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p-mamaさん
p-mama
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夫のDVから思わず夫を殺害してしまった量子(リョウコ)。頭がいろいろな気持ちでいっぱいの彼女がが辿る暴力と破壊と不条理とは。不思議の国のアリスに登場する詩の中の怪物ジャバウォックは人間の業の権現か?
いかにも伊坂さんらしい物語。
突然、理由もなく事は起こり(本当はあるのだが)、全く先が見えないままどんどん進んで行って。
登場人物はどの人もクセがあって、現実離れしていて、でも最後には全てのピースが嵌ってスッキリ!終わっていく。
割とすんなり物語の世界に入っていけるタイプもあるが、これは、まさしく伊坂ワールド!という感じ。

夫のDVに怯える佐藤量子(リョウコ)が、夫を殺してしまった所から物語は始まる。
始まるが、どれもぼんやりしているのだ。
量子の見る景色も、量子に降りかかる事件も。その行動も。

激しい暴力も出てくるし、切羽詰まったシチュエーション・逃げなくてはならない状況なのに、肝心なところで量子はぼんやりしてしまう。
まるで薄いカーテンが掛かっていて、もう少しでそれを開けて見られるのに、なぜか開けられない、そんな感じ。
突然現れた学生時代の友人:桂凍郎(カツラコゴロウ)、いつの間にか破魔矢と絵馬という夫婦と関わり、殺したはずの夫の死体はよく分からないまま山中に置かれ、なぜか襲ってくる大男から逃げる羽目に。

それと同時進行で、かつて著名なミュージシャンだった伊藤北斎の元ファンであり、現マネージャーの斗真が動く章が交互に出てくる。

タイトルのジャバウォックは不思議の国のアリスの中に出てくる詩の中の怪物。
「噛む」し、爪で「つかむ」と書かれている。気をつけよ、と。
このジャバウォックがキーではあるのだが、たぶん著者は人間の愚かさにイライラして、がっかりして、でも最後に残る優しさに期待しているのかもしれない。

最後にピースが嵌るこの感じ。
大好きな「オーデュポンの祈り」に似た感じ。
私は伊坂さんのファンだから楽しく読めたが、果たして誰もがそう思えるかな?
今時の感じとは少し違和感があるかも。
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p-mama
p-mama さん本が好き!1級(書評数:401 件)

乱読で読みたい本はいっぱいあるのに、最近仕事が忙しく積ん読が増えているのが悩みの種。

読んで楽しい:1票
参考になる:3票
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