一抹の真実: A GRAIN OF TRUTH





「どんな伝説にも一抹の真実がある」(ポーランドの言い伝え) 「半分が真実ということはすべてが嘘だということだ」(ユダヤのことわざ) 真実はどちら?
「私自身はユダヤ教信者で愛国主義者ですが、現在のイスラエル政府の政策は世界に害を及ぼすものと見ていま…

本が好き! 1級
書評数:2351 件
得票数:45055 票
「本職」は、本というより映画です。
本を読んでいても、映画好きの視点から、内容を見ていることが多いようです。





「どんな伝説にも一抹の真実がある」(ポーランドの言い伝え) 「半分が真実ということはすべてが嘘だということだ」(ユダヤのことわざ) 真実はどちら?
「私自身はユダヤ教信者で愛国主義者ですが、現在のイスラエル政府の政策は世界に害を及ぼすものと見ていま…





表題作は、アルジェリア独立戦争時、フランス軍によって規則正しく整然と行われた独立派に対する「尋問」という名の拷問の内容を、それを受けた側の人間が詳細に綴った稀有なノンフィクションです。
本書には、二つの作品が収められています。アンリ・アレッグ(1921ー2013)が、アルジェリア独立戦…





75歳になる主人公が、50年以上忘れたことのない被爆者だった日本人女性から、Facebookで友達リクエストを受けたことから、自身の「そうだったかもしれない」人生をみつめることになる小説です。
物語はコロナ禍の最中の2020年のアイスランドのレイキャヴィークから始まります。75歳になる一人称の…


![ミスター・パートナー 2025年 10 月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61y5tW5HeML._SL160_.jpg)
「小さな働き者 イギリス人と猫」と題する特集が組まれた雑誌です。イギリスにも、猫カフェはありますが、やっぱり猫パブ若しくは伝統あるパブキャットの方がおさまりはいいようです。
"Dogs have owners, cats have staff." 「犬には飼い主がいて、猫…





軍政下のナイジェリアから身の危険を逃れるために、英国に送り込まれ、難民となった姉妹の子供たちを描いた本です。二人は苦労するのですが、不備は多々あれど難民受け入れの制度が整っている英国の姿が印象的です。
1943年に南アフリカに生まれた作者ビヴァリー・ナイドゥーは、反アパルトヘイト運動に係わったことによ…





「1941年6月14日、恐怖が頂点に達した。一夜にして、ラトビア人の1万5424人が(シベリアに)強制追放となった。追放者のなかには、幼児290人、60歳以上の人が55人含まれていた」(本書より)
題名は比喩ではありません。作者の母親に実際に起ったことです。彼女は14歳の時に夜中に叩き起こされてシ…




「だが、グレースはいったではないか。あのとき生徒たちが抗議したのは、学校で、自分たちの頭に『ごみ』をつめこまれることに抗議したのだと。じゃあ、自由になった学校では、なにを学ぶのだろう」(本書より)
作者のビヴァリー・ナイドゥーは、1945年、アパルトヘイト政策下の南アフリカに生まれた白人女性です。…




「儀礼殺人を行って、体の部位を優良顧客に売っているような、全国的な犯罪組織があるんじゃないかと思ったことはある?」「うそでしょ!そんな恐ろしいこと、想像したこともない!」(本書より)
儀礼殺人については、本書冒頭で編集部による説明があります。 「ある儀式にのっとって、人体の一部…




「悪いのはいつだって、こちとらなんだ。いいか、バクハ、どんなことがあっても上のカーストの人たちには逆らうんじゃないぞ」(本書の主人公の父親の言葉)
新月雀さんとぷるーとさんの書評で、本書のことを知りました。感謝いたします。 作者М.R.アナン…




本書が書かれた時代、1960年代後半の南アフリカ・アパルトヘイト体制下の黒人スラム街の実態が、誇張なく描かれている作品です。
先日読んだ學藝書林刊の『全集・現代世界文学の発見〈第9〉第三世界からの証言』に収録されていた、同じ作…




「ドイツ崩壊の理由は明白であり、よく知られている。しかし、なぜ、どのようにして、ヒトラーの帝国が最後の土壇場まで機能し続けたのかは、それほど明白ではない。本書はこのことを解明しようとするものである」
あちこちで書いていますが、太平洋戦争の勝敗が誰の眼にも明らかになったのは、サイパン島が陥落して日本が…




本書から『フランケンシュタイン』や『モロー博士の島』を連想するのは当然なのですが、私は『アルジャーノンに花束を』も連想します。
「《反革命的》という言葉にも、ぼくはまったく我慢ならないのだ。この言葉に何が隠されているか、まったく…




「物語は右だったり左だったりすることはない。物語は相手を啓蒙するか、もしくは愚鈍にするかだ。ぼくの経験によれば、道徳的な説教は抜きでうまく物語を語れば語るほど、啓蒙の部分も深く心に届く」(本書より)
1946年にシリアのダマスカスに生まれたラフィク・シャミは、1972年にドイツに亡命し、そこでドイツ…




「戦場経験者は、死の間際に、その時のことを鮮明に思い出す」 終戦時満州にいて戦後帰国した父親を、10年ほど前に看取った知人がこう言っていました。
「一歩兵としてヴェトナムに従軍した経験がなかったら、作家になっていなかっただろう」 1946年…




「弱いものを切り捨てて、なにが復興ですか?」(本書登場人物の台詞) 弱いものとは、人間のことだけではありません。
先日読んだ『猫のしっぽ』で、紹介されていた本です。 1997年刊の本書は、「ぼくは大地震にあっ…




本書を読むと、ハーパー・リーという作家は、『アラバマ物語』を世に送り出すために生まれてきたかのような印象を受けます。
2006年刊の本書は、『アラバマ物語』(1960年)の作者ハーパー・リー(1926-2016)、本名…





「あの、どうしてなわとびなんですか? 僕が訊くと、おじいさんは、 何だってやってるうちにわかるようになるものですよ」(本書収録『なわとび』より)
現代韓国文学を読むのは三冊目でしたが、三度目の正直で、「あたり」でした。1983年生まれのキム・ヘジ…





「人権。出生という驚異的現象によってこの地上に生を享けた全ての人間が有する権利。この権利をより強力な者たちによる侵害からいかにして守るか。(中略)人間が取り組んできた中心課題の一つである」(本書より)
「チリ、サンティアゴのセメンテリオ・ヘネラル(総合墓地)の一角に、大きな横長の御影石でできた記念碑が…




宮内庁が編修した『昭和天皇実録』は平成2年から作業を始め、平成26年に全60巻が完成しました。本書は、その内容について、特に昭和天皇の戦争への係わりを中心の題材として検証したものです。
昭和天皇と戦争という題材では、1956年生まれの作者の山田朗は、既に『大元帥昭和天皇』(1994年)…





「ある日、てつおはしんけんな顔で言いました。 『ぼく、しんぶんはいたつしたいんだ(中略)お母さん、ぼく、ただ、しんぶんがよみたいんだよ。だからおねがい』」
本書のことは、夏の雨さんとこまちさんの書評で知りました。感謝いたします。 「私に新聞を読ませて…