・本書は、思想家で武道家の内田樹氏、
哲学研究者の近内悠太氏が、
お互いの対談を通して、
この社会で「生きづらさ」を感じる理由、
「自由より自在に生きる」ことの大切さについて伝えた1冊。
・「自在」とは、「いるべきときに、
いるべきところにいて、なすべきことをなす」こと。
・これは固定的なものではなく、
いつでも使える汎通的な正解があるわけではなく、
そのつど、見出さなければならない、
連続的で終わりのない自己革新である。
・自在を得れば、選択肢はいくらでもある。
身体が調い、心が落ち着く。
生きる知恵と力が最大化した状態が自在の境地である。
・しかし、この「自在の境地」を
感覚的に知ってもらうのは、すごく難しい。
・家庭でも、学校でも、子どもたちに
「自分が一番気持ちのいい状態を探し当ててごらん」
ということを求めないからだ。
・自分にとって「一番気持ちのいい状態」
を探り出すのは、それほど簡単なことではない。
・身体のセンサーの感度を上げて、
環境からの入力について、
それが自分の生きる力を高める入力か、
生きる力を殺ぐ入力かを判断できる必要がある。
・でも、子どもの頃からずっと不快に耐えて、
それによって報奨を得たことを成功体験としてきた人は、
このセンサーが働かなくなっている。
・センサーの感度が高いと、
不快な入力があればアラームが鳴りっぱなしになるので、
自分でスイッチを切ってしまう。
・どんな不快な入力があって
「気にならない」という鈍感な身体を、
自分の意志で作り上げてしまう。
ほとんどホラーだが、そういうことが現に起きているのだ。
・全員が同じイデオロギーを信奉し、
全員が相互模倣して、定型的なふるまいを繰り返す時代は、
周りがブルーオーシャンの時代でもある。
・みんなが同じ考え方で、同じ生き方をしているので、
それ以外は誰も足を踏み入れていない未開地なのだ。
・だから、そこに魅力を感じる人が出てくる。
みんなと同じような顔つきで、同じようなことを話しているのに
「うんざり」した人が、外部には
「こことは違う世界」が広がっていることに気づく。
・新しい時代を開くのは、
うんざりする人、飽きる人、退屈する人なのだ。
※現代で成長したい場合、
どうしたらよいかについても述べられているが、
詳細は本書をお読みください。
・本書は、「愉快に生きるとは?」
「自由よりも『自在』に動く」「愉快な身体の共振」
「私たちの社会に必要な『贈与』」という章で構成されており、
現代における『生きづらさ』の正体を解き明かし、
その上で、どのように生きていけばよいかについて
考えるきっかけを与える内容が収録されている。
「自在に生きる」とはについて
考えたい方はお手にとってご確認ください。
この書評へのコメント