廻廊にて





文学作品が未来への幸福な予感であった時代は、すでに「古き良き時代」になってしまったのだろうか
夭折した作家ではなく、むしろ多産ともいえるほどの作品を残して 一時代を築きながらも、いつしか忘れら…
本が好き! 1級
書評数:243 件
得票数:3991 票
読むことも書くことも孤独な作業ですが、言葉はいつも語られ受け取られるためにあるものだと思っています。誰かに喜んでもらえる言葉を語ることができれば嬉しいです。できることならば…。
近・現代日本文学を中心に、外国文学、児童文学、医療・健康関係の本、必要に応じて読んだ実用書などについて書いていきたいと思っています。
不定期でアロマテラピーインストラクター、セラピストの仕事をしています。





文学作品が未来への幸福な予感であった時代は、すでに「古き良き時代」になってしまったのだろうか
夭折した作家ではなく、むしろ多産ともいえるほどの作品を残して 一時代を築きながらも、いつしか忘れら…



ユーモラスでナンセンス…だけど、楽しく安心して読める「行きて(生きて)帰りし」物語
『ゼラルダと人喰い鬼』はじめ、数々の面白い絵本を生み出した トミー・ウンゲラーのナンセンス?絵本で…



孤独を怖れず、変わることを愉しんで、後悔のないシニアライフを送りたい。
最近、自分より年上の人の生活に、すごく興味が湧いてきた。 この心境の変化は何だろう? 自分の…



野菜を取り入れて食生活を整える本は数あれど、 まさに集大成、シンプルだけど、「最強の」教科書ともいえる一冊
自分や家族が体調を崩したとき、適切な医療を速やかに受けることは 最も大切なことですが、それまでの生…




「死は死でしかない」という事実、そして、人と人とを隔て続ける 深い淵の存在を知りながら、ではどう生きる?
多くの作家にとって、その作品の長さと、その人が語りたいテーマとの間には、 ある必然的な結びつきがあ…




子どものみなさんへ──夏休みは、空の碧さと、海の深さ、そしてどこまでも続く満天の自由を知るだけでいい!
子どものみなさん! 夏休み楽しんでいますか? コロナ禍の中、思うように行動できない毎日は、 選択…




読み続け、語り続ける。そうすることで、人は自我という閉ざされた部屋の ドアを開けることができるのではないだろうか。
ジャン・アメリーの作品との出会いは、前にも 『罪と罰の彼岸』 の 書評の中で述べたが、 W・G・ゼ…




「整理収納コンサルタント」の著者が、ノウハウだけではなく、 生活習慣や考え方を変えることで、「私をあたらしくする」極意を伝授
一般的なことではありますが、年齢を重ねるごとに、 それまでの自分の習慣を変えるのは難しくなるようで…




心という、目に見えない、不可知なものを理解することに対する情熱的な欲求
以前、『ユング自伝1』の方を読了して↓ ★『ユング自伝―思い出・夢・思想 (1)』 …




ある日突然、その日はやってくる!──「老い」に追い詰められないために、今私たちができることについて考える。
1932年生まれの著者は今年ちょうど90歳。 おおむね私の親と同じ世代の女性です。 日頃、親の介護…




心を、宇宙のように、その果ての分からない部分にまで、 その探求の範囲を無限に広げていったのは何故か。
人間の心の奥深さ、特に「無意識」と呼ばれる 自身にも理解することが難しい意識の領域について ユン…




人生は物語。物語こそ、人生──かけがえのない時間の積み重ねを言葉で紡ぎ出す。
この人の作品を、何故に読むのか…と聞かれたら、 明快に答えることはできないけれど、新しい作品が読め…




天才二人による知についての高度な異業種対談
評論家・小林秀雄と数学者・岡潔、 日本の文系頭脳と理系頭脳の最高峰の二人による、 知的刺激に満ち…


今や「巨匠」のお二人の、若き日に「イキッて」書いた習作集。
今(2022年現在)なお、多方面で活躍を続ける二人の表現者の、 若き日の文字通り夢のような共演です…





自然の営みと共に流れる時間を、彩り豊かな絵と、 詩のような言葉で美しく表現した作品です。
数ある絵本の中でも、ひときわ大判のこの作品は、 手に取るとずっしりと重いのですが、その表紙には、 …




楽しみのための読書が、単なる楽しみ以上の意味をもつとき── 読者の内面で何が起こっているのか。
オルハン・パムクは1952年、トルコのイスタンブールで生まれ、 1982年にデビューし、その後、2…



去って行った人の本当の人生を探し求めて── 過去からの声に耳をかたむけることで未来を見つけた5つの物語
本の題名からしてもう、個人的に興味を魅かれる作品だった。 家族や友人、仕事で出会った人などとの、様…




その時代を生きる人のための言葉だけでなく、 未来の人に残したい何かが表現されている。
初版は1981年で、実際にこの本の内容が最初に発表されたのが 昭和28年から33年(1953~19…




これから長く生きる人たちの未来にとって、何が大切なことかを考えるために。
児童文学者・石井桃子さんの随筆集のシリーズのなかの一冊です。 このシリーズの本は、過去に二冊、こち…





大人になって、利便性ばかり意識する生活に慣れ切った、 自分の感性の鈍麻を思い知るのです。
雨の季節になりました。 この時期が好き!…と断言される方は、そんなにおられないと思うのですが …