ヴェネツィアの光と影―ヨーロッパ意識史のこころみ

ヴェネツィアを我々はどう感じるだろうか? 本書は、16世紀から19世紀の英仏独の文人が、ヴェネツィアをどう見たかの論考である。
私自身は、滅びの美しさを感じてしまう。しかし著者によれば、この考えはバイロン以降であるという。著者が…
本が好き! 1級
書評数:608 件
得票数:3207 票
基本的にベストセラー以外は、なんでも読む雑読派です。活字中毒ですが、最近はアルツ気味で、忘れないようにブログにメモしています。

ヴェネツィアを我々はどう感じるだろうか? 本書は、16世紀から19世紀の英仏独の文人が、ヴェネツィアをどう見たかの論考である。
私自身は、滅びの美しさを感じてしまう。しかし著者によれば、この考えはバイロン以降であるという。著者が…

齢85にして重職を辞し、30人あまりの修行者と80匹ほどの猫とともに暮らす老師へのインタビュー。読んで実に気持ちが楽になる。
〈今の世の中では、お坊さんは職業の一種ということになっていますが本当はそうじゃない。お坊さんというの…

2011年刊。アベノミクスで円安に舵を切ったようにみえる今から見ると、予見的である。為替を「地政学」で読み解こうというのだ。
「戦後史の正体」(孫崎 享)は、戦後日本の政治を操縦したのが米国であるとしているが、さしずめ本書はそ…



バウル とは何か? *バウルとは・・ 唄をうたう修行者。風のように何ものにもとらわれず、自らの内なる神を愛し、その愛に酔う(かずみ まき)
著者は、パリで国連の職員をしていたが、ふと生活に飽き足らなくなって退職、一度仕事で行ったバングラデシ…

著者は自ら「日韓ポップカルチャー伝道師」という。一部の韓国人から「パンチョッパリ」(半日本人)と蔑まれながらも「境界人」として日韓を往復してきた著者ならではの本。
「韓国=反日という幻のイメージをつくりたい日本のメディアが伝えない今のソウルの若者の等身大の姿 」を…

作者は、シャネル日本の社長。この作品は、まずフランス語で出版され、作者自身が日本語にしたものだ。
ところどころ日本人なら書きそうもない表現もある。しかし中国人が書いた日本語文学にもあるような、新鮮な…

2012年4月刊。消費増税をする前に、シロアリ退治(天下り、わたり禁止)すべきだ、という極めてまっとうな正論である。
官僚すべてが悪ではない。25000人の国家公務員OB=高級官僚が、4500の法人に天下っていて、そこ…

ベストセラーズは敬遠する私だが、著者名に馴染みがないので手にした。
たしかに面白い。著者が米国で映画にたずさわった経験が色濃く出ているようだ。あたかもペーパーバックを翻…

九州在の帚木ならではの古代ロマン。九州の小国家群と、韓半島、中国との交易の時代を、使譯(通訳)の語りを通して描く。
後漢から三国を経て晋への時代、使譯は9代に及ぶ。 当時の漢と、倭の国は1000年の文明差があっ…


戦前から人気のあった作品とのこと。探偵の個性の点では、イマイチ魅力に欠ける。しかしトリックの意外性では、群を抜く。
ほとんど最終章にいたるまで、真相は闇のなか。一体何が問題なのかもわからない。 勧善懲悪でない結末と…

加藤周一「詩仙堂志」の主人公、石川丈山を小説に仕立てた一編。丈山その人を、私はいままで調べたことがなかった。たまたま見つけた本書。
史料に乏しいはずの主人公に迫り、周辺の人物を配し、中薗自らの悔悟の中国体験も交えて書き下ろしたこと賀…



一部では話題になっている本。しかし現在のマスコミを果敢に叩いているから、言論界では異端と見られているだろう。
戦後の対米外交を、追随派と自主独立派とに分けて説明する。米国一辺倒従属派には、吉田茂、池田勇人、三木…

猫好きの写真家岩合光昭によれば、猫は人に飼われているのではなく、人が猫に飼われているのだ、という。
我が家には犬はいるが、いままで猫に関心をもったことは、なかった。ところが、さいきん知り合った友だちが…

語り口の巧さでは定評のある著者だが、おそらくもっとも可笑しく、笑える文章。
人間味溢れるギリシャ神話の神々の振る舞いを主題とした絵画の解説本だからこそ、出来たものだろう。惚れっ…

本書に出会ったのは、私が18歳のときである。加藤周一初体験であった。ことに衝撃を受けたのは、「あとがき」の文体であった。
本篇の3っは、石川丈山についての「詩仙堂志」、一休宗純についての「狂雲森春雨」、富永仲基についての「…

著者たちの熱い思いが伝わってくる本である。だからこそ、ちょっと待てよ、という感想も必要かもしれない。
FacebookやTwitterを介して、「みなで共に創り、騒ぎ、育て、消費する」新しい同好コミュニ…

本書が加藤論として画期的なのは、数篇の書き下ろし、とりわけ第2章「相聞の詩歌を詠むとき 」にある。
加藤は自らの私生活、ことに配偶者について、あまり語らなかった。その全容が分かる日は来そうもないが、重…

探偵は登場するが、探偵小説ではない。探偵小説にしては文章が上質過ぎる。
私は、最近知り合った友達から「 スモーク」という映画を教えてもらった。1995年の映画だが、エピソー…

プロフィールにも書いたが、私はベストセラーズは、ほとんど読まない。例外の1つが春樹だが、屋上屋を架すような感想は書きたくない。書いてもしょうがないだろうから。
この本は20年前のエッセイ集だが、春樹の裏事情がわかって興味深く読んだ。レビューも1つしかないので書…

著者は、ユダヤ人になった日本人。名前の1字を替えると、石原莞爾になる。世界最終戦争の著者だ。
「 たくさんあるものは値を下げる。たくさんありすぎるものは暴落する。 」 本書で繰り返されるコ…