星の王子さま





これを子どもの教材に使うのは違うと思う。 「王子さま」を通した、走馬灯のように走り去った「わたし」の人生の回顧……と、年寄りの僕には読めた。
中学生くらいだったろうか、教科書にこの作品の一部が使われていたと思う。 先生は「すばらしいお話」的…
本が好き! 1級
書評数:455 件
得票数:6611 票
仕事、FP活動の合間に本を読んでいます。
できるだけ純文学と経済・社会科学系のものをローテーション組んで読むようにしています(^^;
相場10年、不良債権・不動産10年、資産形成(DC、イデコ)20年と、サラリーマンになりたての頃は思っても見なかったキャリアになってしまいました。





これを子どもの教材に使うのは違うと思う。 「王子さま」を通した、走馬灯のように走り去った「わたし」の人生の回顧……と、年寄りの僕には読めた。
中学生くらいだったろうか、教科書にこの作品の一部が使われていたと思う。 先生は「すばらしいお話」的…





地球の面積の三分の一を占める太平洋。有史以前、大航海時代、そして現代に至るまでの、この海と人類との関わりについて書かれた大作。
本書は2004年の出版なので、増田先生が80歳近い時に書かれたもの。 実は「大航海時代」は増田先生…




おぼろげな幼少期の記憶とは全然違う(^^; 海洋冒険物は間違いないけど宗教・哲学的な色合いがすごく濃く、貴重な歴史書でもある。
17世紀イギリス。 時は大航海時代、海賊の全盛期。 自分を労働者階級の中の上と認識するロビンソン…




高度な戦闘力を持つバーバリアンによる、高度で平和な文明の抹殺。これがキリスト教史観のフィルター通して語られる不条理。
今、宇宙の圧倒的に強力な武力を持った種族が、今の地球の人類と遭遇したら……。 かつてのインカの人々…



リフレ派の指摘する金本位制の欠陥。これに翻弄された20世紀。すべてを肯定する気にはならないが、今、世界はリフレ派中心に動いている。
全巻を総括すると銅銭から銀貨、金貨、そして金・銀本位制、金本位制と動いてきた通貨、通貨政策の流れが、…





間違い無くハンニバルはヒーローだが、あらゆる意味でローマの偉大さが見えてくる。
小さい頃、ハンニバルは真田幸村と重なっていた。 強大なダークサイト(=ローマもしくは徳川)に挑む正…




東アジアに突然、資本主義国家出現? 資本主義経済の視点で見ると、東アジア史上、最大の転換点は明治維新だったかも。
著者の上念さんはリフレ派なのだが、僕はリフレについては「貧富格差」という欠陥が気になるので、これを完…




重たかった。 カタリ派という土着キリスト教とともに独自の文化圏を形成していたオクシタニア。 カトリック勢力と組んでその併合を狙うフランスと、翻弄される人々の苦悩が描かれる一大叙事詩。
恋愛ストーリーとしては13世紀のフランス南部オクシタニアと呼ばれる地域の裕福な商都トロサ(トゥールー…




最初は企業内部でのみんなの嫌われ者、人事担当者向けの本と思ったが、深い歴史洞察が背景にあった。 多くの人種が混ざり合って成長した、ヨーロッパを支えた基盤のひとつが奴隷制度なのだ。
しばらく読んでるうちに、あれ? 著者のマルクス・シドニウス・ファルクスというのは架空の人物。 …



自分の江戸時代のイメージとは別世界。日本は通貨政策、商品流通市場などで世界の先端を走っていた。が、封建制と米本位制という致命的な欠陥があった。
このシリーズは著者がリフレ(通貨供給量で経済コントロールすること)派という前提で読む必要がある。 …





「鉄の沈黙」が飛び抜けている。義理人情、そこに覆い被さる広大な海と空、そして戦争の不条理。ほろりとするのは読み終わって三分後。
まさに終戦記念日~お盆に読むための短編集。 先の大戦の末期、戦局挽回のための大動員、その後の戦局悪…



通貨の供給を専ら中国から輸入する銅銭に頼っていた日本で銀の鉱脈発見! これが、東アジアのはずれの島国が飛躍するきっかけだった。
後半部分の秀吉の施策について、やや感情バイアスがかかっている気がする。 しかし本書のキモは通貨…




戦国の終わり、サムライたちの胸に残った見果てぬ夢。島原の乱が舞台で一見荒唐無稽だが、読後感は爽快!
裏カバーの「真田、キリシタン、豊臣の血が結集して……」に惹かれ、衝動買い。 同じ時期の加藤廣さん(…



金融畑で歴史大好きな人には、大当たりの日本マネー史。 日本の金融は中国の銅銭の輸入から始まり、お金を仲介する金融機関は比叡山、鎌倉五山などの寺社だった。
どこかで断片的に見聞きしたことが、歴史の流れとして網羅。 モノとお金のバランス次第で世の中がイ…




近世、ヨーロピアンが世界に羽ばたくなか、コンゴ川流域の密林で発生した狂気。映画「地獄の黙示録」の元ネタというが、世界史全体での見え方は少し違うと思う。
著者は1857年、ポーランドで生まれで、父が反ロシアの活動家だったため、幼年時に父母とともに北ロシア…




18歳から30歳、時を経てパソコン画面のブログに出現した彼女のメッセージ。 ラストはまるで、映画「ニューシネマパラダイス」。 いや!最後の3ページの涙ボロボロ度は、それ以上。
ネタバレと言っても、ラストの3ページには触れない(^^) 主人公の拓海は沖縄生まれの沖縄育ちだ…




世界の歴史を同時進行で描く。下巻は戦闘に明け暮れたヨーロッパ人の世界征服がメイン。個人的にはちらっと見え隠れするアジアの海民が良かった。
読んで呆れたヨーロッパの殺し合いの歴史。 中国、インド、中東の大帝国が安定していた時期も、ヨー…




身近にいたら、きっとこいつとは友達にはなれなかったろう。 でもロックスターはそういうもの! そして、自分もこんな人生を送りたかった(^^)
日本経済がピークに向かう時期に書かれた、日本ロックの重鎮、RCサクセションのリーダー忌野清志郎さんの…





海賊本ではあの「略奪の海カリブ」に匹敵する良書。人類学、経済学的なネタがてんこ盛りだが、海賊本という根っこは揺るがない。
白石一郎さんの倭寇もの、三十年前の「略奪の海カリブ」など海賊本は大好きなのだが、これは久々の良書。 …



なんとガリバー旅行記第三篇で、彼は日本に来ていた。描かれるのは大航海時代の幕開け期、キリスト教を拒絶し、内に籠もる陰湿な国。
思わず手に取ってしまう題名で、意識して読める人には目から鱗。 日本が鎖国に踏み切った時期、西欧…