ビートルズ




前半はリヴァプールという街、そこで暮らした人々の歴史。後半がそこから世界に飛び立った四人が描かれる。 タイトルで引いてしまったけど中味は新鮮で緻密。
著者は京都大学理学部卒業の東京音大講師で音楽評論家。 ビートルズ本はこれまで何冊か読んできたが、図…
本が好き! 1級
書評数:455 件
得票数:6611 票
仕事、FP活動の合間に本を読んでいます。
できるだけ純文学と経済・社会科学系のものをローテーション組んで読むようにしています(^^;
相場10年、不良債権・不動産10年、資産形成(DC、イデコ)20年と、サラリーマンになりたての頃は思っても見なかったキャリアになってしまいました。




前半はリヴァプールという街、そこで暮らした人々の歴史。後半がそこから世界に飛び立った四人が描かれる。 タイトルで引いてしまったけど中味は新鮮で緻密。
著者は京都大学理学部卒業の東京音大講師で音楽評論家。 ビートルズ本はこれまで何冊か読んできたが、図…




超難関高校を卒業し、Aレベル試験(大学入学資格試験)の結果発表を待つ六人の男女。一瞬の羽目を外した行動が、二十年後の彼らを破滅に導く。
たまらなかったのは二転三転のストーリー展開だが、二度読みしてみると主人公以外の五人の事件後の人生展開…



東條英機~石原莞爾~犬養毅~渡辺錠太郎~瀬島龍三~吉田茂……昭和初期のキーパーソンらしき人々が描かれ、内容は濃い。ただ、各章ごとのデコボコが目立つ。
描かれる人たちのイメージはざっと以下のような感じ。 ・ 東條英機 自分の感情を露骨に政策…




ミラボーに見いだされ、ダントンに利用され、サン・ジュストに崇められ、彗星のように歴史の彼方に消えたロベスピエール。期待してなかった最終巻、良かった!
全十二巻を読むのに一年四か月。 前巻でストーリーは実質おしまいと思ったら間違い! フランスと…





革命を共に創ってきたダントン、デムーランを断頭台に追いやるロベスピエールの苦悩。前二巻、脇役エベール中心のまどろっこしいストーリーで溜まったストレスがこの巻ですっきりはしたものの……
狂った歯車は止めようがない状態になっている。 この巻では1793年末から1794年4月にかけて…



前巻に続き1793年、メディアによる群衆操作でのし上がったエベール中心に描かれる。前巻同様下品でまとまりが無いが、これが革命なのかも。
当時パリで普及した新聞を通して情報発信し、サン・キュロットと呼ばれたパリの労働者階級から絶大な支持を…




文庫化を待って購入。カズオ・イシグロレベルを期待したけど、著者が描く自然と人、男と女のバランスに微妙な違和感を持った。稀に見る傑作というのに異議はない。
広大な湿地にひとり取り残され、社会の一員になれなかった少女の物語。 湿地は沼地とは違う。湿地…




小学生対象の「ヒロシマ 消えたかぞく」という原爆記録絵本のメイキングもの。伝承すべき記録をどのように引き継ぎ、アピールしてゆくかがテーマだと思う。
本書を読もうと思ったのは、僕のご先祖様は永らく彼の地に住み、曾祖父以前の墓はまだ、原爆ドームの近くに…



庶民(サン・キュロット)の暴走を加速させたジャーナリストでパリ市第二助役エベールの描写、違和感を持つ人が多いと思う。でもこれが歴史であり、フランス革命が狂気に走るきっかけ。
通常の世なら議会で多数派を形成するジロンド派の権勢は揺るがないのだが、ルイ十六世の処刑、北方軍司令官…



前半、さすがNHKならではの生々しい現場レポートなのだが、後半、企業側がリスキリングの環境を作ってあげるべきという部分、タイトルからずれた内容になってる気がする。
メディアならではの、多くの個人の実体験に基づく生々しい内容。 終戦以来の 「一億総中流社会」 …




本書は2005年に出版され、その後、ドル建ての金価格は4倍になっている。 しかし本書、600ページに渡って描かれる有史以来の金の歴史で満腹になるのだ!
著者はアメリカ人。 エジプト、小アジアから欧米の事例を中心に、金の歴史を語る。 数千年にわたる金…





国家を凌駕しつつある巨大IT企業群、GAFA。これに対しEUが反撃の狼煙を上げ、アメリカも続く。そしてわが日本は?
現在進行形、あまりにリアルで自分がどう判断すべきか迷う。 消費者目線(B to C)ではGAF…




行き当たりばったり、誰もがいくつかのミスを犯すなか、歴史の歯車は残酷に回り続ける。 この巻がフランス革命のメインディッシュかも。
第一巻でミラボーが目指したものとは、まったく異なる事態が起きている。 この第八巻、キャラ多すぎ…




日本全体で看過できないテーマになっている空き家。読了し、著者の一人のお話を聴いた翌日、NHKで特集をやっていた。
まっさらな素人にはちょっとだけ重いかもしれないけど、そんな人でも問題点が絞り込める内容。 生協…



佐藤賢一、「フランス革命」シリーズの補助資料として読み始めたら、ちょうど「フランス警察、パリ近郊でいじめ加害者の中学生を授業中逮捕」のニュース。
佐藤賢一の「小説フランス革命」でこの国が過去、どういう代償を払ったかを知った。 大きく自分のフラン…



何が起こるかわからない状況。革命の軸足が貴族 → 富裕層 → サン・キュロット(無産市民)と移り、ルイ十六世にも、各政党にもいくつもの誤算が生じる。
それぞれのシナリオで動く、くせ者キャラが何人も交錯して読みづらい。 それぞれが物語を持っており、僕…



大きな括りでは「美の追求」と「絶対権力の追求」という二つの価値観が正面衝突した事件と思うが、物語の組み立てが見事。
利休の切腹事件の現場からストーリーはスタートし、そこから時間軸が後退する展開。 読み進むほど話が遡…





読了。目をつぶると、じわじわとくる感覚。やっぱりカズオ・イシグロ。
夢中で読んだ直後にイメージしたのは、筋書きは「私を離さないで」、ラストシーンは「日の名残り」。 で…



爆撃の効果を冷静に分析する人に対して、勲章狙いの軍人さんと沸き立つ民衆? このノリ、物議を醸した「オッペンハイマーとバービー人形」と似てないか?
凄く気が滅入る内容。 書かれているのは太平洋戦争末期、米軍が日本の主要都市に行った戦略爆撃のこ…



8月のこの時期でなければ手に取ることはなかったろう。戦前だけではなく、戦後もGHQが精緻、かつ巧妙に言論統制をしていたことを考えると、ChatGPTの時代も危ないかもしれない。
研究中のテーマを途中で公開したという感じで、かなり読みづらい。 著者は戦中、戦後の出版文化について…