私のなかの彼女
日々の暮らしの中で放たれる言葉の恐ろしさ。読む人によっては「あぁ、こういうことオレもよく言ってる」と思うかもしれない。
ある出会いが一人の女性の人生を変えた。主人公の和歌は18歳の時 に大学で出会った仙太郎と交際を続…
本が好き! 1級
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書評ブログ「また、本の話をしてる」をやっています。
吉祥寺在住のコピーライターです。
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日々の暮らしの中で放たれる言葉の恐ろしさ。読む人によっては「あぁ、こういうことオレもよく言ってる」と思うかもしれない。
ある出会いが一人の女性の人生を変えた。主人公の和歌は18歳の時 に大学で出会った仙太郎と交際を続…
真っ直ぐで純粋で可憐で大胆!28歳の藤圭子はなんと魅力的な女性だったのだろう。
これ、去年読んでいたらベスト5には入っていたと思う。1979年、 引退を発表した藤圭子に著者がし…
構成の巧みさ、広がる闇の深さ、宮部みゆきはさすがだ。しかし、彼女には珍しくこの小説には瑕疵がある。
「誰か」「名もなき毒」に続く杉村三郎を主人公にしたシリーズの第3 弾。彼が日本でも名高い今多コ…
これ、子供たちは楽しくてたまらないだろうな。ずっとずっと側において読みたいだろうな。
今年の「MOA絵本屋さん大賞」の受賞作品。とはいえ「MOA」が 絵本の雑誌でこの賞が絵本専門店・…
椎名誠による最高のじじバカ小説!
シーナ氏が「軽い私小説のようなもの」と呼ぶ「岳物語」シリーズ。 なんとスタートしてから30年が経…
ここにはまさに母の思い、親の思いが凝縮されている。
「真夜中の弥次さん喜多さん」などでおなじみの漫画家しりあがり寿。 朝日夕刊の「地球防衛家のヒトビ…
思春期の娘の行動に振り回され、あの姿でおろおろとするダース・ヴェイダーがなんともおかしい。
前作「ダース・ヴェイダーとルーク(4才)」では、そのアイデアと アプローチで大いに喝采を浴びたジ…
コピーライターの先達が語る「ことばの仕事」と「ことばの遊び」。 これを読めば「言葉のめぐり」がぐんと良くなる。
伊勢丹の「なぜ年齢をきくの」資生堂の「サクセス、サクセス」など を手がけ、まさにコピーライターの…
本年度、三島由紀夫賞受賞作。スクール内カーストを生きる一人の女子中学生をリアルに描いて見事!
本年度の三島由紀夫賞受賞作品。2部構成だ。1部は主人公の結佳が 4年生の頃の話。2部で彼女は中学…
巡礼の旅への強い共感。それはつくるが過去の痛みと対峙し、次のステップへと進むために必要なものだった。
フィンランドで主人公のつくるが「クロ」ことエリと再会する場面が とてもいい。高校時代に各々が分か…
今を生きる僕らには主人公たちへの共感が確かにある。
「きみの鳥はうたえる」は表題作と「草の響き」の2作を収録。2つ ともとてもいい出来。芥川賞候補に…
作者佐藤泰志の確かな実力を感じさせる短篇集。
「海炭市叙景」などで話題を呼んだ夭折の作家佐藤泰志。3編が収めら れたこの小説集を読み、やはりこ…
木皿泉、初めての小説集。そこには、心に届く言葉がある。
「すいか」「Q10」などの夫婦脚本家木皿泉の初めての小説は8編 からなる連作小説集だ。その家には…
「想像ラジオ」、ここには3.11を巡るすべての思いがある。
「こんばんは。あるいはおはよう。もしくはこんにちは。想像ラジオ です。」という第一声から心を奪わ…
おののきながらも強く共感してしまう魂の物語。綿矢の驚くべき表現力がこの物語を支えている。
これは間違いなくあの「蹴りたい背中」を書いた綿矢りさの小説であ る。2つは確かにつながっている。…
写真家キャパをめぐる驚くべき真実。しかし、これは告発の書ではない。
カメラマンであるキャパの傑作として名高い「崩れ落ちる兵士」。タ イトルは知らなくても見れば誰もが…
これは2番打者の未来を語るとともに、野球の未来をも語るスポーツノンフィクションの傑作だ
思っていた以上におもしろかった。これは野球ファン必読。普通に野 球好き、という人も読んでみたらい…
この小説には世の移ろい、人生の移ろい、人それぞれの変化と変わらないものが描かれている。人生の中で何度も読み返したくなる特別な一冊だ。
これは去年のマイベストである。まずいいのが、静謐で豊かで美しい 文章だ。それはまるで、この小説の…
窪美澄の新作は3世代を通して描かれた力強い「女性」史だ。
「アニバーサリー」の主人公は娘と祖母ぐらいに年齢差がある2人だ。 75歳で未だ現役のマタニティス…
朝井リョウはしっかりと彼らを見つめている。そのまなざしの 確かさが生み出したこれは青春小説の傑作である。
まずはテーマそのものをひと言で言い切ったタイトルが素晴らしい。 これはタイトル勝ち!期待して読み…