左ききの女




女の孤独、男の孤独、子供の孤独。 2人でいても、離れても、パーティにいても、ただ孤独。 書かれるのはすべて孤独な人、そして孤独について。 洒脱で読みやすいが、孤独に覚えのある人は、どうか油断されないように。

本が好き! 1級
書評数:82 件
得票数:1524 票
文芸中心に読んでいきます。




女の孤独、男の孤独、子供の孤独。 2人でいても、離れても、パーティにいても、ただ孤独。 書かれるのはすべて孤独な人、そして孤独について。 洒脱で読みやすいが、孤独に覚えのある人は、どうか油断されないように。





悲劇的で、とても幸福な人生
著者は戦後ドイツ文学を代表するとされる女流作家。小説のみならず、詩、評伝、ラジオドラマなど、執筆分…



それは医療の発展を願う奉仕の精神か、それともおんなの意地か
江戸時代に実在した外科医、華岡青洲を題材とした有吉佐和子のベストセラー小説。1967年女流文学賞受…




当然のこととして、そばにあった幻想
著者のイルゼ・アイヒンガーはオーストリアの現代作家。1983年にフランツ・カフカ賞(オーストリア)…



どんなに忙しくってもNOといわない主婦探偵の活躍
主婦探偵ルーシー・ストーンのシリーズ9作目。 ミステリ要素は薄く、田舎町に住むルーシーの生活感たっぷ…

「こんな朝早く、だれかがドアをたたいている」 考え続けることを放棄する危うさ
著者はフランス、ブルガリアの二重国籍を持つ心理学者、人権運動家。本書は東西冷戦後、ヨーロッパで広が…



弱さを見つめて生きていくこと
直木賞受賞作「生きる」ほか、時代小説3篇を収録する中篇集。 「生きる」 亡き藩主の後追い“追…




建てられなかった建築、アンビルトドローイングから喚起された散文集。想像は創造を生むということ。建築パースに限らず、空想の建造物が描かれた絵画なども取り上げられ、各章の詩的なタイトルも相まって美しい。




言葉にできない直感をつかまえるために
著者は東京で設計事務所を構える建築家。本作では、いびつさを抱える現代都市に対し、ささやかでユニーク…



喪失のつらさと、再生をたすける宝石のようなやさしさ、うつくしさ
吉本ばななの短篇集。デビュー作を含む3篇を収録。 「キッチン」 唯一の身内を亡くしたみかげの…

女の実態は書いてはいけないものなのだ
19世紀ドイツの作家オイレンベルクの小説「女の決闘」を題材に、作品を鑑賞すると見せかけて、太宰治が…



淡い色彩で描かれた、少し悲しい物語
著者のヴェーラ・フレーブニコワは1890年生まれのロシアの女流詩人、画家。本書はヴェーラの息子を主…




ほんとはパパは全然クレイジーじゃない
アメリカ、マリブの海岸を舞台に、10歳の少年ピートとその父親の日々の暮らしを描いた、洒脱でユーモア…



ファンタジー、あるいは心の不安が見せる幻
H・C・アンデルセン賞受賞作家である著者の代表作。不安な毎日を送る少年の日常と、多感な心が見せる幻…




光芒を放つ鎮魂の文学
水俣病は1950年前後より熊本県水俣市で発症、顕在化した日本四大公害病の一つ。工場排水に汚染された…




海近い農村地で育った幼少期の記憶を中心に語られる、石牟礼道子の食にまつわるエッセイ集。食べることはそれをつくる身近な人たちとの絆そのもの。旬や行事ごとを大切にした昭和初期の食生活がいきいきと描かれる。




遠い日の記憶はいつも雨降り 心揺さぶる動物記
第二次世界大戦の終戦の年に生れた著者の自伝的作品。戦後から高度経済成長期へ向かう時代を背景に、昆虫…

建築家タウトの同名文に対する安吾の日本文化考。伝統的な日本美に着目したタウトに対し、安吾は実質を重視。バラック屋根、ネオンサイン、高架線。そこに生活の魂がある限り「これが美しくなくて、何であろうか。」




おう、まかしとけ(byやおやのおじさん)
この本は あずまさんのひとことレビュー をきっかけに興味を持ちました。 本書に出会うきっかけをくだ…

3つの世界の幻想小説
西崎憲は2002年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作家。 しばらく寡作だったが、近年は刊行が続い…