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爽風上々
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脱炭素・脱原発・再エネ推進という現代の風潮を厳しく批判しています。
「環境原理主義」なるものが世界のある部分を覆っているようです。
それをこの本では「エコファシズム」と呼んでいます。
それに対して批判的な観点から著者の二人が対談の型式で進めていきます。

内容は表紙に示されているように「ドイツを見習え論」「グレタ・トゥーンべり」「1.5℃目標」「人新世の資本論」「グリーンピース」「坂本龍一」「コムアイ」「EU」を次々とやり玉に上げるものとなっています。

ドイツを中心として再エネに転換して火力発電は廃止、さらに原発も廃止といった動きを見せる国があります。
日本も「ドイツを見習え」といった風潮が強くあります。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻でロシア産エネルギーの輸入制限という方向に向かったことで、ドイツのエネルギー事情というものも明らかになってきました。
再エネに転換していると称しながら、エネルギーの多くをロシア産天然ガスに負っていたのです。

ドイツの失敗は明らかなのに、まだ再エネ推進・脱原発と言い続ける人たちがいます。
気候変動枠組条約締結国会議、COPの場で毎回日本に「化石賞」を贈っている環境NGOがあります。
日本でもそれをメディアが喜んで報道していますが、そのNGOたちが決して触れないのが中国やインドです。

実は環境NGOと中国は蜜月状態にあるそうです。
しかし二酸化炭素排出量などを見ても世界最大の問題は中国にあるのは明らかです。
中国が世界のほとんどの太陽光発電パネルと作っているのですが、その使用電力は火力発電であり、環境に著しい負荷を与えるレアメタル採掘精錬を行っており、人権問題も大きいウイグルなどで強制労働をさせて操業しているという噂もあります。
それでも再エネと結びついたエコファシストにとっては中国は不可欠なのでしょう。

こういったエコファシズム批判については、あまり異論もなくすんなりと理解できるものでしたが、途中で斎藤幸平氏の「人新世の『資本論』」に触れるあたりからかなり様子が変わってきました。

この本は相当売れているようですが、本書著者のお二人にとっては忌み嫌う存在のようです。
その後は「口を極めてののしっている」と言えるようなものになっています。
どうやら斎藤さんが「脱成長」を主として唱えているのが許せないようです。

かなりずれているようにも感じますが、斎藤さんの本を「エコファシズム」と重ね合わせて批判しているようですが、ちょっと違うのではと感じました。

他人の主張を批判するのは自由ですが、あまりにも品のない議論を繰り広げるのは自著の価値すら下げるものに思えます。
斎藤氏とともに白井聡氏も嫌いなようで、さらにその二人を多く取り上げる朝日新聞、毎日新聞も強く批判するというものになっています。

まあ、図書館で借りた本で良かった。自分の金で買っていたら大損した気持ちになったでしょう。
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爽風上々
爽風上々 さん本が好き!1級(書評数:2759 件)

小説など心理描写は苦手という、年寄りで、科学や歴史、政治経済などの本に特化したような読書傾向です。
熊本県の片田舎でブラブラしています。
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