チェーン・ポイズン




「その自殺、一年待ってもらえませんか?」―人生の、生きる意味を問い考えるひとびとの、生きてゆく時間。
生きることに意味を見いだせなくなり、死へとふらふらと吸い寄せられる3人の男女。 耳を患った人気…

本が好き! 1級
書評数:79 件
得票数:532 票
初めまして。興味を抱いたら手に取ってみる、を信条に、ゆるりと読みます。ジャンルは雑多に。宜しくどうぞ。




「その自殺、一年待ってもらえませんか?」―人生の、生きる意味を問い考えるひとびとの、生きてゆく時間。
生きることに意味を見いだせなくなり、死へとふらふらと吸い寄せられる3人の男女。 耳を患った人気…



人の犯す罪、犯罪。社会的に規定されたもの。人の心に潜む闇や嘆き、罪深さから起こる「犯罪」。それらはすべからず絶対的な悪として断罪されるべきものなのだろうか?
以前、このミス大賞受賞作品を読まねば!、と書店で手に取ったのが…何故か、本作の続きにあたる「罪悪」だ…


うまくいっているようで、本当はずっと前から釦を掛け違っていて…それに気付いたなら、ひとつひとつ釦を外してかけ直さなきゃならない。そんな丁寧な仕草を彷彿とさせる物語。



『僕の生活のリズムは溜息と舌打ちによってのみ出来ている』--1人の本の虫による、エッセイ、いや、随筆。
この時代にあって、わたしはテレビを持っていない。 だからと言ってはなんだけれど、その時々の流行だと…




1996年、らい予防法撤廃。2001年、ハンセン病元患者が国家賠償訴訟で勝訴・国の控訴断念。それでも尚残る、差別と苦しみ。--ハンセン病に翻弄されたひとびとに迫る、渾身のフォトルポルタージュ。
2012年11月。ハンセン病をめぐる歴史を考える上で非常に重要な人物が、その生涯に幕を下ろした。仲間…


彼女が大切に玉手箱に閉じ込めて保ち続けていたのは、二人のつなげた蓮華草の紐の方だったのです。
友情とも恋愛ともつかない絆で結ばれた4人が、時を経て、大人になり、学び、各々手にした「学問」によって…




「神の手は持っていない。それでも誇りは持っている」――警察組織を支え守る、矜持。
元新聞記者の著者、横山秀夫氏が紡ぎ出す警察小説。 警察組織の雄、花形とも言える刑事部をひた歩む…



「あした世界が終わる日に 一緒に過ごす人がいない」――瑞々しくも苦い恋愛の情景。
紀伊国屋書店新宿本店で開催されていた「ほんのまくら」フェア。 企画を知り、行きたい!、と思いつつ遠…



抜かれて、抜いて。事件記者のリアルでざらつく焦燥感。
尊敬する方から勧められて読了。 ストーリーは、全国で相次ぐ奇異な状況の集団自殺から始まる。…




書簡形式で綴られる、それぞれの過去。時を経てするするとふたりの間に語られる事実は、感動と驚きを伴って。


カラスと呼ばれる少年は言う。「目が覚めたとき、君は新しい世界の一部になっている」
上より続く。 「世界一タフな15歳の少年」の、 簡単に言ってしまえば家出。 難…




「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」、カラスと呼ばれる少年がいくぶんのっそりしたしゃべりかたで言う。
下に続く。



“あたしは蝋人形、おがくず人形”“人生は、薔薇色のお菓子のよう”、揺れる心情と、蝕まれてゆく物事。呪縛の言葉は「カルマ」。
衝撃的なタイトルで気になっていて、次作への序章「私は、フジコ」と抱き合わせ限定版が書店に並んでいるの…



ロボトミーに代表される、人間の脳に物理的侵略行為を加え、不可逆的にその機能を一部損壊する手術。その歴史と背景に、迫る。
ロボトミー手術。 日本国内では現在、その言葉は殆ど聞かれないと思う。…もしくは寡聞にてわたしが…




バイオハック、ライフハック、●●ハック…それは、「コントロール下に置く」というギークたちの主体的・能動的姿勢につけられた呼称。
DNA、ヒトゲノム、バイオ。 2001年、科学雑誌「Newton」の4月号の表紙に大きく「ヒト…




One man's journey to change the world. --ひとりのアメリカ人男性の「真実の冒険ストーリー」。
1993年9月、パキスタン北部に位置する世界で2番目に高い山「K2」登山に失敗したアメリカ人男性、グ…



「でも、優位を競うバトルが、ひそやかに行われているのである。…(中略)…私の「関係性」が勝つか相手の「関係性」が勝つか、である」--異性を巡る、興味深い考察エッセイ。
超論理的かつ分析的で、そしてとても気の合う友人に 「これはオモシロイ。読んだ人によって、そして…


思わずニヤリとしてしまったり、なんとも複雑な気持ちになったりする、ちょっぴり古風な恋愛(?)指南。読者として女性を主眼に置いていない(ように私には思えました)のもまた、興味深い。


大人って凄いんだって思っていたよ。それがこんなにもダメだったなんて。--少年が垣間見た大人社会の、なんとも言い難い愚かしさよ。
物語は、10歳の少年・礼乎(レオ)がひょんなことからとある犯罪にまきこまれるところから始まる。 少…




「死ぬことなんか、絶対に考えないで。仲良くなっちゃったんだから。だから、責任取って」、強い気持ちで繋がり始め、疾走する物語。
上巻より続き。 辻村深月さんの作品を読むと毎度毎度思うのですが、氏の作品、圧倒的に中盤~終結に…