ダブル・ジョーカー




”見えない存在"であるべきスパイ。目立ってはいけないのに”D機関”の名はもう国内外に知れ渡っている。それじゃまずいのでは?と思う一方、これもまた結城中佐の仕掛けた罠なのかも、とも思ったりする。
「ダブル・ジョーカー」 ”D機関”を潰すために設立した”風機関”。そのリーダー、風戸は”D機関”の…

本が好き! 1級
書評数:868 件
得票数:10210 票
ミステリーをはじめとするエンタメ全般、青春やお仕事モノ、人生の一コマを書いたホッとするお話が好きです。
最近は時代小説や海外物にも挑戦中です。
基本的に好きな作家さんの作品を多く読んでいますが、新しいジャンルや作品にも興味を持って読んでいます。




”見えない存在"であるべきスパイ。目立ってはいけないのに”D機関”の名はもう国内外に知れ渡っている。それじゃまずいのでは?と思う一方、これもまた結城中佐の仕掛けた罠なのかも、とも思ったりする。
「ダブル・ジョーカー」 ”D機関”を潰すために設立した”風機関”。そのリーダー、風戸は”D機関”の…




久しぶりに夢野作品を読んでみたが、やっぱり迷宮だった。
「死後の恋」 「悪魔祈祷書」 「人の顔」 「瓶詰地獄」 「キチガイ地獄」 「鉄槌」 「冗…




《鉱物シリーズ》番外編。あることをきっかけに情報の世界から身を引いた仲上だが、まだその世界と完全に切れたわけではない。そんな微妙なラインがドキドキさせる。
「スパイは楽園で戯れる」に登場した仲上が気になっていたら、彼を主人公にした連作集があると知り早速読ん…




「刀」が物語を動かす鍵の六編。武士、または武家の者の矜持の表現も六様。
門弟もいない道場主が助けた老武士に貸した刀。 家督を引き継ぐ時に一緒に譲ると父が約束してくれた脇差…




こういう70年代の『推理小説』もたまには良い。一番の謎は坂井正夫その人かも。
随分前に読んだのだが、たまたま図書館で見かけて再読してみた。 前回読んだ時も面白かった印象はあるけ…




戦場で起きる大小様々な謎を、最前線にいるコックたちが解き明かすというなかなか斬新な内容だが、結果的には戦場でのドラマになっている。
先日読んだ『オーブランの少女』がなかなか良かったのでこちらも読んでみた。 この作家さんは、戦争、し…




犬頭さんがパワーアップしている!そして恵美子も随分と肝が据わってきた。
「問題物件」の続編。 前作は随分前に読んだので忘れているかと思っていたが、強烈なキャラクターと力技…




真のスパイとは、表に出てこないもの。疑われた時点でお仕舞い。
久々の再読。しかしやはり面白い。 先日読んだ、今野敏さんの「防諜捜査」は警察官側から見た諜報の…




《鉱物シリーズ》最新作。末端の末端にいるアナリスト葉山だが、『取るに足らない情報』の中にも引っ掛かりと出会うあたり、彼もまた『持ってる』人間なのだろう。
『〈会社〉と称される米国情報機関』の末端の末端に籍を置く、東アジア関連のアナリスト葉山隆。 見た目…



公安ものというと、捏ねくり回した展開とクールなキャラクターのイメージが強いが、今野作品だけにシンプルかつ良い意味で普通なキャラクター。
公安部倉島シリーズ最新作。 《ゼロ》と呼ばれる、全国の公安マンの中から厳選された者たちだけが受けら…



幻想?怪奇?ホラー?文学?哲学?青春?様々な顔を持った11の短編集。全てが好みとはいかないが、どれか、好きな作品が見つかるかも知れない。
《幽明志怪》シリーズより更にとりとめのないような、掴みどころが難しい作品集。 それは私の読解力不足…




『”少女”にまつわる謎を描く五編』とあるが、単なるミステリーではなく、寓話のようなファンタジーのような、そして青春物語のような、様々な要素を持った作品集。
表題作「オーブランの少女」は《オーブラン》と呼ばれる美しい庭の管理人をしている老姉妹を襲ったショッキ…




小説の中に郵便配達は全く出てこない。しかしタイトルは上手い比喩表現。ベルは確かに二度鳴っている。そして二度目のベルが鳴ったときは、既に破滅を知らせている。
約二十年ぶりに再読した。 当時はあまり印象に残らなかった作品だが、先日テレビで1946年版の映画を…




出世のためにはよそ見などしている暇はない。「目付」の地位はあくまで踏み台、早く実績を積み重ね算定所へ役替しないといけないのに。それなのに寄り道である『頼まれ御用』の『人臭さ』に取り込まれていく直人。
徒目付の片岡直人の家は『半席』だ。 御家人から見上がりして旗本になるには、御目見以上の御役目に就…




幽霊と猫と水が苦手な太一郎が、古道具屋修業に住み込むことになったのは『曰く品』ばかりを扱い、一筋縄ではいかない猫が住み、深川にある《皆塵堂》。太一郎の修業は無事に終わるのか。
『曰く品』ばかりを扱い、古道具というより使い物にならないボロ道具ばかりが足の踏み場もなく積んである《…




アイスランドを舞台にしたアーナルデュル捜査官シリーズの邦訳第三弾。被害者の人生を通してアーナルデュルの過去や傷、家族への思いも見えてくる。
アイスランド・レイキャビク警察の犯罪捜査官、エーレンデュルを主人公にしたシリーズ邦訳第三弾。 第一…




夢か現か、はたまた妄想なのか幻想なのか。そんな危うさと軽快さが織りなすシリーズ第三作にして完結編。
再読のため、今回は文庫版で書評をアップ。 部類の豆腐好きという変わった共通項で結ばれた猿渡と伯爵の…




「甘いもんでもおひとつ」の続編。菓子作りしか能のない兄・晴太郎と商いを切り盛りする弟・幸次郎、そして兄弟の父の元で働いていた菓子職人茂市の三人で軌道に乗り出した《藍千堂》に危機が…。
「甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺」の続編。 ただ前作が出てから3年ほど経つので私自身、詳細を忘…




安積班の班長・安積と部下たちとの信頼関係、交通課・速水警部補との揺るぎ無い友情が描かれる短編集。安積班シリーズのキャラクターの魅力を知るならこの一冊。
今野敏さんといえば警察小説というイメージを確立させた安積班シリーズ。 シリーズ作品は多数出ているの…




小川洋子さんが選ぶ、16篇の作品。それぞれの作品に付いている解説エッセイと合わせて読むとより味わいが深まる。
1 河童玉 (川上弘美) 2 遊動円木 (葛西善三郎) 3 外…