ロング・グッドバイ
「そんなに悪い奴じゃないんだよ」人間の根幹にある深い愛情と優しさ。
手を伸ばせば届く距離にある本というのは、いつまでたっても読もうとしない。 この本を読もうと思っては…
本が好き! 1級
書評数:90 件
得票数:1831 票
物語を読むのが好きです。
今年は去年よりも多くの本を読もうと思います。
よろしくお願いします。
「そんなに悪い奴じゃないんだよ」人間の根幹にある深い愛情と優しさ。
手を伸ばせば届く距離にある本というのは、いつまでたっても読もうとしない。 この本を読もうと思っては…
漱石先生の人生観。芸術論。
夏目漱石の初期の名作。 これでもか、というくらいに難解な語彙が出てくる。 アイパッドを隣に置…
「世間並」に違和感をもつ。違った角度から、同じ人を見て別様の反射を受けたところにあると思ってご参考になさい。
主人公二郎は友人である三沢と一緒に高野登りをするために、以前二郎の家の書生をしていた大阪の岡田の家へ…
若気の至りで按摩を死に追いやった元能役者の懺悔
霜月満月の夜、汽車から最後に降りた乗客があった。 60歳過ぎの弥次郎兵衛と、道中松並木で出来た道連…
富姫様と人間の恋。日本の幻想文学の頂点を見たような気がする
姫路城の天守の五重。 女童たちがうたをうたっている ここはどこの細道じゃ 天神様の細道じゃ…
伯爵夫人の忘れえぬ人
画家であることを理由に、私は友人高峰が執刀する貴船伯爵夫人の手術を見せてもらうことになった。 しか…
高野山に籍を置く旅僧が、飛騨の山越で出会った妖しい一軒家
後で聞くと、その人は大和尚であった。 一人旅の私は、汽車の中で出会った旅僧と同じ宿に泊まらせて…
頭で外にあるものを眺める心持で目を使うようにしなければならない。 軽薄才子な浮気にならなければならない。
元旦から初めて、彼岸過ぎまで書く予定の小説なので標題が「彼岸過迄」 大学を出たばかりでまだ仕事…
明治天皇崩御。乃木大将殉職。 私を取り巻く明治の時代を生きた人の死。「私」の父親と「先生」
翻訳本ばかり読んでいると、美しい日本語が恋しくなり、夏目漱石を読んだ。 夏目漱石を読むのは、中学生…
遠くでは戦争をしている。 古き良きアメリカの小さな田舎町に住む美しい家族と善良な人々。
この本が出版されたのは、1943年となっているので、この小説の舞台は第二次大戦下の貧しい田舎町。 …
宮沢賢治の心象スケッチ。宮沢賢治を知るには最適の本。
人にはその時々の状況に応じて、合う本があるのだと思う。 あれやこれやと思い悩むよりも、本を1冊読む…
12歳のある日以降の生涯を樹の上で過ごした男爵。切なくて、面白い。
私の兄、コジモ・ビオヴァスコ・ディ・ロンド―が、わたしたちにまじって最後に席を占めたのは、1967…
砲弾によりまっぷたつになった子爵。 半分の「悪」子爵と半分の「善」子爵。
「ぼく」の両親が亡くなり、ぼくは祖父の城に引き取られた。 叔父のメタルドとぼくは城で同じ乳母セバス…
些細な手抜かりもない「存在しない騎士」。彼を羨望するもの。疎ましく思うもの。周辺でうごめく人たちの物語。
フランス軍シャルルマーニュ大帝の武将のひとり、アジルールフォという一風変わった騎士がいた。 美しく…
イギリスの海辺にある小さな町で、本屋を開いた女性の苦闘記。
数々の映画賞をとった作品の原作。 私の住んでいる街では5月10日に映画公開なので、原作を先に読めて嬉…
痛いほどの精神的な自己探求。鳥は卵の中から抜け出そうと戦う。
学生時代、何かの用紙で『感銘を受けた本』という記入欄には、必ず『ヘッセ 車輪の下』と書いていた。 …
ただし猫は勘定に含まれます。主教の鳥株はどこにある?ヴィクトリア朝にタイムスリップ!
第二次大戦ロンドン空襲の直後、廃墟と化したコヴェントリー大聖堂で航時学部の史学生三人が主教の鳥株を探…
レズビアンが描いた女性版「ライ麦畑でつかまえて」のよ・う・な・も・の
女性版「ライ麦畑でつかまえて」と書きましたが、この本の内容は「ライ麦畑」とは全く異なります。この小説…
熱狂的なキリスト教信者の母親に育てられた娘が、ひとりだちするまで。 ジャネット・ウィンターソンの半自伝的なお話。
「果物はオレンジに限る」 固定観念の強いカルト的な母親が、神の啓示を受け、孤児院から幼子を連れ…
今まで読んだ本とは別格の位置にある小説。ノーベル賞当然の素晴らしい作品。
去年の暮れから読み始め、年末年始があわただしく過ぎてゆき、風邪をこじらせてしまい(単なる言い訳です…