にんげん住所録

小津安二郎の話は、オススメ
高峰秀子は9年前(2010年)、86歳で亡くなられた女優。 名子役として映画デビューし(1…

本が好き! 1級
書評数:84 件
得票数:1336 票
一時、タウン紙(休刊)に書評を連載したので、その一部を再録し、執筆スタイルを変えて書下ろしをしていきます。ブログでは、「戦前の新聞を読んでビックリ」で各種広告類を画像掲載とともに寸評、「徘徊人の歳時記」では写真を付して駄句をひねり、戦前の漫画家の絵もピックアップして公開中。

小津安二郎の話は、オススメ
高峰秀子は9年前(2010年)、86歳で亡くなられた女優。 名子役として映画デビューし(1…

売れて儲かったから、著者を代えてでも、シリーズ続行
「ミレニアム」と言えば、グレーグ・ラーソンの三部作。世界中で累計八千万部以上売れたとか宣伝される大…

アンは、やっぱり魅力的。かわいくて、おもしろい。
義理あって、『赤毛のアン』について語る読書会に参加した。少人数の出席者は、みな高齢者。いまさら『赤…

ごぞんじ、私立探偵フィリップ・マーロウが活躍する、長編の第4作目。
ハードボイルド小説、それも私立探偵ものの作家と言えば、ダシール・ハメット、ロス・マクドナルド、レイ…

目からウロコの人類史
われわれ現生人類は、ホモ(ヒト)属のサピエンス(賢い)種と分類される。近縁のネアンデルタール人や、…

カウチに寝そべって、穏やかな気分で読める品の良さ。カズオ・イシグロの人気が、世界的になっているのがよくわかる一冊。
敬慕する貴族の下で、品格ある執事になろうと求道的に生きつづけてきた主人公。その老執事の、追想と悔恨…

タイトルに惹かれて読んで、アララ、思いがけない結果に。
本書は、2000年3月初版発行という古書籍。著者も、十余年も前の2007年に亡くなった臨床心理学者…

出稼ぎに行った母を、祖母と二人で待つ少女の日々
出版社からの内容紹介は、以下のとおり。 外は雨。大好きな母さんが出かける準備をしている。世界…

認知症患者本人が、自分の病状を観察して書いた記録
本のオビには、下記のような惹句が載っている。 1匹の幻視の虫が、私の存在を揺るがせる。 …

詩文が、何度読んでも味わい深い。意味が汲み取りがたいのに。
いまは品切れになっている大型絵本である。 内容紹介の代わりに、「絵本ナビ」メンバー《にぎり…

小学生に、こんな本、読み聞かせたら、「何で? どういうこと?」の連射砲弾を受けるんじゃないかしら。異文化圏の絵本でござる。
29×31cm、本文36ぺージの大型絵本である。 ペン、筆などで描かれた絵は、水彩を使った…

英国の民話を基にした不思議な味わいの物語。ケルト文化では、緑の国って、死霊のすまう世界らしい。
映画の字幕といえば、戸田奈津子である。図書館の絵本コーナーでその名を見つけ、「童話の翻訳もするのか…

絵と文、両方ともよかった。活字ビッシリの本にウンザリしてきたら、これで一休み。
家人が子ども好き、絵本好きなので、図書館に行ったついでに適当に何冊か選んで来た。本人が探せばいいの…

ガーデニングや、独特の生活スタイルで評判を呼び、TV放映もされた絵本画家ターシャの出世作の一つ。
著者は絵本画家だけど、日本では、絵より彼女の庭や生き方(生活ぶり)のほうが人気がありそうだ。TVで…

トラやライオンらの猛獣に、ネコは仲間と認められるか?
絵がうまい。 表紙をごらんいただきたい。 真ん中に上目づかいに眼を見開いたネコがい…

没後十年して発表された日記。ムツカシイことばかり書くようになっちゃった人ですが、やっぱり酒に生き、恋に惑い、文芸に心研ぐ青年だった……
昭和20年(1945)3月10日、国際文化振興会に勤務していた堀田善衛(27歳)は東京大空襲に遭遇…

俳句をひねったのは学校の宿題でだけ。なのに、行きがかりで句作することに。トンチンカンなこともできないからと、年寄りがニワカ勉強してみたら……
本書発刊の企画意図を、編者は「はじめに」の冒頭で書く。 俳句の「魅力はいったいどこにあるの…

劇団員として、美術・演出・劇作を手がけ、人形劇の本場チェコスロバキアにも留学した国際派が著わした、人形劇界初のまとまった年史。
駅前の掲示板に、人形劇の公演ポスターが貼られていた。この夏に、地元の多目的ホールで『アラビアンナイ…

今ハ昔…。今さらですが、【まえがき】つきでオススメ
【まえがき】 ●古典を読むなら、青少年向けシリーズから 先頃の参議院選挙でインターネット利…

論語読みの論語知らずで、ン十年。で、『論語』を読む前にはコレ、と気づくのが遅かったこと。
本書は、岩波文庫の『論語』訳注者として知られる金谷治(かなや・おさむ)が書いた伝記である。嬉しいこ…