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はなとゆめ+猫の本棚
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学生時代貧乏で、お酒が高くて飲めなかった。それで、お酒替わりにお茶を酒だと思って飲んだ。「お茶酒」と言った。
 落語が遠くなった。子供の頃、ラジオでもテレビでも、落語、漫才が放送、放映されない日は無かった。今、落語家が登場する番組は日曜日の「笑点」だけ。だけど番組に登場する落語家は落語を演じるわけではない。今の小中学生は、落語家という人がいることは知っているが、落語そのものは知らないのではと思ってしまう状況である。

 落語がブームになった、今から60年近い昔、落語は身近にあった。落語家は私の住んでいた故郷にもやってきて、公民館でよく落語を演じた。また、こんな時は、街にも俄か落語家がたくさんいて、食堂や、お寺などで、年がら年中落語を聞かせていた。

 紹介の本は、その落語ブームの時、1967年に出版されている。落語の舞台になった街を歩き、落語と、その舞台になった街を紹介する。当時は、東京でも、長屋が存在し、紙芝居屋もいたし、洟垂れ小僧もいた。裸電球、家電製品も普及中だった。

 今の子は知っているかな?道路には、約4kmごとに一里塚という目印になった塚があった。この本を読むと、通行人や旅人がどのくらいの距離を歩いたのか道標になるためのものだが、そのほかに人力車の運賃を導きだす印としても使われたと書いてあった。今のタクシーの運賃メーター代わりに使われたのだ。

 今は、高級カクテルとして、お酒とお茶をブレンドした飲み物があり「お茶酒」という。しかし、私が大学時代貧乏で酒などなかなか飲めない。そんな時寮生が集まって、「お茶酒」を飲もうかと集まってお茶を酒替わりで飲んだ。

 「長屋の花見」という落語がある。貧乏長屋で桜の花見に行きたくても、酒がない。

 長屋の家主が、住人を花見に連れてゆく。しかし飲み物は酒ではなく、お茶だ。そうそう私の青春時代のお茶酒も、お酒だと思って飲み盛り上がろうとした。

 このお花見にもそんな場面が登場する。
「大家さん、この酒はシブ口だね」「この酒はどこんのだい?灘かね。」「いや宇治だ。」
「大家さん、今年はいっぱいいいことがあるよ。なにせ酒柱がたってるから。」

 こんな楽しい話が満載。久しぶりに落語を楽しみたくなった。
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はなとゆめ+猫の本棚
はなとゆめ+猫の本棚 さん本が好き!1級(書評数:6428 件)

昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。

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