アルカイダから古文書を守った図書館員

本書のタイトルから想像したのは、アラブのどこかの地域に残された古文書を、アルカイダの目を盗んでどこかへ出国させるか、隠し通した勇敢な図書館員。 当然、内容は冒険もののテイストが香るノンフィクションもの。
たしかに、内容のなかの一部は想像の通りだった。 しかし、それは本書の内容の一部であり、すべてではな…

本が好き! 1級
書評数:538 件
得票数:4133 票
新聞の書評欄を読んで、気になった本は図書館で借りて、気に入った本は、読んでから本屋さんに買いに行きます。
最初に買ってしまうと、積読になってしまうので。

本書のタイトルから想像したのは、アラブのどこかの地域に残された古文書を、アルカイダの目を盗んでどこかへ出国させるか、隠し通した勇敢な図書館員。 当然、内容は冒険もののテイストが香るノンフィクションもの。
たしかに、内容のなかの一部は想像の通りだった。 しかし、それは本書の内容の一部であり、すべてではな…



単行本「紙の動物園」の文庫化第二分冊。 第一分冊に引き続き、多くの短編はケン・リュウらしくSFの世界ではありながら、より東洋的な心の内面に踏み込んでくる。
そして、人間の生死、命のあり方について考えることを突きつけてくる。 表題作をはじめ「円弧」など…

ざっくりというと、マスメディアの一つ朝日新聞には、権力監視の機能やジャーナリストとしての矜持などまるでなく、政府有力者の顔色だけを伺い、国民を欺く事など何とも思ってない唾棄すべき存在だということ。
自らの思想意見などは持ち合わせていないので、戦争が始まれば国や軍部の発表を大げさに、さらにはありもし…



三つの小品を集めた作品集。 どの作品も、ほのぼのとしているようで、少し異界を描いている。 そして、読後感もなんとなくぞわぞわして違和感が残る。 続いて読みたくはないなぁ。



爽やかな刑事ものであり、また仕掛けも二重三重に組み立てられており、かなり面白い。 特にラストの1/4ぐらいからは本を置くことができない。 古野まほろ 覚えておいて他の本も読んでみようと思う。 面白かった。

ハチャハチャな人生を送ってきた老人が、その人生に強烈な印象を残した女性をテキトーにやってきたライターと共にモロッコに捜しに行く。 アレヨアレヨと読み進めて行くと、それなりの探索劇は終わり物語もおしまい。
読み飽きないけど、何も残らない。

歴史の教科書で、名前だけは覚えた応仁の乱。 応仁の乱を幕開けに、世は戦国時代に突入していくというざっくりとした知識しかなかったが、話題の本ということで読み始めてみた。
応仁の乱の概要があまり知られていない理由がわかったような気がしました。 奈良と京都の土地勘と、なん…

著者 小澤先生 医師、ホスピス等勤務を経て、2006年 横浜市内に主に在宅医療に対応するめぐみ在宅クリニックを開業。
多くの末期がん患者等を看取ってきた経験から、死を前にした患者に対して、医療従事者のみならず一番近くに…



友人でありかつ、とっても私の好きそうな本を的確に指し示してくれる編集者が激賞していたので、これは読まずに死ねるかと、早速読み始める。
ケン・リュウの小品を集めた作品集。 期待に違わず、表題作「紙の動物園」には心を撃ち抜かれた。 フ…

30年ほど前に全国的にカヌーが流行した時期がある。 アウトドア雑誌はこぞってカヌーを取り上げ、ラーメンのCMではファルトボートでの川下りの草分け、野田知佑氏が愛犬ガクと共にテレビで舟を漕いでいた。
そして、野田氏が訪れていた四万十川はカヌーの聖地となり、今では全国にその名を知られる清流として有名に…

中国、北朝鮮、そして韓国などが、あわよくば自国の領土、領海に組み入れようと隙を伺う南西諸島。
その島嶼部を防衛し、万一上陸占領された際には奪還作戦を担う部隊として、防衛大臣直轄の部隊として発足し…



怪談話に出てくる女性の幽霊達をモチーフにまとめた連作の短篇集。
ある物語では、幽霊話がそのまま現代に置き換えられており。またある物語は、おお、こんな具合の状況があん…

鎌田先生が、今までいろいろなところで書かれたり、話されてきた言葉をまとめたエッセイ集。
一つ一つの言葉と、その言葉を掴むに至ったエピソードで構成されている。 人間の可能性を信じ、明日を明…



京都北野天満宮に祭られるのは、菅原道真公。 神社仏閣に祭られる人(神仏)のことを描いた歴史物は多くあるが、神社仏閣を作る話はあまり多くない。
まして、その建立から人々から崇められるようになる経緯。さらに、そこに関わる人々の生々しい生き方、権力…




もうすっかりお馴染みになった、天空の犬:アルプス山岳救助隊シリーズの最新作。
今回も期待に違わぬ、ノンストップ・アクション小説。 犬好き、山好き、アクションもの好き、そして…



流石の大沢在昌。 ハードボイルド、ハードボイルド、ハードボイルド。 自衛隊空挺、仏外人部隊、傭兵、アフリカ。 これらの言葉に引っかかる人なら、読んで損はない。 面白かった。



第32回太宰治賞受賞作。 自然な流れで、祖父のもとに辿り着く主人公に、かつては楽園であった地の戦争の記憶が受け継がれていく。
さらっと読める部分あり、泥々と粘りつくような場面あり、そして救いがないわけではなく何かが残る。 本…



巨大なコンベンションセンターで行われる、数多くの展示会。 米国のそれは、隣接するホテルもしくはホテルそのものが展示会場となり、それら展示会に参加することがレジャーを兼ねている場合も多い。
しかし、それを楽しむ人もいれば、ビジネスとして訪れなければならない人もいる。 そんな、ビジネスマン…



海外駐在、移住等の理由で、南半球のとある街に暮らす、女性たちのリアル(っぽい生活)。
愛憎、企業駐在員たちの階層社会、現地永住者との考え方の違いなど。 作者の生い立ちからすると、かなり…



わが屍は野に捨てて、けだものに施すべし
武家に生まれ、一旦は僧侶としての学問を収めながら、 還俗し、武士として戦いに明け暮れ妻帯し子すらも…