五月 その他の短篇

いずれの物語も書き出しからは予測不可能。思いも寄らぬ方向へと読者を導いたあげく、思いがけないところで放り出す。その意外性がやみつきに!?
あるところに男がいて、墓場の隣をねぐらにしていた。 いや待て。ちがうな。なにも男と決まってい…

本が好き! 免許皆伝
書評数:2238 件
得票数:70701 票
本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

いずれの物語も書き出しからは予測不可能。思いも寄らぬ方向へと読者を導いたあげく、思いがけないところで放り出す。その意外性がやみつきに!?
あるところに男がいて、墓場の隣をねぐらにしていた。 いや待て。ちがうな。なにも男と決まってい…





この本はきっと、私の今後の読書人生を大きく変えることになるだろう、そんな予感がする。
小説や詩を読んで心が癒された。そうした経験を持つ人は多く、「文学は心に効く」とはよく言われることで…

文豪たちがあこがれた理想の老後のおくりかた!? #やりなおし世界文学
ヘンリー・ライクロフト54歳。 ペン一筋、いつもかつかつの生活をおくってきた彼は、50の坂にさしか…

小さな田舎の町にやってきたのは若きFBI捜査官。だがしかし、たった一人で潜入捜査にあたる彼女は、その腕をみこまれて送り込まれてきたわけではなさそうで…。 #やまねこ新刊
FBI捜査官のエマ・グリフィンは、潜入捜査の目的で 小さな田舎町フェザードネストにやってきた。 …

作家本人を思わせる作品の他、高齢の姉妹をとりまくあれこれ、働きながらの子育てをする母親の悩み、コロナ禍における10代の恋など、様々な女たちが描かれた作品が収録された読み応えたっぷりの短編集。
『82年生まれ、キム・ジヨン』 で感銘を受けて以来、著者の作品は既に何作か読んできて、その都度、素…





とにもかくにも隅々まで面白く、これを機に上林暁、もうちょっと追いかけてみたくなってきた。
昨年夏の プレゼント企画 でいただいた本のレビューを今頃アップするのもなんだか申し訳ないような気がす…

ミステリを読むつもりで読み始めた本は、確かにミステリではあったのだが、でもちょっと、なにか違うものを読んだ気もして、そんなところも面白かった。 #やりなおし世界文学
この作品、10代半ばに読んだはずだが、 覚えているのはタイトルと タイトルの元になった歌の歌詞だ…

200頁ちょっとと比較的薄めの本にもかかわらず、いずれ劣らぬ読み応えの作品が15篇も!!
戦後ドイツを代表する女性作家マリー・ルイーゼ・カシュニッツ(1901-1974)の作品を集めた日本オ…

舞台は1960年代後半のスペイン南部。
原題は“Los Santos Inocentes” 1981年に20世紀のスペインを代表する作家の…

“積読こそが…”って、それどんな逆説なのよと苦笑しながら、読み始めるとこれがねえ…。読んだらきっと共感ボタンを連打する人も多いはず!?
元本が好き!の中の人で書評家の永田希さんが執筆されたこの本の電子版を 購入したのは発売後まもなくの…

タイトルにも「おとぎ話」とあることから、ファンタジー風味のソフトな味わいを予想していたのだが、いざ読み始めてみると意外なほどビターで大人の味がした。
建築事務所で非正規事務職員として働くレベッカは、雇用主から正規雇用契約を打診されていたが、なかなか決…

自伝的要素を多分に含んで70代の作家が描き出すのは、激しい痛みを伴いながら、書くこと、飲むこと、生きること、死ぬこと。
7年ぶりに刊行されたフラバルコレクションとあっては読まないわけにはいかない。 このコレクション、作…

ほんのさわりだけ、新旧翻訳読み比べ。(※通常レビューと2本立てでお届けします)
今回読み比べるのは 菊池光訳/『深夜プラス1』ハヤカワ・ミステリ文庫(1976年4月30日発行/1…

なんだか妙に悔しいけれど、これは確かに面白かった。(※翻訳読み比べレビューと2本立てでお届けします)
例によって例のごとく津村記久子さんの 『やりなおし世界文学』 からの派生読書。 といっても『やり…





きっとこれからは、散歩に出るたび、詩人の言葉を思い出し、折々に本を開くことになるだろう。そんな予感がする。
Twitterで見かけた表紙に一目惚れして、 発売前から版元に予約して入手したのは、 韓国の詩人…

どんなことにも終わりがある。物語はもちろん、戦争にも、愛にも、人生にも……。
時は第二次世界大戦がようやく終わろうとしている時期から終戦後の数ヶ月。 主な舞台はエジプトのカイロ…

短いセンテンス、舞台の脚本のような描写、思わず息を凝らしてしまうようなスリリングな展開。
せまく、細長い部屋。壁は明るい空色に塗られ、二枚のカーテンには黄色と青の空に羽ばたく渡り鳥の柄。…




“詐欺師のメグと彼女に復讐を誓うジャーナリストのキャット”そう聞いてキャットに肩入れする気満々で読み始めたが……。
詐欺師のメグと彼女に復讐を誓うジャーナリストのキャット。 十年前に何があったのか、はっきりとは明かさ…





私はきっとこの先何度もこの本に帰ってくるだろう。
好きになった本は、ふと思い出しては読み返す。読み返すたびに、心に響く部分がまるで違うことがあり、驚…

シェトランド。美しくも厳しいその場所に、いつかぜひ行ってみたいと思いつつ、名残を惜しみながら本を閉じる。
イギリスの作家、アン・クリーブスによって イングランド本島とノルウェーを橋渡しするかのように北海の…