ルーヴル美術館の楽しみ方 (とんぼの本)
前回の旅では敬遠したルーブル。今回は行ってみようと何冊か案内本を読んだ。ちょっと古いものだが本書が1番ユニークで面白かった。
類書には1日で、なかには2時間で早分かり、ならぬ、はやまわりなんてのもある。が、赤瀬川はさすが元画家…
本が好き! 1級
書評数:608 件
得票数:3207 票
基本的にベストセラー以外は、なんでも読む雑読派です。活字中毒ですが、最近はアルツ気味で、忘れないようにブログにメモしています。
前回の旅では敬遠したルーブル。今回は行ってみようと何冊か案内本を読んだ。ちょっと古いものだが本書が1番ユニークで面白かった。
類書には1日で、なかには2時間で早分かり、ならぬ、はやまわりなんてのもある。が、赤瀬川はさすが元画家…
世にアベノミクス批判、ことにインフレターゲット批判本は、あまたあるが、本書は一味違う。
バーナンキ主導の米国経済学は、デフレ=不況と断定するが、歴史を見れば、デフレでも安心社会がたくさんあ…
このシリーズもあと2巻を残すだけになったが、本巻は、これまでの中で最も面白い。
ヨハネ福音書が、元の著書の文章のあと、教会編集者(たち)が、大幅に加筆したことを明らかにする。 …
タイトルは、ケネディ暗殺の日付けである。2011年に生きている主人公は、オズワルドの発砲を阻止すべく、時の穴に落ち込んで1958年の世界に戻る。
もしケネディが死ななかったら、ベトナムでたくさんの人が死ぬことはなかったかもしれない、と。 も…
タイトルの訳だが、「世界はなぜ存在するのか?」のほうが良いと思う。
つまり、本書は世界、宇宙、私、は何故存在するのか、その意味の探究である。 この問いを発しなかっ…
「美味しんぼ」は、福島で物議を醸している。だが汚染があったことは確実だろう。体良く隠蔽しようとすることのほうが問題だ。
雁屋の漫画の影響で、大手醤油会社が丸大豆醤油を、牛乳会社が低温殺菌牛乳を出すようになったのだ。出版社…
吉田健一の娘の父に関するエッセイ集。
私自身、吉健(と四方田犬彦は呼ぶ)を愛読したのは20代の頃だ。独特の文体の魅力に惹かれ、単行本著作の…
写真が現れたとき、絵画は敗北したはずではなかったか。少なくとも写実絵画は。
ところが、どっこい絵画は死んでなかった。写真よりもホンモノらしい質感をもった絵画が、いま一部のファン…
この本と相前後して、池上英洋の「恋する西洋美術史」を読んだ。取り上げている作品は共通するものもあるが、読後の印象は大きく異なる。
池上の文章がロゴス的とすれば、西岡のはパトス的ないしはエロス的だ。実際、恋愛を語ってエモーショナルに…
人気ソムリエの本。定説を覆す意見にも出会う。
たとえば、デカンタージュ。品種によっては、上品さ緻密さが薄れ、香りは直後には、むしろなくなり、味がフ…
案外、春樹訳は賞味期限が短いかもしれない。
村上春樹新訳。大阪弁で訳したいと語っていたが、それはかなわなかった。春樹も若い頃、野崎孝訳で読んだと…
ラングドン・シリーズ4作目。そのうち2ツは読んだ。本作も映画化が決まっている。ラングドンには、もちろんトム・ハンクスだろう。
図書館で邦訳を順番待ちしていたが、まだ100人は並んでいる。別の本を返しに行ったら、なんのことはない…
名高い受胎告知図。2007年には東京にも来た。これはレオナルドがまだ駆け出しの20歳のとき、ヴェロッキオ工房時代の作品だ。
しかし天才の出発点として、様々な独創が見られて興味深い。本書は岡田がルネサンス期の他の受胎告知図と比…
ブルゴーニュはサヴィニーの知る人ぞ知るシモンビーズの蔵に嫁いだ日本人女性が、4代目のマダムとなった年2002年の日記。
マダムは、相撲部屋の女将のような存在か。収穫時の朝昼晩の食事を、100人分用意するのが最大の仕事だ。…
塩野七生のフリードリッヒ2世伝で、唯一邦語文献で参照されたのが高山博である。
が、高山の専門分野は、神聖ローマ帝国フリードリッヒ2世の少し前のノルマン・シチリア王国である。 …
もし、あなたが余命1年と宣告されたら、どう生きるだろうか?
本編の主人公は、某建設会社のワンマン社長55歳。かなりワガママな性格で、仕事一筋に生きてきた。 …
いま日本では、どの都市にもイタ飯店が並んでいるが、かつてフレンチが圧倒していた時代があった。
本場ミシュランを真似たグランメゾンがもてはやされて頂点に達し、やがてバブルの崩壊とともに雲散霧消した…
下巻は、フリードリッヒの私生活に触れる「間奏曲」をはさんで、後半の法王との全面対決に移る。
まずは、フリードリッヒ2世が、正妻だけでも4人、愛人を含めたら11人から、7人の男子、8人の女子をも…
ルネサンスの先駆者として塩野が挙げるのが、アッシジのフランチェスコと、このフリードリッヒ2世である。
ルネサンス時代を書き、古代ローマ史に遡り、十字軍時代を綴って、ようやく円環が閉じられるようにたどり着…
筆者は、あの東郷茂徳の孫である。
ある意味、日本が敗れたのは外交の失敗と言えるから、孫が現下の非常事態に戦々恐々とし、政権の対応にその…