千の筆を持つ作家、姫野カオルコのエロ小説集。ただならぬさまざまな性愛模様が描かれ、時に酷薄でシュールであり、時にユーモア精神にあふれた温かさを持つ短編集。

姫野カオルコ作「H（アッシュ）」を読みました。千の筆を持つと評され、雅号を姫野嘉兵衛と称する姫野カオ…

1人で子育てと仕事に明け暮れるひろ子親子が出会ったのは江戸時代からタイムスリップしてきた直参旗本の安兵衛だった。居候の代償に家事を引き受けた安兵衛は、菓子作りに非凡な才能を発揮し出す。。。

荒木源作「ちょんまげぷりん」を読みました。 働くシングルマザー、遊佐ひろ子は、昔の侍の格好をし…

空港GS咲良は新しく赴任して来た空港警察署長の仁志村の優しい物言いに好意を抱く、しかし仁志村は実は鬼と恐れられた千葉県警の強面で、鋭い推理力と行動力で、空港に頻発する事件を次々と解決して行く。。。

中山七里作「こちら空港警察」を読みました。 【一　セレブリティ】成田空港のGS（グランドスタッ…

不義の子であったマリアムは、父親の家族に疎まれ、カブールの靴屋ラシードの元に嫁がされる。、一方ラシードは、マリアムの友達の娘ライラの弱みにつけこんでライラを娶る、しかし彼女が産み落とした子供は。。。

カーレド・ホッセイニ作「千の輝く太陽」を読みました。1960年代から2000年代におけるアフガニスタ…

18世紀のロンドン、外科医のダニエルは若い妊婦の死体を解剖していた。そこへ違法な死体入手を咎める官憲があらわれ、ダニエル達は死体を隠すが、官憲が去った後取り出した死体は四肢を切断された少年だった。。。

皆川博子作「開かせていただき光栄です」を読みました。 舞台は18世紀のロンドンです。聖ジョージ…

結婚相談所に勤めるシングルマザーの亜紀の息子小太郎のクラスでは女子児童の誘拐事件に端を発してさまざまな怪事件が起こっていた。亜紀の身辺にも仕事上のトラブルが起こり、次第に亜紀は追い詰められていく。。。

染井為人作「黒い糸」を読みました。 結婚相談所に勤めるアドバイザー亜紀と、後輩社員の謙臣は、4…

前作「シーラという子」の主人公、シーラと、シーラの担任トリイのその後の10年余りのいきさつを描いた作品。前作よりも激しい葛藤を繰り返した2人はついに。。。

トリイ・ヘイデン作「タイガーと呼ばれた子」を読みました。「シーラという子」の続編にあたります。 …

トリイの最低ランクの障害児クラスに参加して来たのは、3歳の子供を誘拐して火をつけた6歳の問題児シーラでした。トリイの指導を全く受け付けなかったシーラでしたが、トリイのアプローチを次第に受け入れ。。。

トリイ・ヘイデン作「シーラという子」を読みました。 作者トリイ・ヘイデンは情緒障害の子供の教師…

謎の男城戸は中国人、王の護衛として日本に入国した。しかし王に公安と警察が迫り、警察が任意同行を求めると王は服毒自殺を図り、城戸に謎の言葉を残して病院で射殺された。城戸の周りには自衛隊のある事件が。。。

相場英雄作「キッド」を読みました。血の轍に登場した敏腕公安刑事、志水と、トップリーグに登場した阪官房…

前作監督不行届から15年後、還暦を迎えながら日本のアニメシーンをリードする庵野監督と妻の安野モヨコの暮らしを安野モヨコの漫画とエッセイで綴る愛の名作。

安野モヨコ作「還暦不行届」を読みました。前作「監督不行届」は漫画でしたが、その次作である本作は漫画+…

行きづらさをかかえる8人の女の物語。みな周囲からの心無い仕打ちに傷つき、周囲に合わせて自分を適合させているが、次第に皆自分の中のもう一人の自分に気づき、本来の自分に立ち返ろうと奮闘する。

西加奈子作「わたしに会いたい」を読みました。 【わたしに会いたい】わたしが「わたし」の存在を意…

十数年の結婚生活を経て、新たに恋愛したいと言う夫とまりえは離婚した。離婚後の1人暮らしを経て婚活を始め、若い恋人と出会い、次第に変遷していく友人達と共にまりえは次第に自分の内にある矛盾に気づき。。。

【離婚、新しい香水、白いシーツ】まりえは夫の森崎と別れました。森崎はまた恋愛したいから別れてくれと言…

人との関りを避けて猟師として北海道で生きて来た熊爪は、ある時熊狩りで重傷を負い、猟師を続けて行けなくなった。最後に巨大な赤毛熊を狩った熊爪だったが、熊爪の心は後悔で一杯だった。。。次に熊爪は。。。

河崎秋子作「ともぐい」を読みました。第170回直木賞受賞作品です。 【一　冬山の主】明治になっ…

生者と死者が混ざりあう異空間京都で、スポーツに打ち込む若者達を描いた作品。前篇では現代におけるスポーツの価値が示され、後篇では謎の三人組が身をもってスポーツの価値を現代の疲れた若者に示す感動作。

万城目学作「八月の御所グラウンド」を読みました。第170回直木賞受賞作品です。 【十二月の都大…

1960年代後半、映画が斜陽化し、スターはテレビに移り、歌謡曲が黄金時代を迎えていた頃、京都の無名の若者がスター街道を驀進し始め、大人達に疎まれながらもついにスーパースターとなる沢田研二の物語。

中川右介作「沢田研二」を読みました。物語は1960年代後半、映画が斜陽化し、スターはテレビに移り、歌…

大正11年からその歴史を刻み、現在も多くのファンを集める東京會舘の歴史に準拠しながら辻村先生が練り上げたプロットを元に展開する名作。多くの登場人物と彼らのエピソードが物語を盛り上げる。

辻村深月作「東京會舘とわたし　下」を読みました。 【第六章　金環のお祝い】69歳になる茂木芽衣…

大正11年からその歴史を刻み、現在も多くのファンを集める東京會舘の歴史に準拠しながら辻村先生が練り上げたプロットを元に展開する名作。多くの登場人物と彼らのエピソードが物語を盛り上げる。

辻村深月作「東京會舘とわたし　上」を読みました。 【プロローグ】平成27年、東京會館のレストラ…

前作「三人屋」の3年後を描く作品。3年の間に三人屋は変わり、新しい登場人物達が現れるが、長女の夜月は相変わらず腰が落ち着かず、次女のまひるは男に逃げられる。更に三女の朝日の彼氏は朝日に秘密があり。。。

原田ひ香作「サンドの女　三人屋」を読みました。前作「三人屋」の3年後を描いた作品です。 【1.…

三姉妹で、モーニングサービスとうどん屋とスナックを共同で営む三人屋という店が開店した。しかし実は三姉妹はいがみあいながらも、父親の面影を追いかけていた。。。そんな三姉妹を店の常連達の視線から描く作品。

原田ひ香作「三人屋」を読みました。 【1．森野俊生（26）の場合】俊生はラプンツェル商店街にあ…

中流家庭に暮らす主婦の由美子は高校を中退してバイトに明け暮れる長男の翔に苛立っていました。翔は金や地位に何の興味も示さない翔は珠緒と結婚すると言い出し。。。珠緒と別れろと言う由美子に珠緒は。。。

林真理子作「下流の宴」を読みました。 【第一章　福原家のこと（1）】福原由美子は母親の満津枝に…