以前に読んだのは、単行本が出て割とすぐだったか…





「悪い言語」とは何か。いわゆる「悪口」のことだ。いやそもそも悪口とは何か。何が悪口とそうでないものを分けているのか。 そんなことを改めて問われると、何だか訳がわからなくなる。なるほどこれが言語哲学か。
Kindleのおすすめにやたらこの手の本が出てくる。やたらこの手の本を読んでしまうから当然なのだけど…





『炎環』に所収の四作ではいずれも、割と乾いたハードボイルドなテイストだったのに対して、本作ではどこかセクシュアルな腥さが感じられ、多少鼻につく感じが無くもないが、まあそういうのも悪くはなかろう。
大河ドラマの『鎌倉殿の13人』もいよいよ、という感じになってきて、以前に読んだ『炎環』も一部を読み返…





いずれもどこかで見たり聞いたりしたような話、と思ったらそれらはだいたい今の日本で起こっていること。 ということはこれから先どうなるかというと… と考えると暗澹たる気分になる。
新聞で『オンガクハ、セイジデアル』の広告を見かけた。おっ、と思って、自転車で隆祥館書店へ行った時に買…




当時の戦いというのは、実際に結構走っていたらしい。で、その戦いの様子を理解するには、やはり自分の足を使って走ってみなければ、ということだ。うむ、まあそれはわからんでもない。
戦国時代の文献に出てくる食べ物を再現して実際に食べてみるとかアホなことを、いや失礼、面白そうなことを…



「資本主義を支えるAI」なんて言いながら、「資本主義は新たに発見された不確実性を社会的かつ経済的プロセスに統合することに長けていたが、機械学習の力はこの安定性を揺るがしかねない」とか、どういうこと?
確かTwitterあたりで見かけて、なんだか面白そうだな、でも結構な値段だしどうするかな、と少しばか…





実に美味そうに食べて飲んいるのだが、ランチを摂りながらの祥子の回想は、意外とヘヴィな話だったりする。それとともに少しずつ明らかにされる諸々の事情というのもなかなか一筋縄ではいかないもので。
『ランチ酒』という何とも魅力的なタイトルに惹かれ、思わず手に取ってしまった。 何の仕事かは詳しく説…





卓越した観察眼と優れた推理力で、複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明して、すごいですね山岸さん、だけどちょっと宿泊客のことを詮索しすぎじゃないのかな。
映画の『マスカレード・ホテル』と『マスカレード・ナイト』を観て、これは原作も行っとかな、と『マスカレ…




神聖同盟を構成する教皇領、スペイン王国、ヴェネツィア共和国の三者それぞれに思惑があり、ああでもないこうでもない、と結構ぐちゃぐちゃだったりするのだが、それでも結局は神聖同盟の圧勝であったと。
「海戦三部作」の三作目、『レパントの海戦』についに辿り着いた。 コンスタンティノープルの陥落以降、…





ポツダム宣言受諾決定後の24時間に発生した、クーデターの企てと鎮圧、玉音放送の準備、その他諸々。これらを時系列的に追ったノンフィクションが、作り込まれた物語のようにスリリングなのだな。
『日本のいちばん長い日』はドラマとか映画とかになっていたはず。でも観たことはない。 漫画もあるらし…




アホなことやっとるなと思ったが、料理の食材や調理法についてあれこれ調査して結構マジメにやっており、関連する史実についても詳しく、歴史的背景などはずいぶんとしっかりしたものだったりして、存外に面白い。
探偵ナイトスクープに、パティシエの林先生に妙な食材であれこれ料理を作らせる、という依頼が時々あった。…





それぞれの短編に登場する「女のいない男たち」は、何かをすっかり諦め切っているように見え、その分楽に生きられるように思えるのに、なぜか彼らには訳の分からない災厄が降りかかる。不条理としか言いようがない。
『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞受賞とかカンヌでパルム・ドールなどと話題になり、いよいよWOW…




メフメト2世の残虐・冷酷ぶりからすると、3世代後のスレイマン1世は、ずいぶんと紳士的であったように描かれている。実際はどうだったのか知らんけど。
朝日新聞のGLOBE+に「 小国に生きる 」という特集記事が載っていた。そこに取り上げられている「国…





「本来追っかけてる事件と関係ない話ばっかりやんけ」思ったが、関係ない話はすべて、事件の謎解きのヒントになっているのだな。なるほどよくできている。
WOWOWで『マスカレード・ホテル』と『マスカレード・ナイト』をやっていたので立て続けに観た。 ナ…




47都道府県すべてに足を踏み入れるというだけでも簡単ではないと思うのだが、それだけではなく各地で最低一軒以上、オススメの居酒屋を挙げられるというのは、並大抵のことではない。
浜松では、飲み会の最初にみんなで乾杯するときに、その場の最年長者が「やらまいか!」と言い、続いて他の…