グ、ア、ム
このこの妙なパワーは、なんだ。 ののしり合っても、むかむかしても、家族は家族。 お涙頂戴のお手頃感動家族より、ずっとずっと小気味いい。
本が好き! 1級
書評数:253 件
得票数:704 票
約2年間、ありがとうございました。
ズレが大きくなってしまったので、ひとまず退会いたします。
献本に55冊応募して、いただいたのは9冊。ご参考まで。
またどこかでお会いしましたら、よろしくお願いします。
このこの妙なパワーは、なんだ。 ののしり合っても、むかむかしても、家族は家族。 お涙頂戴のお手頃感動家族より、ずっとずっと小気味いい。
本を読んでいる作家さんが自分の作品で使う言葉は、重さが正しい。信用出来る。なるほどこれだけ読むのが好きならば、さもありなん。読みたくなる本がザクザク。
あまり読まない作家さんというのもいるらしいけれど、本を読んでる作家さんの作品というのは、やはりどこか…
ああ、世の中にこんなへんないきものがいると思うと、なぜか妙に心が安らぎます。 う〜ん、確かにイヌこそへんないきもの、かも。
夫婦や恋人たちの12ヶ月に起こる、いろんなこと。ささいであっても亀裂には違いない。亀裂だから、その隙間から見えるものが時々こわい。
重くなく軽すぎず、粒ぞろいのアンソロジー。メンバーのバランスもよい。 オトナになるってことも、そんなに悪くないかな、と、思えてきます。
人との関係に疲れると、ああ誰とも関わらず独りっきりで暮らしたい!などと思うものですが、実は自分とだけ向き合って暮らすことのほうがしんどい。 何もあきらめず意味も捨てず、過剰に打ちひしがれず、誇り高く。
圧倒的な調査量、構成力で、ぐいぐい読ませます。事実の重みとそれを解かれていく快感だけでなく、スリリングなうねり。
はっきり言います。面白いです! かなり読み応え、噛み応えあり。 1860年に起きたイギリスで…
たぶん「○年に1冊」クラス。設定、キャラクター、文体、比喩、展開、結末、余韻、どこにも甘い隙が感じられない。ほどよく張りつめた緊張感と、じっくりとほどよい重さ。
何度転んでも(転ばされても)、何度でも立ち上がろう。1回多ければいいだけ。強さとは。たとえ弱さと背中合わせであっても。
次々に困難が襲いかかってきて、スカーレットだって気の毒なのだけれど。しかし、スカーレットは可哀相じゃない。こんなに可哀想じゃないヒロインも珍しい。
アシュレイのどこがそんなのいいの?とも思うが。レッド・バトラーは気の毒だ。しかしスカーレットはひるまない。
若いときはスカーレットに、年を重ねるとメラニーに、共感するとか言うけれど、やっぱりスカーレットに惹かれずにはおれない。
ビゥルディングスロマン、大河ドラマ、ソープオペラ、偉大なるメロドラマ…なんとでも言ってくださいな。やっぱりダイナミック。やっぱり面白い!
さながら冒険小説である。化石を発掘していた知られざる女性メアリー・アニングを追いかける。少ない資料から謎が解かれていき、遥か昔のメアリー・アニングが「発掘」されてゆく。
「地の塩」という言葉がある。名もなき良き人々のことかと理解している。 華々しい発見や成功の影に、光…
さびしい箱である。さびしくて不安で、ちょっとこわくて、あまり見たくないのに、つい見てしまう。一度見ると、じーっと覗き込まずにいられない、箱の作品群は彼の孤独の深淵。
やってくる。ニンゲンなんて気にかけてないふりをする。時々スリスリする。舐めたり、丸くなって寝たりする。突然いなくなる。でも、確かに残していく。ぬくもりの痕跡と思い出だけを。とても、愛に似ている。
「ともだちって、君のような人のことだよ。」たくさんなんかいらない。ちょっとだけでいいよ。「友だち」と言える人がいれば、それで愉快になれるよ。
あっち側とこっち側の分岐点はどこにあるのか。どこで何をどう間違えたのか。その人と自分はどう違うのか。本当に違うのか。
まったく私事ながら、私自身は、猫の尻尾を踏んでも心を痛め、待ち合わせに5分遅れても申し訳なさで身も細…
子どもを持つことを通して見えてくることばについてのエッセイ。育児エッセイという印象は薄く、相変わらずのこの方ならではの着眼、感覚、展開で、ことばを孕む。
はあ、なるほどねー、と思う部分と、そうは言ってもねえー、と思う部分と。良き時代の良きユートピアとばかりも思えないが、吉原の中の日常を綴る気負いのない文章には好感が持てる。