ウナギが故郷に帰るとき





我々はいつでもウナギを食うことはできるが理解することはできない、永遠に。
【ヨーロッウナギの生活史】 ①ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)はサルガッ…

本が好き! 2級
書評数:30 件
得票数:266 票
雑食性です。
感じたこと考えたことをできるだけ率直に真摯に自分の言葉で述べたいと思います。
気分を害された方は申し訳ございません。





我々はいつでもウナギを食うことはできるが理解することはできない、永遠に。
【ヨーロッウナギの生活史】 ①ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)はサルガッ…

夏目漱石「坊つちやん」vs石川啄木「雲は天才である」の比べ読みがおすすめ!
自称「おれ」で書かれた一人称の小説「坊つちやん」の主人公は変わった男です。男らしさに異常にこだわり、…

夏目漱石「坊つちやん」vs石川啄木「雲は天才である」の比べ読みがおすすめ!
自称「おれ」で書かれた一人称の小説「坊つちやん」の主人公は変わった男です。男らしさに異常にこだわり、…




多くの資料、証言を渉猟しながら、各国との比較を含むデータを元に、兵士たちの置かれた苛酷な戦場の実相に迫る!
各国との比較を含む多くのデータと体験者の証言を織り交ぜ、「兵士の目線・立ち位置」から戦争の実相に迫ろ…




男に振り回されないスーパー芸妓、情に厚いトンボ姐さんの大活躍!
時は昭和元年、所は金沢の花街ひがし。 舞台は置屋の「梅ふく」、メインキャストは総勢十名の女性たち。…





トランプ時代のアメリカ社会の分断に対して文学ができる最良のこと(3篇中の「浮かびゆく男」「コロラド・キッド」の書評です)
「浮かびゆく男」 メイン州の田舎町キャッスルロック。住民はみな保守的で、町全体が頑固な共和党の…


【本作は「本物」「冒険」「自由」は過去の物語の中にしかないということをあらためて教えてくれる】
本作の主人公、波多 ・中年男性 ・妻(大手保険会社でフルタイム勤務)とようやく歩き始めた幼い娘が…





フィクションの世界に絡め取られた「僕」と、奇妙なフィクションを後追いしていく現実世界
精神病院の若き入院患者第23号の「僕」が語る話を記録者の「僕」が正確に筆記したものが本作です。 …


「湿地帯の外では生きられない野生少女のファンタジー」
本作には、ノース・カロライナの海岸沿いの3つのコミュニティの様子が描かれます。 ① 白人たちの…


「逃げない理由のあいまいさ」
独身、遠距離恋愛中の一般大卒幹部自衛官、安達3尉は幹部初級課程を修了したばかりの若手幹部ながら、…

宇宙に遍く存在するという全知全能の創造主が憑依した老人と、それを取り巻く、戯画化された登場人物たちの織りなすコント
PCの前には、この小説世界の創造主である全知全能の作者が座っている。 そして、この本を…





私たちが捨ててきたものを今一度振り返ってみる機会を与えてくれる
戦後日本の変化を3行でまとめると、 ①コミュニティの破壊 ②家族の破壊 ③個人の破壊 …





自ら語ることも顧みられることもない、死んだ日本軍将兵らの尊厳と魂を描く本作。巨大で冷たい軍隊という官僚システムの理不尽さへの作者の憤りが、即物的な描写と臨場感をもって書かれた文章の間から立ち登ってくる
舞台は敗戦間際のフィリピン、ルソン島。 制空権も握られ補給路も断たれた日本軍は、島の北部の山岳地帯…

期待を裏切る残念な一作!
中年のジビエレストラン経営者兼猟師の男が、16歳の息子を連れて山奥に泊りがけのカモキジ猟にやってくる…





生き抜くには知恵がいる。 知識は学校や教科書で身につくが、知恵は現場でしか身につかない。 小野田さんが自分の知恵を後世に伝えるために語り下ろしたのが本書です。
73歳の小野田さんが驚異的な記憶力を頼りに当時の出来事を振り返り、それを新聞記者が聞き書きの形で記事…





我々がよく知る「里の暮らし」とは異なる、もう一つの日本の姿が見えてくる。
西洋人がレジャーとしての登山をひろめる前、日本の山は「信仰の場」あるいは「仕事の場」だった。 …



疎外された男同士の幸運な出会い
小野田さんは、すごく有能なのに、なぜか日本社会にフィットしない男だ。 小野田さんと周囲の環境との適…



弱くてヒョロヒョロで一人じゃなんにもできないくせに、寄り集まると結構強い、われわれ、ホモ・サピエンスw
弱くてヒョロヒョロで一人じゃなんにもできないくせに、寄り集まると結構強い、われわれ、ホモ・サピエンス…





ヒトの「意識」ってほんと、自分勝手でわがままでカッコつけな、嫌なヤツですね… でもそれがヒトのヒトたるゆえんでもあるという… 読むと妙に山に登りたくなる本です。
解剖学、生物学、哲学、情報学、認知科学…そんなカテゴリー分けが馬鹿らしくなるほど、様々な分野の知見が…





戦場における人間と軍隊、軍人の本質を見つめ続ける著者ならではの一作
ひとりでも兵隊とはこれいかに。 戦場において、兵隊が一人でいることは甚だ不自然なことである。 …