魂の燃ゆるままに―イサドラ・ダンカン自伝





「私の人生には、たった二つの要素しかなかった。恋愛と芸術である。そして、しばしば恋愛は芸術を滅ぼし、芸術の切なる呼びかけは恋愛に悲劇的な終止符を打ってきた」伝説の舞踏家の手になる素晴らしい自伝です。
イサドラ・ダンカン(1877-1927)はレジェンドなどというありふれた言葉で表現しては失礼とも思え…

本が好き! 1級
書評数:2351 件
得票数:45055 票
「本職」は、本というより映画です。
本を読んでいても、映画好きの視点から、内容を見ていることが多いようです。





「私の人生には、たった二つの要素しかなかった。恋愛と芸術である。そして、しばしば恋愛は芸術を滅ぼし、芸術の切なる呼びかけは恋愛に悲劇的な終止符を打ってきた」伝説の舞踏家の手になる素晴らしい自伝です。
イサドラ・ダンカン(1877-1927)はレジェンドなどというありふれた言葉で表現しては失礼とも思え…





パーカーは、現金がうなっているカジノ船からの強奪を持ちかけられますが、どうもこの手引き者がおかしい。なぜこの犯罪を考えたのか分からない。結局、現ナマの魅力に負けたパーカーですが...シリーズ第十八作!
本書の冒頭で、パーカーは陸軍からの武器強奪を行い、逃走中に車が崖から転落する事故にあいます。パーカー…




「人は愛なしでは生きていけるだろうか?」 「もちろん、できるとも」 「どうやっていけるんだ?どうやって?」 「全世界に唾を吐きかけるのさ」(本書より) 随所に聖書が引用されている実在のテロリストによる自問の書
作者は本名ボリス・サヴィンコフといい、20世紀前半のロシアを代表する革命家でありテロリストです。その…




「脳を取り換えろ」と入院患者を罵倒していた精神科病院長が、脳を抜かれた惨殺死体として発見され、三人の患者が脱走します。そのうちの一人がもしかして自分の脳を...代表作『三狂人』を含む短編集です。
『とむらい機関車』に続く大阪圭吉の短編集のレビューです。11の短編が収録されています。 私が最…



「思想など薬にしたくもなく、あるのは奇想ばかり、若々しさではなく馬鹿ばかしさ、陽気さではなく暢気さ、深刻さではなく深刻づらには、ほんとうにうんざりだ」(表題作より)
現在はジョージア(旧グルジア)の中にありながら、事実上独立状態にあるアブハズ自治共和国(言語はアブハ…




なぜ同じ機関車が毎週日曜日に豚、それも盗まれた豚を轢き殺すのか?その裏に隠された哀しい動機が印象的な表題作の他、どの作品も、実に論理的な推理プロセスにうなる大阪圭吾の短編集です。
第二次大戦の戦火で失われた芸術家というと、映画界ではまさに天才だった監督山中貞夫を思い出しますし、文…




「エルザ・トリオレに 彼女がいなかったらわたしは 自殺していたろう」(本書冒頭より) 上下巻通しのレビューです。
20世紀前半の欧米は、多くの共産党員およびそのシンパの作家を輩出しました。ポール・二ザン、イニャツィ…





「私は同じ本を、何度も書き直ししながら一生を送ることができたら、どんなに幸せかと思う。たった一冊の(中略)自らの魂を映し出すような本を書きながら」(本書収録、作者による『読者へ』より)
1900年5月1日(メーデー)に生まれたイニャツィオ・シローネは、20世紀前半のイタリア左翼運動を代…




「私」や「僕」を使わなくても一人称の文章が作れるのは日本語の特徴の一つですが、それで全編を押し通したのが、大坪砂男の代表作と誰もが認める『天狗』です。これを読むだけでも、本書を手に取る価値はあります。
「黄昏の町はずれで行き逢う女は喬子に違いない。喬子でなくてどうしてあんな素知らぬ顔をして通り過ぎるこ…



体重60キロに満たない小男、腕力はなくても頭脳明晰なドナルド・ラム君と、彼の雇い主の私立探偵事務所長、頭脳はともかく物理的容積だけはあるドケチの大女バーサ・クールが活躍するシリーズ第二作です。
今回バーサ・クール探偵事務所に持ち込まれた依頼は、スミス(いかにも偽名っぽい)なる人物によるもので、…





「彼女に命を捧げるために、いくつもの命を持っていないことを彼は残念に思った」(本書収録『フェート広場の家』の冒頭、ドス・パソス作品よりの引用)「この一冊に今世紀を生きた男と女がいる」(本書の帯より)
本書は訳者山田稔による日本独自編纂で、『フラゴナールの婚約者』(1982年)、『沈黙』(1984年)…



四千万人が見ていたTVショーの最中、ホスト役の喜劇役者が毒殺され、キャレラ、マイヤー両刑事が担当します。一方、クリング刑事は過去に因縁のあった美女の警護を担当するのでした。87分署シリーズ第二十一作!
キャレラ刑事もファンである、TVショー番組の看板喜劇役者スタン・ギフォードが、生放送の最中、キャレラ…




ラルボー Larbaud という作者の名前は、l'art (ラール、芸術)と beau (ボー、美しい)の二つの言葉の音から成っています。本書収録作品のうち『ローズ・ルルダン』は同性への片思いを描いた傑作です。
「ヴァレリー・ラルボーは小さな作家である。詩、小説、翻訳、書評、批評、エッセイと、文学業者の活動領域…





「復讐はなされ、英雄は死んだ」(本書の帯より)そして、最後に明かされる復讐者の正体とは...ニコラス・ブレイクによる、『野獣死すべし』と同じく復讐の物語であり、同じように読後に深い余韻を残す傑作です。
1936年刊のニコラス・ブレイクの長編ミステリー第二作です。 物語は、私立探偵のナイジェル・ス…



「なぜエリザベスは死んだの?」 「セックス、金、麻薬、どれでも好きなものを選んでくれ」 傑作『野獣死すべし』の作者ニコラス・ブレイクが1941年に発表した本格ミステリーです。
本書の舞台はイギリスのエセックス州にある広大なイースタハム荘園です。そこで春になって溶けだした雪だる…





「昼を理解するためには彼女が眠るのを見なければならぬ 夜を理解するためには彼女のそばで眠らなければならぬ」(本書で引用されているルイ・アラゴンの詩)
2000年、つまり20世紀最後の年に刊行された本書は、第二次大戦中はレジスタンスに身を投じ青春時代を…




「ミステリー、ホラー、SFの要素を他の誰にも真似できないようなやり方で結合させた」作家L.P.デイヴィスの、『すばらしい新世界』と『1984年』をベースにした作品です。
1965年刊の本書について、内容を紹介することはしません。ただ、本書で語られる内容は、イギリスの生ん…




生涯一万人の女性(その大半が娼婦)と関係を持ったといわれるジョルジュ・シムノンが描く性愛の世界
1956年刊の本書の原題は「もしもの場合」ぐらいの意味です。この邦題は、ブリジット・バルドー出世作の…




「君も文学の真実とやらを血眼で捜している組なのかい。文学には真実があり、犯罪には真相があると?-敢えて芸術のことは論じないが、犯罪学者にとって真相とはーこれは永遠の十字架なんだ」(『赤痣の女』より)
「探偵小説の戦後派新人の中から五人を選ぶのは割にやさしい。それほど出色の作家がちょうど五人いるからだ…



「電子送金、クレジット・カード、サイバースペースを飛び交う金融の時代でも、強奪はなくならないし、金は盗まれるのを待っている」原題は 'Comeback' 23年ぶりのパーカー復活!
前作『殺戮の月』(1974年)から23年ぶりのシリーズ第十七作です。なぜ、こんなに空白ができたのかに…