本日も教官なり



元妻との間に生まれた娘、高校2年生で妊娠してしまった。さあ、どうする?
益子豊士は自動車教習所で教官をしている。教習所にはいろんな生徒がやってくる。恋人が酒を飲んでからも…

本が好き! 1級
書評数:6244 件
得票数:92005 票
昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。



元妻との間に生まれた娘、高校2年生で妊娠してしまった。さあ、どうする?
益子豊士は自動車教習所で教官をしている。教習所にはいろんな生徒がやってくる。恋人が酒を飲んでからも…




中学、高校とずっとサッカーで補欠。試合にでることのない補欠から見える世界は?
中学生になった時、主人公の宮島大地はサッカー部にはいる。そして今は高校3年、高校総体サッカー地区予…



父は元プロレスラー。母は外資系会社の従業員。母は会社環境にも恵まれ充実した会社生活を送っていたが、病気で他界。その母の勤めていた会社を息子が受験する。母がいい会社と自慢していたから。
この小説、以前読んだ「レジデンス」のペア小説として小野寺さんが書きおろした小説。それゆえ、「レジデ…




夢中に生きた青春時代に彼女と見た映画を、50代になって人生の先が見えた時にまた同じ映画をたった一人でみる。過ぎ去った人生に心が揺さぶられる。
銀座のミニシアターで、末松静男監督の追悼上映が行われている。上映期間は一週間。 最終日の前日の最…



あの小野寺さん、辛い生活を送る人たちを描いても、けなげさを失うことなく生きて行く姿を後押しをする物語が特徴なのに、この小説は暗い救いようがない。驚き!どうしてと思いながら読み進む。
昔は、集合住宅は団地と言った。今はマンションあるいはタワーマンション。階段がエレベーターに変わった…




最近の研究によると、人間の頭は小さくなっているそうだ。記憶、知識がAIから得、頭脳から得る必要が無くなったからだ。これを防ぐには、本が必要だ。
シジュウカラ研究の第一人者、動物言語学者の鈴木俊貴とゴリラとともに生活したゴリラ学の権威者、前京大…



作者長野さんは、長野ワールドについてこられる読者がいればOKという作家。この作品は、本当に複雑。私は長野愛好読者から振り落とされてしまった。
何年振りかの長野作品を読む。長野さんはBLファンタジーテーマで創作した小説が多い。私は面白いと思い…



アベノハルカスのてっぺんから、パラソルをパラシュートにしてゆらゆらと落ちて行く。社会の同調圧力に縛られ、コセコセと暮らす人々を眺めながら暮らしたい。
主人公の柳井美保は大手企業で受付嬢として働いている。ここがこの小説のミソとなるのだが。美保は正社員…



戦争直後、国力を増強するため、多くの子供が生まれた。段階の世代だ。しかしこの裏で、心の病は遺伝するものということで、不妊手術が強行された。走る車にぶつかり、慰謝料をせしめる「当たりや」が横行した。
この作品ミステリーなのだが、少し趣が普通のミステリー作品とは異なる。 学習塾の講師、戸川勝…



吉田拓郎、井上陽水が大活躍した時代、これに対抗するアングラ フォークが存在し人気があった。このアングラ フォークの精神から作家沢木耕太郎は誕生した。
JR東日本が発行している「トランヴェール」という雑誌に連載していた旅エッセイに収録された作品を本に…



若い日の、時間の進む速度は速い。年を取るほど、速度はゆっくり。それは、違う。80歳後半から90歳前半の時間の速度は速い。
2006年から雑誌「オレンジページ」に連載したエッセイを収録した本。標記の本が4冊目となる。20歳…



老人介護は、一般的に家族における介護から、最終的には施設に入所して施設介護に移行する。作品は家庭介護で止まっていて、施設入所は扱っていない。少し片手落ちのような気がする。
「いのちの~」シリーズ、吉永小百合で映画化された「いのちの停車場」に続く第2弾。 主人公の野呂は、…



夫隆太帰宅してからビールを飲まず、近くの公園のベンチに座りビールを飲む。そのわけを知って妻波子の気持ちがスパークする。
子ども食堂を舞台にした物語。 子ども食堂が始まるまでの、物語の導入部分が見事で感動させられる。 …



ありきたりな視点で、社会の矛盾を誇張して、おもしろおかしく描く作品が多いなか、小野寺さんの視点は深く、納得感がある。
東京のハズレ、千葉県との境にある架空の町、蜜葉市で起きる市井の人たちの出来事。蜜葉シリーズ物語短編…



「人」ではなく「ひと」。「ひと」は、すぐそばで、生活している。
タイトルが「人」ではなく「ひと」というのが印象深い。人と違いひとは、それぞれのひとが生身のひととし…





東京は、銀座、新宿、六本木、渋谷ばかりではない。片隅で、真面目に、けなげに頑張っている人たちもたくさんいる。
少し前に読んだ小野寺さんの作品「ライフ」の主人公井川幹太と同じ地域で暮らし、紹介作品の主人公江藤瞬…




自分を産んだ両親には、どんな青春があったのだろうと思いめぐらしたことがありますか?
前にも書いたが、私が大好きな歌に男性のフォーク デュオふきのとうが歌った「セピア色のOLD TIM…



人生目標を持って、達成のためにまわりの助けをもらいながら、困難をのりこえてゆく。そんな成長物語ばかり、もっと普通でありたい。そんな物語にであいたい。
主人公は27歳の井川幹太。大学時代から住んでいる、東京郊外の荒川沿いの1DKの安賃貸アパートに今で…





長い人生。よかったなあ、うまくやったなあなんえことは一つも思い出さない。あれはまずかったなあ、失敗だったなあということだけが、思いだされてしまう。
主人公の野本了治は、著者の小野寺さんの思考、性格が反映している。小野寺さんに失礼とは思うが、その思…



人気シリーズ完結本。小野寺さんが完結本最後に言いたかったのは、本屋さんでお金をだして本を買ってね。
「みつばの郵便屋さん」ジリーズ8作目にして、シリーズ完結本である。いつも通り4作品が収録されている。…