リア王




怒りに目が眩み、自ら破滅した王の悲劇。
老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに…




怒りに目が眩み、自ら破滅した王の悲劇。
老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに…




明るい道も暗い道も踏まえながら、自分の道を探していく勇気。
ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によっ…




自由は孤独で、寂しい。現代人の深層にある恐怖を深く抉った不朽の古典。
ナチズムに傾いていくドイツ国民とそれを先導した独裁者の心理状態を詳細に説明した一冊。「~からの自由…





これは、天平時代における「プロジェクトX」である。
天平の昔、荒れ狂う大海を越えて唐に留学した若い僧たちがあった。故国の便りもなく、無事な生還も期しが…



正論が大きな非合理を生んだ、皮肉に満ちた近現代日本史
天皇陛下万歳!大正から昭和の敗戦へ、時代が下れば下るほど、近代化が進展すればするほど、日本人はなぜ…





「女なら、いくらでもいる!…だが、名誉は一つしかない!」
華奢な体つきとデリケートな美貌の持ち主、ジュリアン・ソレルは不屈の強靭な意志を内に秘め、ブルジョア…





人間を愛すること、尊敬すること。ルソーの思想のすべて。
ルソー一流の自然礼賛、人為排斥の哲学を教育論として展開した書。ある教師がエミールという一人の平凡な…





「弱さ」を持った人間が悟りを開くことへの感動。
シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ね…




かつての敵国に生殺与奪を握られた生活。そこで著者が見出したものはなにか。
ビルマ英軍収容所に強制労働の日々を送った歴史家の鋭利な筆はたえず読者を驚かせ、微苦笑させつつ西欧と…




教養の没落を嘆くなら、その今日的な意義をしっかり考えなければいけない。
1970年前後まで、教養主義はキャンパスの規範文化であった。それは、そのまま社会人になったあとまで…




政治家と民衆を繋ぐ「メディア」から見た日本政治
1953年のテレビ放送開始は、政治家とメディアの関係を大きく変えた。政治家たちは出演してPRに努め…




「普通」にさせたがる教育と、「普通」をいやがる子ども
ひたむきな自然児であるだけに傷つきやすい少年ハンスは、周囲の人々の期待に応えようとひたすら勉強にう…


アウシュヴィッツから立ち上がった思想の奮闘を綴る
ホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミン、フロム、マルクーゼ…。1923年に設立された社会研究所に結集…




何を言ってもどこか憎めない猫は、「風刺」の達人。
中学教師苦沙弥先生の書斎に集まる明治の俗物紳士たちの語る珍談・奇譚、小事件の数々を、先生の家に迷い…




「一たび悪事に手を染めたら、最後の仕上げも悪の手にゆだねることだ」
かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇…





毎日を、クリスマスの日のように過ごせたなら。
ケチで冷酷で人間嫌いのがりがり亡者スクルージ老人は、クリスマス・イブの夜、相棒だった老マーレイの霊…




平和は、人間の努力で「創る」ものである。
世界の恒久的平和はいかにしてもたらされるべきか。カント(1724-1804)は、常備軍の全廃、諸国…





ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
人の世の無常を感じ出家遁世した長明。しかし方丈の草庵でも安住できない。この苦渋にみちた著者の内面が…



「言論抑圧、反対!」と言えるほど、コトは単純ではない。
1937年、東京帝国大学教授の矢内原忠雄は、論文「国家の理想」が引き金となり、職を辞した。日中戦争…





とにかく面白い。「登山家」の生態が垣間見える傑作。
前穂高の難所に挑んだ小坂乙彦は、切れる筈のないザイルが切れて墜死する。小坂と同行し、遭難の真相をつ…