《世界》がここを忘れても アフガン女性・ファルザーナの物語
小さい人向けではない絵本。 装丁が素敵。 表紙と二枚重ねのカバーの手触りがいい。 人から人へ手渡されることを想ってつくられた本だと思う。 テーマはアフガン女性の、日常的であってはならない日常だ。
左頁が絵、右頁に横書き本文と脚注。小さい人向けの絵本ではない。 小学校高学年から大人までとある。 …
本が好き! 1級
書評数:791 件
得票数:12258 票
小学校時代は図書室に入り浸って子供向け全集を読破したり、本の続きが気になってランドセルを背負ったまま読みながら歩く子どもでした。小遣いでポプラ社のルパンを全巻揃えていたので、本屋の店頭で280円が380円になっていたときは大ショックでした。
中高時代は親に貰った昼食代で文庫を買ってしまい、昼食を摂らずに読んでいたことも・・・当時の愛読書はG・K・チェスタトンと「銀の匙」。
大学進学後は生身の人間の方が面白くなり読書量は減りましたが、30すぎてからまたぼちぼち読むようになりました。
出産を機に哲学の古典をソクラテス以前から読んでみたり(途中であえなく挫折)、シェイクスピア全集を読破したりしました(もちろん日本語)。
長距離電車に乗るのに本を持っていないと耐えられない体質でしたが、最近は年をとったのか、パズルでも大丈夫になってしまいました。
息子たちも本を語れる年になってきました。
息子らはアクションが好きなのですが、私は結局のところ、北村薫やら宮部みゆきの方が落ち着きます。
小さい人向けではない絵本。 装丁が素敵。 表紙と二枚重ねのカバーの手触りがいい。 人から人へ手渡されることを想ってつくられた本だと思う。 テーマはアフガン女性の、日常的であってはならない日常だ。
左頁が絵、右頁に横書き本文と脚注。小さい人向けの絵本ではない。 小学校高学年から大人までとある。 …
光州事件。1980年5月18日。ちょうど40年前のこと。 年配者にとってはつい先日のことであり、隣の国の出来事である。 しかし、私たちはどれだけ知っているだろうか。
章ごとに話者を変え視点を変えて、語られてゆくのは、光州事件。 1980年5月18日。ちょうど40年…
どれもどこかおかしい。どれも怖い。 しかし、普通なら怖くないの? アルゼンチンの新進作家の奇妙な世界にようこそ。 #初めての海外文学vol.5
何これ? 15の短篇は、どれも変。 アルゼンチンの女性作家の、幻想短篇集、と言うのだろうか。…
あるあさ、おおかみにあい、ぱくっとたべられてしまったねずみ。 しかし、おおかみのおなかのなかにはあひるが、わがやのようにして、おちついてくらしていた。
あるあさ、おおかみにあい、ぱくっとたべられてしまったねずみ。 ふつうならそこでおしまいじゃないか?…
なまけた目(=弱視)、たびする目(=斜視)について、作者の子どものころの体験をもとにした絵本。この本は明るく前向きで、しかも正確な知識を押さえている頼りになる本です。
#やまねこ本 を求めて、久方ぶりに図書館の絵本のコーナーに行ったとき、飛び込んできたのがこれでした…
エコ。バイオ。ミステリ。スリラー。コメディ。パニック。 子ども騙しではない。 突然変異を起こした高エネルギー微生物との戦い。 必要なのは、博愛、清廉、勇敢、慈愛、気品、謙虚、誠実、忍耐、冷静、自制。
「穴」「道」などの作家による、 エコ・バイオ・ミステリ・スリラー・コメディ・パニック小説。 …
アフガニスタン、パキスタン、イラン、トルコ、ギリシア、そしてイタリアへ。 安住の地を求め、死と隣り合わせの密入国の旅をしてきた10歳の少年は18歳になっていた。
アフガニスタンのガズニー州ナヴァ村に住む少数民族ハザラ人の僕は、当時10歳くらいだった。 タリバー…
生命のひみつを解き明かす本。 昭和の少女は、たいていバーネットの「小公子」「小公女」「秘密の花園」を読んでいたものですが、中ではこちらが一番好きでした。 子育てに悩んだら、ディコンのお母さんに相談しよう。
10歳のメアリ・レノックスは、インドで育ったが、両親をコレラで亡くしたため、父の妹の夫である叔父アー…
200年前のイングランドの結婚話だけれど、お上品だったりお人好しだったり詮索好きだったりドケチだったり、昭和の少女漫画かホームドラマのようにキャラが立ってわかりやすい。
理性の時代から感情を重視する時代へ、19世紀初頭のイングランドが舞台。 理性的な19歳の姉エリナー…
このシリーズは侮れない。 現代イタリアを代表する児童文学者の一人とのことですが初めて読みました。 訳者によるアンソロジー。 ショートショートの長さの寓話が25品。読者を揺さぶる。
子どもにでも読めるけれど子ども騙しではない。 大人にこそ刺さる。揺さぶられる。 訳者が選んだショ…
怖い話を読んでしまった。 グロテスク注意。
ミステリを読んでいるときには、登場人物は嘘をついている可能性があると思いながら読む。しかしこれはどう…
日本翻訳大賞最終候補作。 対人関係の病としての精神疾患を成長段階ごとに考察した古典。大恐慌の時代のアメリカの精神病理であり、家族の問題や同性愛の葛藤を抱えた一精神科医の精神病理。素人にも読みやすい。
日本翻訳大賞最終候補作。 対人関係の病としての精神疾患について、成長段階ごとに具体的に考察した…
精神疾患の予測不能な海を航行する少年の闘病と成長。 日常の現実とは違うもうひとつの世界に引き込まれる主人公の苦悩の描写は息子の闘病を支えた作家ならでは。 息子自身の描いた絵も収録され深淵を伝える。
僕はケイダン・ボッシュ。15歳。もうすぐ12歳の妹マッケンジー がいる。 学校で誰かが僕を殺そ…
アイドルとか若手女優の手遊びと思うと大間違い。なかなか強かな新進作家の達者な第一短編集。
SKE48時代には息子Aの推しだったし、鉄道好きの息子Bが見るテレビに電車好きのタレント枠で出ていた…
環境問題に取り組む13歳のサッシーは、大まじめだけれど柔軟でリアル。 親友のコーデリアとタスリマ、憧れのマグナス、生意気な妹ビップ、謎のツィッグら脇キャラもいい。 スコットランドの作家のシリーズ第一作。
今ならスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんが思い浮かぶが、地球環境保全のために行動を起こす子どもた…
原題はrefugee(難民)。 それぞれの時代それぞれの国で、ある日突然故郷を追われ、命からがら国境を越え海を渡る。 平和な日常が失われたとき、命を、家族を、人としての尊厳を失わずにいられるのか。
それぞれの時代それぞれの国で、12歳前後で故郷を追われた子。 3つの物語が代わる代わる語られていく…
日本語で自ら考え、日本語で他者と意思疎通のできるナディは立派に日本人。国籍や血統、宗教や外貌などで不当に他者を貶め差別する者は、日本と日本語の恥。
1991年8月、出稼ぎに来た両親と弟二人とともに6歳で来日し、日本で育ち、教育を受け、就職し、結婚 …
ルイ・クペールスはオランダの文豪で、1922(大正11)年春から夏にかけて日本を訪れ、紀行文をハーグ・ポスト紙に連載した。原題は「NIPPON」。忖度のない外国人が見た大正の日本とはどんな国。
ルイ・クペールスはオランダの文豪とのこと。 ハーグ・ポスト紙の依頼で1922(大正11)年春から夏…
20世紀を生きた一人の男。 無名で、地位や権力、資産とは縁がなく、己の持ち場で淡々と堅実にその日その日を生きた、アンドレアス・エッガーの一生。
150ページに満たない小品だが、読者はひとつの人生をまるまる追体験する。 私生児として、オ…
ナチ時代のウイーン。これも一種のクリスマス・ストーリー。 ほぼ史実と実体験をもとにしているとのこと。 はじめて出逢うにしては厳しい現実。
ユダヤ人であるというだけで、しかも祖父母の一方のみがユダヤ人というだけで、人権を剥奪された時代があっ…