疫病神




『どいつもこいつも腐っとる』そんな世界の中で、二宮くんに明日はあるのか?
久しぶりの再読。やっぱり一気に読めてしまう。 主人公は自称《建設コンサルタント》の二宮啓之。建…

本が好き! 1級
書評数:868 件
得票数:10210 票
ミステリーをはじめとするエンタメ全般、青春やお仕事モノ、人生の一コマを書いたホッとするお話が好きです。
最近は時代小説や海外物にも挑戦中です。
基本的に好きな作家さんの作品を多く読んでいますが、新しいジャンルや作品にも興味を持って読んでいます。




『どいつもこいつも腐っとる』そんな世界の中で、二宮くんに明日はあるのか?
久しぶりの再読。やっぱり一気に読めてしまう。 主人公は自称《建設コンサルタント》の二宮啓之。建…




オリヴァー&ピアシリーズ第二作。外国の警察モノを読んでいると、毎回日本とのお国柄の違いを感じてびっくりする。職場で恋もあけっぴろげに出来るって、ある意味凄い。
邦訳の順で最後になったが、シリーズとしては第二作。 オリヴァーは妻のコージマの不安定さに神経質にな…




ドラマとは違う河野悦子、ドラマとは違う悦子の決断が見られる。シリーズ第三作、そして最終巻。
「校閲ガール」「校閲ガール ア・ラ・モード」に続く、校閲ガールシリーズ第三作。そして巻末の漫画に寄る…



マーロウは自分より権力や凶暴さや暗闇を持っている相手にはとことん『気の利いた会話』で応酬し、自分より弱い相手に対してはどれほど面倒であっても気遣いを見せる。それが『タフ』であることだから。
村上春樹役のチャンドラー作品を読むのはこれが2冊目。1冊目の「ロング・グッドバイ」ではそれほど感じな…



《古道具屋皆塵堂》シリーズをかなり真面目にしてみた感じ。
酒と怪談に目が無い浪人・平松左門と、怪談が大嫌い(というより怖い)、でも左門に鍛えられて剣の腕は良い…




元神楽坂芸妓のお蔦おばあちゃんと、同居する孫で料理が得意な高校生・望が解き明かす、家族やその人の諸々。お蔦おばあちゃんがズバッと斬り込めば、望くんが優しく諭す。なかなか良いコンビのシリーズ第三作。
《お蔦さんの神楽坂日記》シリーズ第三作。 お蔦さんというのは、芸妓時代の芸者名であって本名は津…




家さがしは人生さがし。他者に対して敵対心を持っている間は良い家も見つからない。
元銀行員で今は場末の激安キャバクラ《濱乙女》のキャバ嬢をしているあさ美さん。 実家を出て家を借りた…



表題作は正に調味料が上手く効いたオチだったが、さすがに26編もあるとちょっと飽きるかな。
1952年の発表というから半世紀以上も前の作品。 かの乱歩先生が『奇妙な味』と称した、ブラックとジ…




少し不思議で少し切なく、それでもどこか温かい。そんな物語。
全体的にしん、としている。 決して波風立たないわけではないし、むしろ読んでいくうちにとても不思議で…




法医昆虫学捜査官シリーズ第五作。いつもは胃もたれするほどいる筈のウジ虫君たちが少ししかいない。何故?
遺体をエサに集まる昆虫たちの生態系を分析して事件の真相に迫る《法医昆虫学捜査官》シリーズ第五作。 …




美禰子に注目して読んでみと、これは美禰子のモラトリアム小説でもあるのかも、と思える。
この作品は多数の方が読んでおられると思うし、有名な作品でもあるのでネタバレしても差し支えないかと思っ…



あの名ゼリフは出てくるが、私の好きなマーロウではない。
この「プレイバック」は、チャンドラーが残した最後の作品。 正確にはもう一作あるが、未完なので(ロバ…





江戸歌舞伎の終焉と共にこの世を去った三代目・澤村田之助。太く短く、烈しく美しく。天才はこうでなくては。
三代目・澤村田之助。人気絶頂の時に脱疽(壊死)を患い、四肢を切り落としながらも舞台に立ち人気を得た悲…




『幽霊に遭ってもあまり気にするな』それが古道具屋《皆塵堂》の精神。
「実はね、この店は他の古道具屋が嫌がるような品物を多く扱っているんだよ。殺しがあった家とか、一家心…




およそ30年振りに読んでみた。10代のころには見えなかったものが見えてきた。
『きょう、ママンが死んだ。もしかすると、昨日かも知れないが、私にはわからない』 この有名な文で…



ジョーカー・ゲームシリーズ第四作。いよいよ戦争が始まる中、スパイたちはどうやってその存在意義を示すのか。
再読なので、文庫版で書評をアップ。 文庫版の方は書き下ろし短編が収録されているようだが、私が読んだ…




マーロウが年を取ってもタフでクールなのは変わらない。そしてミステリーとしても楽しめる。
化粧品会社社長から、行方不明になった妻を探してもらいたいとの依頼を受けたマーロウ。その妻は愛人と一緒…



「学ばない探偵たちの学園」の続編。《鯉ヶ窪学園》探偵部(学校非公認、誰も知らない)の三馬鹿が、頼まれもしないのに再び勝手に動き回る(活躍はしない)。
甲子園を沸かせる高校球児の夏は短くて儚く、それゆえに尊いものとされるが、鯉ヶ窪学園野球部の夏の短さ…




隠蔽捜査というよりは官僚捜査、いや、合理的捜査か。サブタイトルの「去就」が気になったが、竜崎にとって異動は何の動揺も招かない。彼は常に覚悟を決めているからだ。
隠蔽捜査シリーズももう六冊目。 すっかり『変人』竜崎が周囲に浸透しているし、『合理主義』『原理原則…




江戸版「家政婦は見た!」
父と伯父がやっている口入れ屋(周旋業)《きまり屋》に居候しているおふく。 出戻りの気まずさから、短…