efさん
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えええつ! そんな馬鹿な! あいつはまだ生きていたと言うのか?!
ヨーナ・リンナ・シリーズの第7作です。
前作で警察官に復帰したヨーナ・リンナ。現在は巡査的な役割を与えられていますが、あと数日で元の警部に復帰することになっていました。
そんなヨーナを襲ったのがとんでもない事件。
自宅アパートで惨殺されていた男が発見されます。
その男の冷蔵庫を開けるとバラバラの人間のパーツが山ほど出てきました。
その中に、ヨーナの妻の頭蓋骨が見つかったのです。
ヨーナの妻は、宿敵ユレックから守るため、ヨーナが人生を賭けて守り通した人でした。
サイコパスのユレックから家族を守るために逃亡を重ね、その間に同僚がユレックを射殺し、なんとか平穏な家庭を取り戻したヨーナなのですが、妻はその半年後に病死していました。
こいつはそんな妻の墓を暴いたのか!
偶然とも思えました。この被害者は沢山の墓を暴いて死体のパーツを集めていた変質者なので、たまたまヨーナの妻の墓を暴いた……とも考えられなくはないのですが。
それにしてもヨーナーは衝撃を受けます(それはそうでしょう)。
その後、ヨーナは上司の命令でドイツに飛ぶことになります。
ドイツ警察から、ヨーナを名指しで捜査協力を求められたから。
行ってみると、そこにあったのは強姦魔の死体。
なんで俺を呼んだんだ?
その理由は程なく分かります。
拷問を加えられて殺されたと思われるその被害者は、最後にヨーナ宛てにメールを出していたからでした。
あなたとどういう関係があるの? と、ドイツ警察は聞きます。
知らない、こんな男は知らない。何故俺のアドレスを知っていたのか?
あなたを逮捕しなければならないかもしれない。
と、言うドイツ警察を後に、ヨーナは強引にスウェーデンに帰ってしまいます。
ここで余談です。この手の翻訳小説を読んでいていっつも思うんだけれど、欧米の警察(小説では)ってすごく軽く逮捕しますよね~。そういう実情もあるんですかね? もちろん法制度の違いもあるから捜査手法に違いが出てくる。それは分かる(その辺り、調べてみたい気もするけれど)。
日本ではそれは絶対にムリ。そんなことで逮捕なんてできません!
戻ります。
何故だ? 最初は妻の頭蓋骨、今度は俺のアドレスを知っていた男。
どういうことだ?
その後も、スウェーデン国内、あるいは海外で奇妙な惨殺事件が続きます。
最初の二人の死体を子細に見聞したヨーナは、あることに気付きます。
これはユレックが良いように操っていた弟に加えた仕置きと同じ傷がある!
皮砥、あるいはそんな類いの物で鞭打ったような傷。
これはユレックの仕業だ!
そう言うヨーナに、彼に理解がある同僚、上司も疑念を抱かざるを得ません。
特に、ユレックを射殺した女性警察官のサーガはそう思います。
「私が殺したのよ! 確かに、その場では死体は川に落ちて流れてしまった。だけど、その後、私が年月をかけてユレックの死体の一部を見つけた! 鑑識でもそれはユレックだと結果が出ている。どうして私を信じないの?!」
サーガが言うことももっともです。
鑑識医も、唯一残されていたユレックと思われる指はDNA検査でも間違いなくユレックであると断言しますし、それは死んだ後の身体から切られたことも間違いないとまで言います。
だが……と、ヨーナは反論するのです。
そんな馬鹿な!
とは言え、ヨーナの論も、理屈では否定できないことではありました。
その後……。ヨーナは、ユレックが生きているという確信をますます深め、唯一生存している家族である娘のミリアムに、この時のために備えておいた緊急通報を発します。
ヨーナは、ユレックにつけ狙われ、家族を殺されると恐怖していたのです。そのために、家族には、万が一の時にはこうしろと指示し、そのための備えをさせていたのでした。
父、ヨーナとの誓約を守り、すべてを投げ出して逃げ出すミリアム。
ヨーナもミリアムを守るために、ようやく再建しつつあった地位も身分も投げ捨てて再び逃亡の途につきます。
頼ったのはサーガと彼女の上司のナータン。すべての情報を送り、通信を遮断しました。
上巻はこの辺りまで。
まさか、とどめを刺したはずのユレックがまだ生きているのか?
そうだとしたら、ユレックは当然ヨーナを狙う。
ユレックの手下になっている(かつての弟の代わり。こいつを得るために、上記の惨殺事件が繰り返されたのか?)謎の男も浮上してきます。
せっかく安らぎを得たと思われたヨーナは、娘のミリアムを守るために再び姿を消してしまいます。
託されたサーガとナータンは、上から許された1週間で手がかりをつかめるのか?
しかし……。その間にユレックの手下と思われる男(本当にそうなのか?)は、妻を失くした後のヨーナが心を寄せたベレリーナに魔の手を伸ばしていたのです(ヨーナは、ミリアムと共に逃亡に出る時に、ベレリーナも連れて行こうとしたのですが強硬に拒否されたのです。まあ、そうだよね。彼女には子供もいて、その生活もあるのだから)。
だけど……。
緊迫の下巻へと続きます。
読了時間メーター
□□□□ むむっ(数日必要、概ね3~4日位)/436ページ:2026/03/19
* ヨーナ・リンナ・シリーズ
1 催眠(上)
催眠(下)
2 契約(上下)
3 交霊(上)
交霊(下)
4 砂男(上)
砂男(下)
5 つけ狙う者(上)
つけ狙う者(下)
6 ウサギ狩り人(上)
ウサギ狩り人(下)
7 墓から蘇った男(上)(本書)
前作で警察官に復帰したヨーナ・リンナ。現在は巡査的な役割を与えられていますが、あと数日で元の警部に復帰することになっていました。
そんなヨーナを襲ったのがとんでもない事件。
自宅アパートで惨殺されていた男が発見されます。
その男の冷蔵庫を開けるとバラバラの人間のパーツが山ほど出てきました。
その中に、ヨーナの妻の頭蓋骨が見つかったのです。
ヨーナの妻は、宿敵ユレックから守るため、ヨーナが人生を賭けて守り通した人でした。
サイコパスのユレックから家族を守るために逃亡を重ね、その間に同僚がユレックを射殺し、なんとか平穏な家庭を取り戻したヨーナなのですが、妻はその半年後に病死していました。
こいつはそんな妻の墓を暴いたのか!
偶然とも思えました。この被害者は沢山の墓を暴いて死体のパーツを集めていた変質者なので、たまたまヨーナの妻の墓を暴いた……とも考えられなくはないのですが。
それにしてもヨーナーは衝撃を受けます(それはそうでしょう)。
その後、ヨーナは上司の命令でドイツに飛ぶことになります。
ドイツ警察から、ヨーナを名指しで捜査協力を求められたから。
行ってみると、そこにあったのは強姦魔の死体。
なんで俺を呼んだんだ?
その理由は程なく分かります。
拷問を加えられて殺されたと思われるその被害者は、最後にヨーナ宛てにメールを出していたからでした。
あなたとどういう関係があるの? と、ドイツ警察は聞きます。
知らない、こんな男は知らない。何故俺のアドレスを知っていたのか?
あなたを逮捕しなければならないかもしれない。
と、言うドイツ警察を後に、ヨーナは強引にスウェーデンに帰ってしまいます。
ここで余談です。この手の翻訳小説を読んでいていっつも思うんだけれど、欧米の警察(小説では)ってすごく軽く逮捕しますよね~。そういう実情もあるんですかね? もちろん法制度の違いもあるから捜査手法に違いが出てくる。それは分かる(その辺り、調べてみたい気もするけれど)。
日本ではそれは絶対にムリ。そんなことで逮捕なんてできません!
戻ります。
何故だ? 最初は妻の頭蓋骨、今度は俺のアドレスを知っていた男。
どういうことだ?
その後も、スウェーデン国内、あるいは海外で奇妙な惨殺事件が続きます。
最初の二人の死体を子細に見聞したヨーナは、あることに気付きます。
これはユレックが良いように操っていた弟に加えた仕置きと同じ傷がある!
皮砥、あるいはそんな類いの物で鞭打ったような傷。
これはユレックの仕業だ!
そう言うヨーナに、彼に理解がある同僚、上司も疑念を抱かざるを得ません。
特に、ユレックを射殺した女性警察官のサーガはそう思います。
「私が殺したのよ! 確かに、その場では死体は川に落ちて流れてしまった。だけど、その後、私が年月をかけてユレックの死体の一部を見つけた! 鑑識でもそれはユレックだと結果が出ている。どうして私を信じないの?!」
サーガが言うことももっともです。
鑑識医も、唯一残されていたユレックと思われる指はDNA検査でも間違いなくユレックであると断言しますし、それは死んだ後の身体から切られたことも間違いないとまで言います。
だが……と、ヨーナは反論するのです。
そんな馬鹿な!
とは言え、ヨーナの論も、理屈では否定できないことではありました。
その後……。ヨーナは、ユレックが生きているという確信をますます深め、唯一生存している家族である娘のミリアムに、この時のために備えておいた緊急通報を発します。
ヨーナは、ユレックにつけ狙われ、家族を殺されると恐怖していたのです。そのために、家族には、万が一の時にはこうしろと指示し、そのための備えをさせていたのでした。
父、ヨーナとの誓約を守り、すべてを投げ出して逃げ出すミリアム。
ヨーナもミリアムを守るために、ようやく再建しつつあった地位も身分も投げ捨てて再び逃亡の途につきます。
頼ったのはサーガと彼女の上司のナータン。すべての情報を送り、通信を遮断しました。
上巻はこの辺りまで。
まさか、とどめを刺したはずのユレックがまだ生きているのか?
そうだとしたら、ユレックは当然ヨーナを狙う。
ユレックの手下になっている(かつての弟の代わり。こいつを得るために、上記の惨殺事件が繰り返されたのか?)謎の男も浮上してきます。
せっかく安らぎを得たと思われたヨーナは、娘のミリアムを守るために再び姿を消してしまいます。
託されたサーガとナータンは、上から許された1週間で手がかりをつかめるのか?
しかし……。その間にユレックの手下と思われる男(本当にそうなのか?)は、妻を失くした後のヨーナが心を寄せたベレリーナに魔の手を伸ばしていたのです(ヨーナは、ミリアムと共に逃亡に出る時に、ベレリーナも連れて行こうとしたのですが強硬に拒否されたのです。まあ、そうだよね。彼女には子供もいて、その生活もあるのだから)。
だけど……。
緊迫の下巻へと続きます。
読了時間メーター
□□□□ むむっ(数日必要、概ね3~4日位)/436ページ:2026/03/19
* ヨーナ・リンナ・シリーズ
1 催眠(上)
催眠(下)
2 契約(上下)
3 交霊(上)
交霊(下)
4 砂男(上)
砂男(下)
5 つけ狙う者(上)
つけ狙う者(下)
6 ウサギ狩り人(上)
ウサギ狩り人(下)
7 墓から蘇った男(上)(本書)
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幻想文学、SF、ミステリ、アート系などの怪しいモノ大好きです。ご紹介レビューが基本ですが、私のレビューで読んでみようかなと思って頂けたらうれしいです。世界中にはまだ読んでいない沢山の良い本がある!
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- 出版社:扶桑社
- ページ数:0
- ISBN:9784594090715
- 発売日:2022年03月02日
- 価格:1155円
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