無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記




死を前にした人の、その人らしい生き方と決断、 そしてこれから生き続ける人に残してくれた言葉
この本の作者、山本文緒さんは2021年10月にお亡くなりになった。 この本は、著者の最期の半年の間…
本が好き! 1級
書評数:243 件
得票数:3991 票
読むことも書くことも孤独な作業ですが、言葉はいつも語られ受け取られるためにあるものだと思っています。誰かに喜んでもらえる言葉を語ることができれば嬉しいです。できることならば…。
近・現代日本文学を中心に、外国文学、児童文学、医療・健康関係の本、必要に応じて読んだ実用書などについて書いていきたいと思っています。
不定期でアロマテラピーインストラクター、セラピストの仕事をしています。




死を前にした人の、その人らしい生き方と決断、 そしてこれから生き続ける人に残してくれた言葉
この本の作者、山本文緒さんは2021年10月にお亡くなりになった。 この本は、著者の最期の半年の間…



無条件に愛され、肯定された記憶、そしてそれを差し出してくれた存在に対して捧げられた青春物語
この作品は、最も多くの日本人が読んだ文学作品の一つであり、 この作者の作品の中でも、おそらく最も多…



人間以上に人心掌握術に長けたネズミ見参! 十二支をめぐる、賢すぎて怖いカリスマリーダー誕生のお話?!
十二支は日本でも古くから暦を表わすのに使われ、 それが動物で表されるので、子どもも大人も親しみを持…



戦争の記憶の忘却と無関心に抗うために── 生き延びた者が、語り始めるための意志と言語の発見。
ペーター・ヴァイスという作家のことを知っている人は 今ではドイツ文学の研究者や一部の翻訳家の方に限…





他者のよろこびを糧に生きた人がおこした、クリスマスの奇蹟の物語。
12月に入ったので、クリスマスの絵本を紹介したいと思います。 クリスマスの絵本には、とても素敵…



中世イタリア&プロヴァンスを舞台にした素朴でシンプルな家族の物語
標題が『アロマの国だより』なので、 アロマテラピーがテーマの物語かと思って読み始めたのですが、 どう…





愛を与えられた人間は強い。そして新たな愛を生み出してゆく。
生きているとさまざまなことがある。 とんでもないできごとに巻きこまれたとき、人は激流に投げ込…




「写真は未来から突然にやって来る」──言葉もまた新しい意味を、未来の読み手が見出してく。
尊敬されるものは何らかの形で否定されねばならない、 それこそは尊敬されるものの栄光でもある。…



言葉として明確に表現された部分だけでなく、言葉にされない(意識さえされない)けれど、 たしかに存在するこころの領域を、どのような形で社会化していくのか。
自分とは何かということをずっとさかのぼっていくと、 社会と歴史ということ全体の洗い直しに行き…



血によって受け継がれる負の系譜を、人はどうやって断ち切ることができるのか。
愛というものは──それがいかに深く切羽詰まったものであれ── 他人と悪い関係を持ち続けるため…




人は意識的にも、無意識的にも、「知ること」の限界を自ら作ってしまうもの。 せめて「知らないこと」を恥ずかしく思う気持は忘れないでいたいものです。
先日同じ著者の『死の壁』を先に読んでしまったので、 ★『死の壁』養老孟司 あらためて…



「かぜ」は友だち──人はこんなにも自然と戯れ、一体になれるものだったのか、と 忘れ去っていた感覚を思い出させられる。
みなさんが「風」を感じるのは、どんなときでしょうか。 私の場合それは大抵が自分にとって困るとき、脅…




世の中の大勢が穏やかな日常を味わっていた時代の中で、かすかに耳にした不安な未来の足音を描いた物語。あるいは人生の、ごく短い陽の当たる時間の温かい肌触りを、しっかりと記憶に残すための記録。
この初版は1983年9月9日で、私が持っている版は同じ年の10月27日に 刷られたものですが、わず…




必死で戦うこっけいな姿と、ふと我にかえって、必死な自分を笑ってしまう瞬間の人間らしさ──部外者の気楽さで、大作家をついかわいいと思ってしまう。
他人に見せるつもりで書いたものではない日記を不特定多数の、 しかも半未来永劫に渡って?読まれる気持…





自然の恵みの中で静かに穏やかに、しっかりと大地に根差して生きる人びとを描いた絵本
一年の始まりは、今では日本でもそうですし、世界の多くの国での 共通暦として一月一日に始まります。 …




取り返しがつかない毎日の時間を如何に生きるのか──「死」を思い、「死」について考えることでその答えを模索する。
養老先生のことは、メディアへの出演時にそのご発言などに触れて、 ずっと気になっていました。 …




<詩神>の在を知りたり。しかしそは未だ現れず──。 親しい世界から離れて旅立とうとする詩人の姿しか、そこにはまだ、存在していないのだろうか。
若い頃に読んだ時は、大切なことが書いてあるらしい本だけどよく分からない… としか思えなかった本の言…



必ず最後は善が勝つ!…と信じたいのに、曇りのない「邪悪性」を否定するのは難しい。
悪気がない、ということが一番始末におえない トラブルの元だということを我々は経験的に知っている。 …



全ての人が直面する「個人的な」問題を、公正に公平にシェアする実践的な試み
未来に起こることは、それを楽観的に夢想しようが、 悲観的に心配しようが、あくまでも「想像」の域を出…



心の不思議に向き合う
ふと目について、読んでみようと手に取った文庫です。 河合隼雄の言葉は、やさしいけれど、鋭い、厳しい…