ベルンハルト短篇集 ふちなし帽





陰鬱と反復の世界--
トーマス・ベルンハルトはオーストリアの作家。批判性、厭世感が強く、独特のくどくどした語り口をもつ。本…

本が好き! 1級
書評数:82 件
得票数:1524 票
文芸中心に読んでいきます。





陰鬱と反復の世界--
トーマス・ベルンハルトはオーストリアの作家。批判性、厭世感が強く、独特のくどくどした語り口をもつ。本…




十一月は冬の始まり、そして、自由で伸びやかな季節
爽子(そうこ)は中学2年生。父親の転勤で引っ越すことになり、そこで両親に思い切ったお願いごとをする…




どこにも行かない、何にもよくならない ・ 「弱い部分」に目をむける手助けとしてのマラマッド
バーナード・マラマッドはアメリカの作家。ユダヤ系移民である自身のルーツを土台とし、苦みを効かせた寓…



戦争により人々が受けた傷跡を描いたドイツ文学
ハインリヒ・ベルはドイツの作家。1972年にノーベル文学賞を受賞している。権力、とりわけ戦争が市井…




「ホットケーキは涙が拭ける」(雪舟えま)
曇り空の日にしかたどり着くことができない不思議なパンケーキのお店「バージンパンケーキ国分寺」。 …




あなたは大人になりきるまでのあの長い期間を、どうして暮していきましたか
ある少女のうつろいやすい心象をとらえた短篇作品。朝起きてから夜眠るまでの一日の中で、不安定に揺れ動…




ときには抒情のひと飛びで呼び覚まされる、少年の日の悲しい記憶
著者は旧ユーゴスラビア出身の作家。ユダヤ人の父とユーゴスラビアの一民族であるモンテネグロ人の母を持…




モンマルトルの愛しく奇妙な物語
マルセル・エイメは20世紀中盤に活躍したフランスの作家。本書は日本で編まれた短篇集で、突飛で奇妙な…



世界はそれを恋愛と呼んだり、呼ばなかったり
村上春樹の編訳による10篇のラブストーリを集めた翻訳アンソロジー。内、1篇は本人書き下ろし作品。 …



大切なことに目をそむけたままでは、命を落とすことになります
著者はカナダ出身の作家。本作は著者の三作目にあたるが、邦訳は初の刊行となるそうだ。中篇程度と短めで…



UFOの町、死者と過ごした夏休み
* 「ホンノワ」:月間「課題図書」倶楽部 2013-09 に参加しています。 直木賞作…





ルナアルのとりとめのない想いにふれる
フランスの小説・劇作家ジュール・ルナアルの「日記」から、内藤濯が選訳した警句集。ルナアルの「日記」…



19世紀の英米文学における男性同性愛のあらわしかた
* 「ホンノワ」テーマ:月間「課題図書」倶楽部 2013-08 参加書評です。 英文学研究者…




本当に願わくは、かく軽やかで美しい結末を、望まなくてもいい生を
ヨーゼフ・ロートはユダヤ系オーストリア人作家。第1次大戦後、ジャーナリストとして活躍すると共に小説…




クレイジーに、熱狂的に駆けぬけた、路上の日々
1940年代後半のアメリカを舞台に、広大な大陸を狂騒的に放浪する若者の姿を描き、ヒッピーたちの大き…



理解をこえる実験的先鋭小説にして、ビートニクの最高傑作
1950年代アメリカのビートニク文学を代表する一冊。ビート・ジェネレーションは狂騒の時代のあとの「…



いかにも何かありそうなシチュエーションで、やっぱり何かが起こる予定調和ホラー
* 「ホンノワ」月間「課題図書」倶楽部 2013-07 参加書評です。 日常をはみ出し突如襲い…




サグラダファミリアは2026年に完成するんだって
ヨーロッパを中心とした世界の有名建築を、人類1万年の歴史に沿わせて紹介したもの。 基本、子ども向…




白の闇でおおわれた、見えない世界が、わたしたちに見せるもの
ポルトガルのノーベル賞作家、ジョゼ・サラマーゴの代表作。すべての人の目が見えなくなった社会の混乱と…



目をそらすことができない深みを見せる犯罪小説
現代アメリカを代表する作家の1人、コーマック・マッカーシーの初期作が刊行された。原書は1973年作…