球体の蛇



道尾さんの5作目。これはミステリというより文芸作品に近い。
青年になっていくころ(高校生から大学生時代)に体験した忘れられない出来事。 それは成人し、子供を持…
本が好き! 1級
書評数:645 件
得票数:17435 票
徹夜してでも読みたいという本に出会えるように、網を広げています。
たくさんのいい本に出合えますよう。



道尾さんの5作目。これはミステリというより文芸作品に近い。
青年になっていくころ(高校生から大学生時代)に体験した忘れられない出来事。 それは成人し、子供を持…



2000字しばりで最後に「大」どんでん返しの大技という一冊。作家は30人、文庫だと一人4頁。 お気に入りの作家の作品から、タイトル読みから。どんでん返って喜んだり。返れなかったり。
〇なんて素敵な握手会 乾くるみ あ~~そうだったの さすがトップバッター。 〇トカレフと…



蓮実という青年が主人公。IQが高く、外見もいい。だが彼には冷徹な裏の顔がある。 彼が私立高校に赴任して起きる(起こす)事件。一時話題になって今はもう読まれてないような掘り起こし本。上下巻。
上巻を読んで時間が空いて前の話を忘れているのではないかと思ったが、下巻で繰り返す部分もあって繋がりに…




「F」というキーワードはITシステムに関わる技術系の人なら意味(謎)は簡単に解けるかもしれない。
この作品に1996年第一刷が発行された当時のインターネットシステム事情が絡まっていると知っていたら、…

素晴らしい天才の世界は、4大悲劇と呼ばれる、中でもリア王の大惨劇の世界は、登場人物の惨めさが群を抜いていて。舞台用の残酷できらびやかな詩的な言葉で語られていく。
愚かな親の決断は愚かな子供をますます愚かな泥沼に引きずり込む。ブリテンという広大な領土と位を餌に老後…




今回は心臓手術現場が舞台。
ロボット支援下手術のエース西條と、ドイツの世界的にも高名な心臓手術専門病院から招聘された真木、彼はメ…




苦い海に浮かぶ安寧の島「津軽」
名家津島家にとっては黒い種 友人にとっては愛すべき厄介な男、薄いつながりの糸でも大きな安らぎにして…



裏表紙に【ページを開いた瞬間、貴方はもう取り込まれている】と紹介がある。民俗学カルトホラー ということで、面白そうだし読んでみるかなと本を開いて目次を読んだ。カドブン夏フェア2022
開いてみてナンダこの目次は、と目が泳いだ。まずストーリーに入る前に、この目次の意味を知りたいと思い …



オカルトか、超常現象か、怨霊の仕業か。 悲惨な出来事が閉ざされた島で起きる。恐怖条件がそろっていて期待したが次第に興味が薄れるような結果だった。カドブン夏フェア2022
一度全国を席巻したオカルトブームは、地下鉄サリン事件の後自粛ムードに入った。だがじわじわと火が付きま…





毎年のカドブンの夏フェアで、初めて出会う作家や作品を読むのをとても楽しみにしている。この作品は面白すぎて降田天の作品リストを作った、知らなかったのは私だけかも、日本推理作家協会賞受賞作。
短編が5編 日常で起きる犯罪がテーマで、謎解きは元刑事で今は交番勤務の狩野雷太。 彼の見かけは砕…




「カインの傲慢」を読み始めてあれ?このメンバーに覚えがあると気がついた。先に「切り裂きジャックの告白」を読んでいた。犬養隼人シリーズだ。記録がなくて、改めてまた読み返した。
スト―リーは残念ながらあまり覚えてなくて、その上人間関係が思い出せない、登場人物の人間関係は大切。ま…




この本は加藤シゲアキさんのデビュー作だというので、読んでみた。タレント本という読みを離れて、一日もかからず読了した。 #カドブン夏フェア2022
住んでいる芸能界が舞台で話の展開も滞ることがなく、主人公たち二人の青年の成長と挫折を真正面に見ている…




今回も佐方検事は相変わらず罪人をまっとうに裁くという信念を曲げない、ただ朴訥にまっすぐに職務を遂行する。彼の迷いのない生き方に胸がすく、4つの短編から成る #カドブン夏フェア2022
☆裁きを望む 裁判で最後に検事による論告求刑という記事を読むことがある、まっとうに裁くということは…




雨が降りしきる河原の草むらで大学生の西川は動かない男を見つけた。その右手の先に落ちていた銃。拾い上げた時。鈍く光るそれに一目で惹かれた。2002年芥川賞受賞作
素人目にも明らかに自殺体だったが、銃がないと捜査も混乱するだろう。それを見越してもその強い魅力に惹か…



前の二作がとても面白かったので、見つかった三冊を集めて読んでみた。日常からの短編が5編。巧い。
どれも面白かった。 ☆ただ運が悪かっただけ ふすまを開け閉めしている音がいつまでも続いている…




拠り所のない生まれ育ちの男が主人公で、十二人を殺害してもその魂は静まり返って見える。死刑囚474番とは。 第4回 #出版社合同韓国文学フェア 応援読書会に参加して読んでみました。
父を殺した姉(シン・ヘギョン、あとになって姉ではなく母親だと判ります)は、弟(シン・ヘジュン)にも同…




2022年。ベストセラーで幕開け。20歳で両親を亡くした柏木聖輔、母が勧めてくれた東京の大学を中退して職探しを始める。彼はめげない、輝く向日性は周りを暖かく明るく照らす。
料理人の父は東京で修業して、母の郷里鳥取に戻って店を始めた。店はうまくいってなかった。運転する車が猫…



![Pen (ペン)「特集 2人の男が仏像を変えた 運慶と快慶。」〈2017年10/1号〉 [雑誌]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51OH38c4czL._SL160_.jpg)
運慶と快慶、東大寺南大門の両側に立っている巨大な阿吽の仁王像。運慶と快慶の仏像芸術を象徴するように、奈良を象徴するように時を超えてきた。
康尚から始まる奈良仏師の生系が途絶えた折、その流派を父の康慶が継ぎ、次に受け継いだ直系の運慶は、その…




ハン・ユジンの悪の種はこうして育っていった。よく練られた、サイコミステリ。
重い軽いはあっても心に善と悪のふたつを持っているのが人間だろう。物心ついた時にはそれが混然一体になっ…




逮捕、それは巨大な謎の始まりだった。「罪と罰」を根源から問う圧倒的長編(帯より)
下巻は逮捕した二人の供述を基にして、犯行を立証できる明確な理由付けを求めるのに、長い時間を費やしてい…